確率・統計

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 確率・統計
科目番号 0078 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 高遠 節夫 他 『新確率統計 改訂版』(大日本図書)
担当教員 段下 剛志

到達目標

①確率の基礎を理解し、教科書と同等レベルの計算問題を60%以上正答できる。
②統計の基礎を理解し、教科書と同等レベルの計算問題を60%以上正答できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1:確率確率および確率変数に関する計算が十分にできる(80%以上)。確率および確率変数に関する計算ができる(70%程度)。確率および確率変数に関する計算が不十分である(60%未満)。
評価項目2:統計標本による母集団の統計的推定や統計的検定の考え方を十分理解し、簡単な事例について正確に実行できる(80%以上)。標本による母集団の統計的推定や統計的検定の考え方を理解し、簡単な事例について実行できる(70%程度)。標本による母集団の統計的推定や統計的検定の考え方を理解が不十分で、簡単な事例についても実行できない(60%未満)。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
JABEE c-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
確率・統計は、大量生産技術の進展に伴う品質管理等への活用や、近年では社会科学の方面でも応用が進んでいることから、技術者にとって必須の知識である。確率分野では、順列・組合せの復習から出発し、確率の計算や確率変数およびその期待値・分散・標準偏差の考え方と計算方法を学ぶ。統計分野では、母集団から標本を抽出し、その標本をもとにして母集団の特性を推定および検定する手法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は原則、教科書に沿って、掲示資料を用いて進める。掲示資料は授業後に共有する。
また、主要な単元ごとで理解度を確認するために演習課題を授業時間内に課し、その成果に基づいて成績を決定する。
なお、教室外学修として、通常の予習復習に加え、実施する/しないを本人に委ねる任意課題を課す。任意課題を実施した学生に対しては、成績評価に加味する。
注意点:
所定の出席日数を満たし、提示した必須課題を全て提出した学生に対する最終成績は以下に基づいて決定する。
演習課題100点満点(単元ごと等、複数回に分散して実施)に対する獲得点数:60点以上獲得で合格とする。
ただし、任意課題実施した場合はこの限りではない。
演習課題を実施する場合は、対象範囲等を事前に予告する。また、演習課題において、正答できていなかった場合でも、所定の期日までに正しい過程を経て、正答できるようになったものに対しては、部分点を与える。
授業内容を理解するためには演習課題・任意課題だけを実施するだけではなく、予習復習をしておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 順列・組み合わせ 順列および組み合わせの計算方法を復習し、教科書の演習問題を正答できる。
2週 確率の性質 確率の定義や基本的性質を理解し、教科書の演習問題を正答できる。
3週 確率 数学的確率に関する教科書の演習問題を正答できる。
4週 条件付き確率 条件付き確率の意味を理解し、教科書の演習問題を正答できる。
5週 2変量の解析 簡単な2変量の標本に関して、相関係数および回帰直線の計算ができる。
6週 確率変数 確率変数の考え方を理解し、簡単な試行に関する確率変数および確率分布関数を求めることができる。
7週 期待値と分散および標準偏差 期待値と分散および標準偏差の考え方を理解し、様々な確率変数に対する期待値と分散の計算ができる。
8週 演習 教科書の章末問題等を正答できる。
4thQ
9週 離散型確率変数 二項分布とポアソン分布の定義・性質を理解し、それらを用いた事象に関する計算ができる。
10週 連続型確率変数 正規分布および標準正規分布の定義・性質を理解し、それらを用いた事象に関する計算ができる。
11週 正規分布の標準化 正規分布の標準化の方法を理解し、実践できる。
12週 正規分布を用いた計算 正規分布を用いた確率等の計算ができる。
13週 母集団と標本 標本の抽出法や整理法について理解し、簡単な事例に関する統計量の計算ができる。
14週 統計的推定 母集団に関する点推定・区間推定ができる。
15週 統計的検定 母集団に関する仮説検定ができる。
16週 授業のまとめ 授業で学んだ内容を再度確認することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分数式の加減乗除の計算ができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3後12,後13,後14,後15
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3後1
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3後1
簡単な連立方程式を解くことができる。3後1
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後1
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後7,後8
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後7,後8
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後7,後8
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3後1,後2,後3,後4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
合成関数の導関数を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3後2,後4
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3後3,後4
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3後5,後6,後12,後13,後14,後15
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3後11
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後8
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後8

評価割合

試験演習レポート相互評価授業態度その他合計
総合評価割合01000000100
基礎的能力050000050
専門的能力050000050
分野横断的能力0000000