工学デザインⅡ(建築系)

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 工学デザインⅡ(建築系)
科目番号 0125 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 「初心者のための鉄筋コンクリート建築の構造計算」(オーム社)
担当教員 山根 達郎

到達目標

1.建築業界におけるBIMの必要性と活用方法を理解する。
2.代表的なBIMソフトウェアのひとつであるAutodesk Revitを操作できるようになる。
3.標準的な2階建て鉄筋コンクリート構造の建物の構造計算書が作成できる。
4.BIMを用いて標準的な2階建て鉄筋コンクリート構造の建物の構造配筋図等が作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
建築業界におけるBIMの必要性と活用方法を理解する。建築業界におけるBIMの必要性と活用方法を的確に説明できる。建築業界におけるBIMの必要性と活用方法を説明できる。BIMの必要性と活用方法が説明できない。
代表的なBIMソフトウェアのひとつであるAutodesk Revitを操作できるようになる。Autodesk Revitを正確に操作し、BIMモデルの作成と活用が精度よくできる。Autodesk Revitを操作し、BIMモデルの作成と活用ができる。Autodesk Revitを操作し、BIMモデルの作成と活用ができない。
鉄筋コンクリート造の構造計算鉄筋コンクリート構造の構造計算が精度高くできる。鉄筋コンクリート構造の構造計算ができる。鉄筋コンクリート構造の構造計算ができない。
鉄筋コンクリート造の構造配筋図の作成鉄筋コンクリート構造の配筋図が精度高く作成できる。鉄筋コンクリート構造の配筋図が作成できる。鉄筋コンクリート構造の配筋図が作成できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる
JABEE g 説明 閉じる
JABEE i 説明 閉じる

教育方法等

概要:
BIM(Building Information Modeling)は建築業務を効率化させるものであり、建築業界におけるスタンダードとなりつつある。そのためBIMの修得はこれからの建築技術者にとって必要不可欠となっている。本授業では、代表的なBIMソフトウェアの一つであるAutodesk社のRevitを用い、建築業界におけるBIMの必要性について理解するとともに、BIMソフト操作を体得する。また、鉄筋コンクリート構造建築物の構造設計に必要な基本的な知識、考え方、計算方法を演習を通して理解し、計算結果に基づいて構造BIMモデルを作成し図面を作成する。本授業では各自の理解度や進度に柔軟に対応するため、Autodesk社のチュートリアル動画を活用して演習を進める。
授業の進め方・方法:
本授業では、演習を基本として進める。前期ではAutodesk社のチュートリアル教材を用いてBIMソフトウェアのRevitの基本操作を習得する。後期では標準的な2階建て鉄筋コンクリート構造の建物の構造計算を行い、前期に習得した操作方法に基づいて構造BIMモデルを作成する。授業内容を確実に身につけるためには授業時間外の自学自習作業が必須である。
注意点:
成績評価=レポート課題(25%)+構造計算書(35%)+BIMモデル(15%)+構造配筋図面(25%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・BIM活用論文の調査 BIMについて概要を学ぶ。BIMを活用するための最先端の研究事例について調べ、BIMによって何ができるようになるのかを理解する。
2週 文献調査レポート作成 BIMを活用するための最先端の研究事例について調べる。文献調査結果をレポートにまとめる。
【課題①(文献調査レポート)の提出】
3週 Revit操作演習 Revitのマスの基礎を理解する。
4週 Revit操作演習 Revitを用いた基本設計の方法を理解する。
5週 Revit操作演習 Revitを用いた基本設計の方法を理解する。
【課題②(理解度確認レポート)の提出】
6週 Revit操作演習 Revitのファミリを理解する。
7週 Revit操作演習 Revitのファミリを理解する。
8週 Revit操作演習 Revitのファミリを理解する。
【課題③(理解度確認レポート)の提出】
2ndQ
9週 Revit操作演習 Revitのマスの応用方法を理解する。
10週 Revit操作演習 レンダリングの方法を理解する。
11週 Revit操作演習 集計表の作成方法を理解する。
12週 Revit操作演習 集計表の作成方法を理解する。
【課題④(理解度確認レポート)の提出】
13週 Revit操作演習 注釈ファミリの作成方法を理解する。
14週 Revit操作演習 図面枠の作成方法を理解する。
15週 Revit操作演習 図面の作成方法を理解する。
16週 Revit操作演習 図面の作成方法を理解する。
【課題⑤(理解度確認レポート)の提出】
後期
3rdQ
1週 構造設計一般事項 構造設計のための建築概要(伏せ図・ラーメン図)について理解できる。
2週 固定荷重・積載荷重の仮定計算 床荷重(固定荷重)、梁の自重、床荷重(積載荷重)、柱荷重、壁荷重、その他について理解でき計算できる。
3週 剛比の計算・鉛直荷重時のモーメント・剪断力の計算 柱の剛比、梁の剛比について理解でき計算できる。鉛直荷重時固定端モーメント、自由端モーメント、自由端剪断力(荷重項)について理解でき計算できる。
4週 鉛直荷重時柱軸方向力の計算・鉛直荷重時ラーメン応力図の作成 鉛直荷重時の柱の軸応力を計算するとともに、前週の計算結果に基づいてラーメン応力図が書ける。
5週 地震時水平力の計算・水平荷重時ラーメン応力図の作成 地震時水平力を計算し、水平荷重時ラーメン応力図が書ける。
6週 大ばりの断面算定 梁の主筋配筋計算・付着検定計算・剪断補強計算ができる。
7週 大ばりの断面算定 梁の主筋配筋計算・付着検定計算・剪断補強計算ができる。
8週 柱の断面算定 柱の主筋配筋計算・付着検定計算・剪断補強計算ができる。
【構造計算書の提出】
4thQ
9週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。
10週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。

11週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。
12週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。
13週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。
14週 BIMモデルの作成 構造計算を行った建築物の構造BIMモデルを作成する。
【BIMモデルの提出】
15週 BIMモデルの作成 作成したBIMモデルを用いて図面を作成する。
16週 BIMモデルの作成・図面作成 作成したBIMモデルを用いて図面を作成する。
【図面の提出】

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2,前5,前8,前12,前16
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2,前5,前8,前12,前16
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2,前5,前8,前12,前16
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1,前2,前5,前8,前12,前16
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前1,前2
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前1,前2
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,前16
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1,前2
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1,前2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前1,前2
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前1,前2
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造力の定義、単位、成分について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ラーメンやその種類について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
いずれかの方法(変位法(たわみ角法)、固定モーメント法など)により、不静定構造物の支点反力、応力(図)を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
構造計算の設計ルートについて説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
建物の外力と変形能力に基づく構造設計法について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
断面内の応力の分布について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
許容曲げモーメントを計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
主筋の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
釣合い鉄筋比について説明ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
中立軸の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
許容せん断力を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
せん断補強筋の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
終局曲げモーメントについて説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
終局剪断力について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
断面内の応力の分布について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
許容曲げモーメントを計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
MNインターラクションカーブについて説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
主筋の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
釣合い鉄筋比について説明ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
中立軸の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
許容せん断力を計算できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
せん断補強筋の算定ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
終局曲げモーメントについて説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
終局剪断力について説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

レポート課題構造計算BIMモデル図面合計
総合評価割合25351525100
基礎的能力00000
専門的能力25351525100
分野横断的能力00000