建築構造設計

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 建築構造設計
科目番号 0118 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 建築構造設計 高等学校工業科用(実教出版)
担当教員 山根 達郎

到達目標

1.鉄筋コンクリート構造の構造設計ができる。
2.木構造の構造設計ができる。
3.鋼構造の構造設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鉄筋コンクリート造の構造設計鉄筋コンクリート構造部材算定の他、終局耐力について理解している。鉄筋コンクリート構造の梁・柱・耐震壁・スラブ・基礎の配筋計算ができる。鉄筋コンクリート構造の梁・柱・耐震壁・スラブ・基礎の配筋計算ができない。
木構造の構造設計木構造の耐震設計について理解している。木構造の壁量計算・N値計算ができる。木構造の壁量計算・N値計算ができない。
鋼構造の構造設計鋼構造の部材算定の他、終局耐力について理解している。鋼構造の部材設計ができる。鋼構造の部材設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築物の構造計画および構造設計の基本的事項について学ぶ。建築に特有な荷重および外力の設定から、固定モーメント法、D値法等に加え、鉄筋コンクリート構造の断面算定や木構造と鋼構造の構造設計の考え方を学習する。
授業の進め方・方法:
講議と演習によって学習をすすめる。授業項目は学習シートによって理解度の確認を行う。その内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする。しかし、そのうち授業時間は15時間で、30時間が自修することになる。
注意点:
成績評価=前期中間試験(100点満点)×0.4+前期期末試験(100点満点)×0.4+演習問題(100点満点)×0.2+
【関連科目】 本 科:鉄筋コンクリート工学(4年)、工学デザインII(建築系)(5年)、専攻科:構造設計論(1年)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造設計の概要 、構造設計(1) 一次設計(荷重計算) 建築構造設計の流れを理解できる。固定荷重、積載荷重の計算ができる。
2週 構造設計(2) 一次設計(準備計算)
構造設計(3)一次設計(応力計算1) 鉛直荷重時の応力
柱、梁の剛比計算、荷重項の計算ができる。
鉛直荷重時の応力を固定モーメント法を用いて求めることができる。
3週 構造設計(4)一次設計(応力計算2) 水平荷重時の応力
構造設計(5)一次設計(部材算定1) 梁の断面算定
水平荷重時の応力をD値法を用いて求めることができる。
鉄筋コンクリート梁の断面算定ができる。
4週 構造設計(6)一次設計(部材算定2) 柱の断面算定
構造設計(7)一次設計(部材算定3) せん断補強
鉄筋コンクリート柱の断面算定のができる。
鉄筋コンクリート梁・柱のせん断補強設計ができる。
5週 構造設計(8)一次設計(部材算定4) 接合部のせん断検定と定着・付着 の検定
構造設計(9)一次設計(部材算定5) スラブの設計
鉄筋コンクリート柱梁接合部のせん断検定と定着・付着の検定ができる。
スラブの設計ができる。
6週 構造設計(10)一次設計(部材算定6) 基礎の設計
構造設計(11)一次設計(部材算定7) 耐震壁の設計
基礎の設計ができる。
耐震壁の設計ができる。
7週 構造設計(12)二次設計必要の有無の検討
構造設計(13) 二次設計
地震時における二次設計の必要性の検討方法について理解できる。
剛性率、偏心率、層間変形角の検討、保有水平耐力の検討ができる。
8週 中間試験 構造設計の方法、応力計算、鉄筋コンクリート梁・柱の断面算定、鉄筋コンクリート柱梁接合部のせん断検定と定着・付着の検定、スラブ、基礎、耐震壁の設計と二次設計に関する出題。
2ndQ
9週 耐震設計(1)建築物と地震による揺れ
耐震設計(2) 保有水平耐力計算
答案返却と解説の後、耐震設計の目標と、建築物と地震による揺れについて理解できる。
保有水平耐力計算の概要が理解できる。
10週 耐震設計(3)免震構造・制震構造・耐震診断
木構造(1) 壁量の計算
免震構造・制震構造・耐震診断の概要が理解できる。
在来軸組工法の構造設計における耐力壁配置が理解できる。
11週 木構造(2) 金物の計算
鋼構造(1)鋼構造の概要と許容応力度設計
補強金物の算定ができる。
鋼構造の概要と鋼材の性質、高力ボルト接合、溶接、許容応力度設計ができる。
12週 鋼構造(2)引張材と圧縮材
鋼構造(3)梁
引張材と圧縮材の設計式、引張り材の有効断面積や座屈について計算できる。
形鋼梁の設計ができる。
13週 鋼構造(4)柱
鋼構造(5)柱脚の設計
形鋼柱の設計ができる。
柱脚の設計ができる。
14週 鋼構造(6)接合部
鋼構造(7)地震に対する安全性の確認
梁の継手、柱の継手、仕口の設計ができる。
部材に生ずる力の割り増しと保有耐力接合について理解できる。
15週 期末試験 耐震設計と木構造、鋼構造に関する引張材・圧縮材の設計と梁, 柱, 接合部の設計に関する出題。
16週 答案返却など 答案返却と解説の後、試験に関する質問に対応する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。4前1
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。4前1
力の定義、単位、成分について説明できる。4前2
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4前2
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4前1
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4前1,前2
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。4
S造の特徴・構造形式について説明できる。4前11
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。4前14
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4前12
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4前13
曲げ材の設計の計算ができる。4前12
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。4前11
溶接接合の種類と設計法について説明できる。4前14
仕口の設計方法について説明ができる。4前14
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。4前13
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。4前1
構造計算の設計ルートについて説明できる。4前1
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。4
断面内の応力の分布について説明できる。4前3
許容曲げモーメントを計算できる。4前3
主筋の算定ができる。4前3
釣合い鉄筋比について説明ができる。4前3
中立軸の算定ができる。4前3
許容せん断力を計算できる。4前4
せん断補強筋の算定ができる。4前4
終局曲げモーメントについて説明できる。4前9
終局剪断力について説明できる。4前9
断面内の応力の分布について説明できる。4前4
許容曲げモーメントを計算できる。4前4
MNインターラクションカーブについて説明できる。4前4
主筋の算定ができる。4前4
釣合い鉄筋比について説明ができる。4前4
中立軸の算定ができる。4前4
許容せん断力を計算できる。4前4
せん断補強筋の算定ができる。4前4
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。4前6
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。4前6

評価割合

試験演習問題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000