数学ⅢB

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数学ⅢB
科目番号 0065 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新訂 線形代数(大日本図書)、新訂 線形代数問題集(大日本図書)
担当教員 長廣 恭子,山本 拓生

到達目標

行列・行列式の計算できる。線形変換を理解できる。固有値・固有ベクトルの意味が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複雑な行列、行列式の計算、応用ができる。基本的な行列、行列式の計算ができる。基本的な行列、行列式の計算ができない。
評価項目2応用を含め、線形変換が自在にできる。基本的な線形変換を理解している。基本的な線形変換を理解していない。
評価項目3固有値、固有ベクトルの意味を理解し、応用ができる。固有値、固有ベクトルを求め、簡単な応用ができる。固有値、固有ベクトルの意味が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年次に学んだベクトル、2次曲線の基礎に続き、行列・行列式などを学び、線形代数学的扱いに慣れ親しむ。線形代数的な手法は理工学ばかりでなく、社会科学などの分野にも広く使われる重要な考え方である。ここではその初歩から学ぶ。行列および行列式については計算能力を養い、それらを利用して連立一次方程式を解いたり、固有値、固有ベクトルの概念なども学び線形変換を行うことにより図形(ここでは2次曲線)の標準形を求めたりする。
授業の進め方・方法:
進度に関しては理解の状況を見ながら多少前後することがある。
各定期テスト等における状況次第では、追加テストの実施する、またはレポートの提出を指示する。
定期テストの間で小テストをおこなうことがある。

注意点:
定期テスト、小テスト、追加テストの平均により評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列の定義、和、差、数との積
行列の積
行列の定義および和と差,実数倍,積の演算方法を学ぶ
2週 転置行列、逆行列 転置行列の性質および2次正方行列の逆行列の求め方を学ぶ
3週 練習問題 1,2回で学んだ内容に関する問題を解く
4週 連立方程式と行列
消去法
消去法を用いて連立1次方程式を解く方法を学ぶ
5週 逆行列と連立一次方程式 逆行列を用いた連立1次方程式の解法を学ぶ。
6週 練習問題 4,5回で学んだ内容に関する問題を解く
7週 行列式、行列式の定義と性質
行列式の定義
2次,3次,n次正方行列の行列式の定義を学ぶ
8週 前期中間試験 1回から7回までに学習した内容について出題する。
2ndQ
9週 行列式の性質 行列式の性質について学ぶ
10週 行列式の展開、行列の積の行列式 行列式を小行列式で展開する方法,行列の積に関する行列式の性質を学ぶ
11週 練習問題 9,10回目で学んだ内容の練習問題を解く
12週 行列式の応用、正則な行列の行列式
連立一次方程式と行列式
正則行列であるための条件を学びクラメルの公式を用いて連立一次方程式の解を求める
13週 行列式の図形的意味 ベクトルの外積および線形独立であるための条件を学ぶ
14週 練習問題 12,13回で学んだ内容に関する問題を解く
15週 前期末試験 9回から14回で学んだ内容に関する問題を出題する
16週 答案返却 答案の返却および解説
後期
3rdQ
1週 行列の応用
線形変換、線形変換の定義
線形変換の定義を学び,行列を用いた変換を行う
2週 線形変換の性質 線形変換の基本性質を学ぶ
3週 合成変換と逆変換 線形変換の合成,逆変換について学ぶ
4週 回転を表す線形変換 平面上の回転移動について学ぶ
5週 直交変換 直行行列で表される線形変換を学ぶ
6週 練習問題 後期1回から5回までに学んだ内容に関する問題を解く
7週 固有値とその応用,固有値と固有ベクトル(2次) 固有値,固有ベクトルの定義を2次の場合について学ぶ
8週 後期中間試験 後期1回目から7回目までの内容から出題する
4thQ
9週 固有値と固有ベクトル(3次) 後期7週の内容を3次の場合で学ぶ
10週 行列の対角化 行列の対角化および対角化の条件に付いて学ぶ
11週 対称行列の対角化 対称行列の固有ベクトルを求め,対角化を行う
12週 対角化の応用 対称行列の対角化を用いて2次形式や2次曲線の方程式の標準形を求める
13週 練習問題 後期9回から12回までの内容に関する問題を解く
14週 練習問題 3年で学んだ内容の総復習と問題を解く
15週 後期末試験 後期9回目から12回までの内容から出題する
16週 答案返却 答案の返却及び解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3前1,前2,前3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3前5,前6
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3前7,前9,前10,前12,前13
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後1,後2,後5
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後4

評価割合

試験・小テスト・追加テスト発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000