CAD応用(建築系)

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 CAD応用(建築系)
科目番号 0094 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 土木建築工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 土木製図,適宜資料を配布
担当教員 江本 晃美

到達目標

複合分野の基礎となる基本的素養を身に着けるために、以下の2つのテーマを選択制とした到達目標とする。
Ⅰ.土木テーマ
①2次元の図面を読み3次元に展開する。
②2次元図面を3次元化することにより実際の構造物の形状を理解する。
③3次元化するためのCADの使用方法の習得

Ⅱ.建築テーマ
1:建築の空間表現としての3 次元モデルを作成することができる。
2:3次元モデルを生成し、空間の意匠表現のための加工ができる。
3:プレゼンテーション用の効果的なCGを作成してプレゼンテーションできる。

以上を両テーマそれぞれの到達目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
Ⅰ.土木テーマ 評価項目1 図面を読む能力十分読めるほぼ読める読めない部分がある
Ⅰ.土木テーマ 評価項目2 図面を描く能力十分描けるほぼ描ける描けない部分がある
Ⅱ.建築テーマ 3次元モデルの作成一定程度の複雑な3次元モデルを時間内に生成することができる。3次元モデルの生成が時間内にできる。3次元モデルの生成ができない。
Ⅱ.建築テーマ 3次元モデルの意匠表現加工生成した3次元モデルの意匠表現を工夫して加工することができる。生成した3次元モデルに素材などの加工を施すことができる。3次元モデルの意匠加工ができない。
Ⅱ.建築テーマ 効果的なプレゼンテーションモデルの作成プレゼンテーション用の3 次元モデリングを目標時間内に作成し、空間を創造的に表現することでができる.プレゼンテーション用3 次元モデリングを目標時間内に作成し、プレゼンできる。プレゼンテーション用の3 次元モデリングを目標時間内に作成できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 A 1 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
Ⅰ.土木テーマ
二次元の擁壁の鉄筋図を3次元化し、二次元図面ではわからない鉄筋の干渉や実際の鉄筋の長さ、被りなどを理解し、CADの3次元への適用方法と図面を読む能力を養う。

Ⅱ.建築テーマ
建築設計における2 次元CADによる空間表現から、実務レベルを想定し、プレゼンテーション表現を豊かにする3次元モデルの生成と意匠表現の加工を行う。技術を習得するための演習課題と各自の意匠性を表現する自由課題を通じて講義を進める。
授業の進め方・方法:
Ⅰ.土木テーマ
授業は中間試験までは、Ⅱ.建築テーマと一緒にCADの使用方法を学び、中間試験以降は学んだ方法を活かして2次元の擁壁の鉄筋図を読み取り3次元化する。図面作成は個人の力量によるものなので、その内容を確実に身につけるために予習や復習を必ず行うこと。

Ⅱ.建築テーマ
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎を小課題から身につけ、最終的に創造的なCG作成からプレゼンテーションを行う。定期試験においては空間認知と簡易モデルの作成能力を問う。技術的な習熟度に応じて、課外で課題に取り組む時間を確保することが望ましい。
注意点:
授業内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。
※成績評価
Ⅰ.土木テーマ
最終成績=中間試験*0.2+図面確認(最大20点)+成果物(最大60点)

Ⅱ.建築テーマ
最終成績=中間試験(20%)+ポートフォリオ(70%)+発表(10%) (合格基準:60点以上)
再試験:必要に応じて実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
ガイダンス・情報倫理
3 次元モデリングの基本操作
講義の内容方針の説明とネットワーク利用上の注意事項の伝達
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート1]
2週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
3 次元モデリングの基本操作
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート2]
3週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
3D オブジェクトの操作
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート3]
4週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
サーフェスモデリング
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート4]
5週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
メッシュオブジェクト
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート5]
6週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
メッシュオブジェクト
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート6]
7週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
メッシュオブジェクト
AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が習得できる。[ 学習シート7]
8週 Ⅰ,Ⅱテーマ共通
中間試験
単純な平面図立面図から3D 図の作成の確認ができる。(練習課題の提出締め切り)
4thQ
9週 Ⅰ:2次元擁壁鉄筋図の3次元化(1)
Ⅱ:レンダリング
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:鉄筋の作成
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。[ 学習シート8]各自データを持参
10週 Ⅰ:土木2次元擁壁鉄筋図の3次元化(2)
Ⅱ:アニメーションの作成
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:フーチング上部への鉄筋の組み込み
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。[ 学習シート9]
11週 Ⅰ:2次元擁壁鉄筋図の3次元化(3)
Ⅱ:3D モデル①
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:フーチング上部への下部の組み込み
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。[ 学習シート10]
12週 Ⅰ:2次元擁壁鉄筋図の3次元化(4)
Ⅱ:3D モデル②
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:竪壁全面への鉄筋の組み込み
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。[ 学習シート11]
13週 Ⅰ:2次元擁壁鉄筋図の3次元化(5)
Ⅱ:3D モデル③
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:竪壁全面への鉄筋の組み込み
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。[ 学習シート12]
14週 Ⅰ:2次元擁壁鉄筋図の3次元化(6)
Ⅱ:3D モデル④
【事後学習の内容(2時間)】
Ⅰ:寸法などの把握
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。ポートフォリオの作成
15週 Ⅰ:図面確認
Ⅱ:プレゼンポスター・ポートフォリオの作成
Ⅰ:2次元図面にない箇所の数値を3次元化したCADから算出し、図面が理解できているか確認する。
Ⅱ:AutoCAD を用いて3 次元モデリングの基礎知識が活用できる。ポートフォリオの完成
16週 Ⅰ:まとめ
Ⅱ:プレゼンテーション
Ⅰ:図面の作成漏れがないかを確認し、提出する
Ⅱ:プレゼンテーション・アンケート入力

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。4
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。4
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。4
ソフトウェアを用い、各種建築図面を作成できる。4
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。4
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。4
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。4
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。4
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。4
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。4
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。4
建築における形態(ものの形)について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度レポートその他合計
総合評価割合60200102100300
基礎的能力(土木)2000020040
専門的能力(土木)0001040050
分野横断的能力(土木)000010010
総合評価割合(建築)201000700100
基礎的能力(建築)0000000
専門的能力(建築)201000700100
分野横断的能力(建築)0000000