建築施工法

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築施工法
科目番号 0085 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 中澤明夫・角田誠共著 初学者の建築講座・建築施工 市ケ谷出版,教員作成の学習シート
担当教員 目山 直樹

到達目標

受注した建築物を設計図書通りに施工し,完成させ、施主に引渡すまでの施工技術全般の基本を習得する。
1.鉄筋コンクリート工事について施工技術の知識を修得し,技術的に理解できる
2.鉄骨工事について施工技術の知識を修得し,技術的に理解できる。
3.木造軸組工法について施工技術の知識を修得し,技術的に理解できる。
4.枠組壁工法について施工技術の知識を修得し,技術的に理解できる。
5.建築物の工程管理について知識を修得するとともに,仮設,基礎,壁,床,天井,屋根等の各部について施工技術の知識を修得し,技術的に理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鉄筋コンクリート工事の知識と理解鉄筋コンクリート工事について基礎的な内容を理解し,その応用について解説できる。鉄筋コンクリート工事について基礎的な内容を理解している。鉄筋コンクリート工事についての基礎的な知識が十分でない。
鉄骨工事の知識と理解鉄骨工事について基礎的な内容を理解し,その応用について解説できる。鉄骨工事について基礎的な内容を理解している。鉄骨工事についての基礎的な知識が十分でない。
木造軸組工法の知識と理解木造軸組工法について基礎的な内容を理解し,その応用について解説できる。基礎的な内容を理解したうえで、応用問題を解答できる。木造軸組工法について基礎的な内容を理解している。木造軸組工についての知識が十分でない。
枠組壁工法の知識と理解枠組壁工法について基礎的な内容を理解し,その応用について解説できる。枠組壁工法について基礎的な内容を理解している。枠組壁工法についての知識が十分でない。
建築物の工程管理や,基礎等の施工知識と理解 建築物の工程管理や基礎構造等施工技術の基礎的な内容を理解し,その応用について解説できる。建築物の工程管理や基礎構造等施工技術の基礎的な内容を理解している。建築物の工程管理や基礎構造等施工技術の知識が十分でない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築生産は発注者が企画し設計図書を仕上げそれに従って経済的に具体化するものである。現在、施工技術は多岐にわたり日進月歩しているため、施工の基本を重点に建物を造る仕組、プロセス、工事の計画、工事監理、施工法及び各論の施工技術を中心として講義を行う。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った講義形式で授業を進める。補足資料や学習シートによって理解を深めることとする。施工技術の具体例として、視聴覚教材の活用や現場見学等による学習を行う。その内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。事前の学習として,単元ごとの教科書を読んでおくこと。事後の学習として,毎回,1ページ程度の演習課題を課すので,自宅で学習し,授業開始時または期限までに教員に提出し,評価を受けること。
注意点:
【関連科目】 建築一般構造(本科 3 年)
 成績評価 試験(80%)+レポート(20%)=100%

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建築生産の仕組み 建設施工全般についての総論を学ぶ。
2週 建築工事の施工準備と工程管理 施工主から依頼され、設計図書通り出来上がるには、どうすべ学ぶとともに、工程管理について理解できる。
3週 仮設工事 仮設工事の基礎について理解できる。
4週 基礎工事 杭工事、基礎工事、土工事について理解できる。
5週 鉄筋コンクリート工事(1) コンクリートの墨出し、配管、型枠、コンクリート打設、養生等、現場の実務について理解できる。
6週 鉄筋コンクリート工事(2) 鉄筋コンクリート工事の組み立てと管理について理解できる。
7週 ALC、プレキャスト工事
屋根及び防水工事
外壁工事
カーテンウォール等に対応したALCやプレキャストの取付工事、屋根及び防水工事、外壁工事について理解できる。
8週 中間試験 1~7回までの内容について出題し、鉄筋コンクリート工事、鉄骨工事について基礎的内容と応用的技術を理解しているかを確認する。
2ndQ
9週 中間試験の解答と解説
鉄骨工事(1)
中間試験の解答と解説および基本事項の復習
鉄骨工事の基本について理解できる。
10週 鉄骨工事(2) 鉄骨工事の施工上の注意点について理解できる。
11週 木工事(1)木造軸組工法 木造軸組工法の基本を理解できる。
12週 木工事(2)木造軸組工法 木造軸組工法の施工上の注意点について理解できる。
13週 木工事(3)枠組壁工法 枠組壁工法の基本を理解できる。
14週 木工事(4)枠組壁工法 枠組壁工法の施工上の注意点について理解できる。
15週 期末試験 9~14回までの内容について出題について出題し、木造の在来工法、枠組壁工法について基礎的内容と応用的技術を理解しているかを確認する。
16週 解答返却など 全体を通じた施工上の注意点などを補足説明する。その内容について理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史社会における技術者の役割と責任を説明できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。2
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。2
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。4
建築に用いる構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)の物理的特性を実験により明らかにすることができる。4
実験結果を整理し、考察できる。4
実験の目的と方法を説明できる。4
構造材料(例えば木、コンクリート、金属など)によるいずれかの構造形式(ラーメン、トラスなど)の試験体を用い、載荷実験を行い、破壊形状と変形の性状を観察することができる。4
実験結果を整理し、考察できる。4
実験の目的と方法を説明できる。4
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。4
実験結果を整理し、考察できる。4
建築生産で利用されている測量(例えば、レベル、トランシット、トータルステーション、GPS測量など)について機器の取り扱いができる。4
測量の結果を整理できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力101020
専門的能力501060
分野横断的能力20020