化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学Ⅰ
科目番号 0047 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 化学(第一学習社),スクエア最新図説化学(第一学習社)
担当教員 中村 康晴

到達目標

複合分野の基礎となる基本的素養として、気体の法則、熱化学方程式、電池と電気分解および無機化学の基礎的なことがらについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱化学方程式与えられた状態に対して熱化学反応式を立て、エンタルピー変化を計算することができる熱化学反応式をもとにヘスの法則等を用いてエントロピー変化を計算できる熱化学方程式についての基礎的な問題を解くことができない。
電池と電気分解電池の性質を理解し、電気分解による物質の生成を定量的に計算できる電池の性質を理解し、有名な電池に対して陽極及び陰極での化学反応を描くことができる電池の性質を理解できず、陽極と負極の化学反応式が書けない
無機化学(非金属)非金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解しその応用例を答えることができる非金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解している非金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解できていない
無機化学(金属)金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解しその応用例を答えることができる金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解している金属元素およびその化合物が示す化学的性質を理解できていない

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
化学は物質の構造と性質および変化に関する科学である。講義は、酸化・還元反応、無機化学の基礎的なことがらについて明らかにし,それらにも基づいて物質の性質やその変化を説明できるようになることを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業スライドを使った座学を基本とする。可能な限り視覚的に理解することが重要であるため、授業内で「スクエア最新図説化学」を使って確認することが多い。また、インターネット等により実際の実験過程を授業内で示すこともある。
注意点:
成績の評価は2回の試験の点数(最高点200点)を80点満点に換算し、最終成績を算出する際に利用する
授業の最初に前回の範囲で学んだ内容についての小テスト10点満点で合計10回行う。小テストの点数の合計点(最高点100点)を20点満点に換算し、最終成績を算出する際に利用する

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 化学1で学ぶ内容について理解する
2週 気体の性質、理想気体と実在気体 ・気体の持つ性質について理解する
・理想気体と実在気体の違いについて理解する。
3週 ボイル・シャルルの法則, 気体の状態方程式 ・ボイル・シャルルの法則について理解する。
・気体の状態方程式について理解し、理想気体同士の混合について計算することができる。
4週 熱化学反応式とエンタルピー ・化学反応によりエンタルピーが変化することを理解する。
・与えられた状態に対して熱化学反応式を立てることができる
・エントロピー変化の種類を理解し、それぞれの性質について区別することができる
5週 ヘスの法則と結合エネルギー ・ヘスの法則を用いて複数の熱化学反応式からエントロピー変化を計算できる。
・分子内結合や格子のエネルギーについて理解し、計算することができる。
6週 電池の種類と性質 ・電池の種類とそれぞれの性質について理解する。
・陽極と陰極で発生する化学反応の規則を理解する
7週 電気分解 ・電気分解により生じる物体について定量的に計算ができる
・電気分解の工業的な応用例を理解する
8週 中間試験 1~7週の学習範囲から出題
2ndQ
9週 分子量の測定 分子量測定実験を行う
10週 周期表と元素の性質
非金属元素の単体と化合物I(水素、貴ガス、ハロゲン)
・周期表と元素の性質について科学基礎の内容を復習する
・非金属元素の内、常温常圧で主に気体として存在する元素の性質について理解する
11週 非金属元素の単体と化合物II(14族、15族、16族) ・非金属元素の内、常温常圧で主に固体として存在する元素の性質について理解する
・無機化合物の工業的生成方法について理解する
12週 金属元素の単体とその化合物I(典型金属) ・典型金属元素が示す性質を理解する
・典型金属元素の化合物の生成方法及びその応用例について理解する
13週 金属元素の単体とその化合物II(遷移金属) ・遷移金属元素が示す性質を理解する
・遷移金属元素の化合物の生成方法及びその応用例について理解する
14週 金属イオンの定性分析 ・金属イオンを含む塩の溶解性及び呈色反応について理解する
・複数の金属イオンが含まれた液体から金属イオンを分離する方法を理解する。
15週 期末試験 10~14回の学習内容から出題
16週 答案返却など 期末試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前1,前2,前4
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前3,前4
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前7
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前7
一次電池の種類を説明できる。3前7
二次電池の種類を説明できる。3前7
電気分解反応を説明できる。3前10,前11
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前10,前11
ファラデーの法則による計算ができる。3前11
化学実験化学実験測定と測定値の取り扱いができる。3前4
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前4
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前4

評価割合

試験小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
熱化学206000026
電池と電気分解204000024
無機化学(非金属)204000024
無機化学(金属)206000026