構造力学基礎

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 構造力学基礎
科目番号 0069 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】崎元 達郎 著:構造力学[上](静定編)第2版、森北出版株式会社、2,400円 【推奨参考書】 ①山本宏/押谷政信/西田秀行 著:応用力学の基礎(第2版)、技報堂出版株式会社、3,360円 ②赤木知之・色部誠:構造力学問題集(第2版)、森北出版株式会社、1,500円
担当教員 海田 辰将

到達目標

・構造物に働く力と、そのつり合い式(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)の意味を理解している。
・支点の種類と力のつり合いを考えて、支点反力を正しく計算できる。
・静定梁(単純梁、片持ち梁、張出し梁、ゲルバー梁)の断面力図が正しく描ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造物に働く力と、そのつり合い式(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)の意味を十分理解している。構造物に働く力と、そのつり合い式(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)の意味を理解している。構造物に働く力と、そのつり合い式(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)の意味を理解していない。
評価項目2支点の種類と力のつり合いを考えて、支点反力を正しく計算できる。支点の種類と力のつり合いを考えて、支点反力を計算できる。支点の種類と力のつり合いを考えられず、支点反力を正しく計算できない。
評価項目3静定梁(単純梁、片持ち梁、張出し梁、ゲルバー梁)の断面力図が正しく描ける。静定梁(単純梁、片持ち梁、張出し梁、ゲルバー梁)の断面力図が描ける。静定梁(単純梁、片持ち梁、張出し梁、ゲルバー梁)の断面力図が正しく描けない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造物に生じる力と変形を理解し、構造物を安全かつ経済的にデザインするための力学基礎を学ぶ。構造力学は、第2学年から第5学年に進むにつれてより高度で複雑な問題に取り組むことになる。本授業の前半では、構造物に作用する外力の種類・特徴、単位換算、つり合い計算、反力・断面力計算までを学ぶ。本授業の最終的な目標は、構造力学で最も基本的な静定ばり(単純ばり、片持ちばり、張り出しばり、ゲルバーばり)の断面力図を描くことである。なお、本科目は3年次までに必ず修得すること。
授業の進め方・方法:
1回の授業は、原則として講義と例題演習(学習シートに記載)から構成し、部分的に解説を織り交ぜる。時間内に終わらなかった問題は家庭学習とし、次回授業までに解いてくること。学習シートは定期試験のタイミングで提出し、学習状況を確認する。本科目は、1か所つまづくとそれ以降の内容についていけなくなるため、分からなかった項目については自学自習による復習を必ず行い、教員に質問すること。また、学習シートだけでなく、自習のための参考書や問題集についても適宜紹介する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 構造力学ガイダンス 構造力学とは? / 外力の種類 / 現象のモデル化 / 単位換算と接頭語
2週 力の法則(合成・分解) 作用・反作用の法則 / 力の合成・分解モーメントの復習(モーメントとは?)
3週 モーメント(Varignonの定理) モーメントの中心・腕の長さ・作用線
Varignonの定理に基づく合力計算 / 曲げモーメント
4週 力のつり合い 力のつり合い条件=構造物の静止条件=合力ゼロ
力のつり合い3原則(ΣH=0、ΣV=0、ΣM=0)と応用例
5週 支点の種類と反力の数 反力計算 構造物の支え方に応じた支点の種類 / 反力の数
力のつり合い3原則を用いた梁の反力計算
6週 構造物の種類と断面力 部材の支え方と繋ぎ方による構造物の分類
断面力(軸力・せん断力・曲げモーメント)とは?
7週 断面力と自由物体図 外力・反力・断面力を記載した自由物体図の描き方
梁の任意断面における断面力計算
8週 中間試験 1~7回で学んだ内容に関する筆記試験を実施する。
4thQ
9週 単純梁の断面力図(1) 中間試験の解答・解説
集中荷重を受ける単純梁の断面力図
10週 単純梁の断面力図(2) 分布荷重を受ける単純梁の断面力図
11週 片持ち梁の断面力図 集中荷重・分布荷重を受ける片持ち梁の断面力図
12週 張出し梁の断面力図 集中荷重・分布荷重を受ける片端/両端張出し梁の断面力図
13週 ゲルバー梁の断面力図(1) ゲルバー梁とは? / 中間ヒンジの役割 / 図解法
14週 ゲルバー梁の断面力図(2) ゲルバー梁の断面力図
15週 期末試験 9~14回で学んだ内容に関する筆記試験を実施する。
16週 答案返却など 期末試験の解答・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。2
建築系分野構造力の定義、単位、成分について説明できる。4
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。4
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000