物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理Ⅰ
科目番号 0039 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『総合物理1-力と運動・熱-』(数研出版)、『総合物理2-波・電気と磁気・原子-』(数研出版)、『セミナー物理基礎+物理』(第一学習社)
担当教員 菊地 右馬

到達目標

力学、熱、波動現象に関する基本的な概念や原理・法則について理解し、これらの領域の具体的な事象について物理学的に考察することができる能力を身につける。
演習については、教科書、問題集の例題を理解し、教科書の節末問題、問題集の基本問題を60%以上解くことができる学力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学、熱、波動現象に関する概念が身についており,様々な事象について物理的に考察することができる力学、熱、波動現象に関する基本的な概念が身についており,簡単な事象について物理的に考察することができる。力学、熱、波動現象に関する基本的な概念が身についておらず,原理・法則を説明できない。
評価項目2力学、熱、波動現象に関する発展問題を解くことがでる。力学、熱、波動現象に関する基本問題を解くことがでる。力学、熱、波動現象に関する基本問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学、熱、波動に関する観察・実験などを通して、自然事象を物理学的に探究する能力と態度を養う。また、物理学の基本的な概念や原理・法則を理解し、科学的な自然観を身につけ, 科学技術の成果を科学的に判断、またその進歩に対応できる資質を養う。
授業の進め方・方法:
物理学は自然事象を対象とする学問である。授業は講義、演示実験が中心となる。
注意点:
事前に教科書に目を通し授業後にはノートを中心に事後の学習を心がけること。また、単元毎に課題レポートを出す。
中間期末試験の点数が80点、単元毎のレポートの点数が20点の計100点満点で評価をする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 運動の法則の復習 ニュートンの運動の第1法則、第2法則、第3法則
2週 剛体(1) 力のモーメント、剛体のつりあい
3週 剛体(2) 剛体にはたらく力の合力、重心
4週 仕事 仕事、仕事の原理、仕事率
5週 力学的エネルギー(1) 運動エネルギー、重力による位置エネルギー
6週 力学的エネルギー(2) 保存力、弾性力による位置エネルギー
7週 力学的エネルギー(3) 力学的エネルギーの保存則を用いた計算
8週 中間試験 1~7週の授業内容についての理解の確認
2ndQ
9週 運動量の保存(1) 運動量、力積、運動量保存則
10週 運動量の保存(2) 反発係数、衝突
11週 円運動 等速円運動、向心力
12週 非慣性系の力学 慣性力、遠心力
13週 万有引力 万有引力、重力、万有引力による位置エネルギー
14週 単振動 単振動の変位、速度、加速度、復元力
15週 期末試験 9~14週の授業内容についての理解の確認
16週 答案返却など 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 温度と熱 温度、温度計、熱量、比熱、熱容量、熱量保存則、熱と物質の状態
2週 熱と仕事 仕事と熱、ジュールの実験、内部エネルギー、熱力学第1法則、不可逆変化、熱機関
3週 気体の法則(1) 気体の状態変数、ボイルの法則、シャルルの法則、状態方程式
4週 気体の法則(2) 熱力学第1法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化
5週 気体の法則(3) モル比熱
6週 波の性質(1) 波動を表す式、波の伝わり方
7週 波の性質(2) 反射、干渉、屈折、回折
8週 中間試験 17~22回の授業内容についての理解の確認
4thQ
9週 音(1) 音の性質
10週 音(2) うなり、弦・気柱の振動
11週 音(3) ドップラー効果
12週 光(1) 波の性質、反射、屈折、浮き上がり、全反射、分散
13週 光(2) レンズと焦点、実像と虚像
14週 光(3) 光のスペクトル、ヤングの実験、回折格子
15週 期末試験 1年間の授業内容についての理解の確認
16週 答案返却など 1年間のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学慣性の法則について説明できる。3前2
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3後8
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
物理実験物理実験力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験演習・レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000