都市計画

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 都市計画
科目番号 0140 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 土木建築工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 都市計画教科書(第 3 版) 彰国社 都市計画教育研究会編
担当教員 目山 直樹

到達目標

都市計画の体系を理解するとともに、地区レベル、都市レベル、国土レベルで計画するための知識を習 得する。また、さまざまな都市データに関する知識を習得し、面的・空間的に計画・設計するための技 術を理解する。演習課題では、都市計画の実務に立脚した課題を設定し、知識を生かして、考え、提案 する能力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 説明 閉じる
到達目標 C 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設技術者として必要な都市計画・地域計画の基本的な知識や考え方、都市計画の各分野における方法論、計画論を事例を通して 学習する。 講義と演習で構成する。講義には学習シートを使用する。必要に応じて参考資料を提示する。演習課題はレポート作成とプレゼン テーションを行う。
授業の進め方・方法:
毎回、講義や視聴覚教育、演習を行いながら学習を進めることを基本とする。学習シートは、各項目ごとに理解度の確認のために 使用する。その内容を確実に身につけるために、予習復習が必須である。
注意点:
【関連科目】 建築計画(3 年)、道路工学 I(4 年)、建築法規(5 年・選択)、土木法規(5 年・選択)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 都市計画ガイダンス 地域・都市・農村のとらえ方、都市計画の考え方、都市計画の理念等 を概説する。講義方針と演習課題を説明する
2週 都市と都市計画の歴史 古代・中世・近世・近代の都市史・都市計画史について西洋、中国な どの事例を中心に概説する。現代の都市計画事例について、諸外国の 事例や日本の事例を概説し、今後の学習につながる部分について紹介 する
3週 都市計画と国土の利用 国土の成り立ちと国土利用計画、国土の総合開発計画、大都市圏や地 方圏の開発計画、地域区分と広域生活圏レベルの計画について学習す る
4週 都市の構成要素 1 道路とサーキュレーション 都市における道路や道路網の位置づけ、道路の段階構成、道路空間に ついて学習する
5週 都市の構成要素 2 建築と敷地 建築の形態を規定する基本的要因、建築に関する都市からの規制につ いて学習する
6週 都市の構成要素 3 緑と都市オープンスペース 緑地・オープンスペースの意味、機能、分類、段階構成について学習 する
7週 都市計画の調査方法 1 都市の 把握と解析(課題1) 市街地規模や都市空間の捉え方を学習し、都市空間構成の実態把握、 計画及びその実現について学習する
8週 前期中間試験 都市と都市計画の概念を理解し、都市の構成要素や都市の解析手法な どを理解しているかを確認する
2ndQ
9週 答案返却・解答・解説
都市計画の調査方法 2 計画策定の計量モデル(課題2)
中間試験を解説し、今までの重要点を確認する。 調査のためのデータや調査方法論等をいくつかの事例を通して学習する
10週 都市と居住 近隣住区論の適用 近隣住区論とニュータウンの計画・設計について、事例をもとに学習 する
11週 都市空間構成の計画 市街地規模や都市空間の捉え方など、都市空間構成の計画及び実現手 法について学習する
12週 都市施設の計画 1 都市交通計画
都市交通の種類、交通機関等の概要、起終点調査、交通需要推計の方 法論、交通需要マネジメントについて学習する
13週 都市施設の計画 2 公園緑地計画 公園・緑地の概要、都市公園法など法制度の基本と、パークシステム ( 公園緑地系統 ) について学習する
14週 都市施設の計画 3 その他の都市施設の計画 供給処理施設などの都市施設の計画について学習する
15週 前期期末試験 計画策定の計量モデル、都市と居住、都市の空間構成の計画、都市交 通計画・公園緑地計画等についての知識と理解を確認する
16週 解答返却など 前期末試験の解答・解説とともに今までの重要点を確認する
後期
3rdQ
1週 都市と環境、都市と防災 都市環境を理解するためのキーワードを学習する。都市災害の種類と その歴史、都市計画における防災対策の手法などについて学習する
2週 都市設計・都市デザイン 都市と形、都市設計のためのキーワード、都市設計の道具と技法等に ついて学習する
3週 都市計画法と法定都市計画 都市計画の実現手段としての都市計画法について概説し、土地利用、 都市施設、市街地開発事業の事例について概観的に学習する
4週 土地利用の規制・誘導 法定都市計画における土地利用規制の内容、土地利用計画の立案事例 から手法を学習する
5週 土地利用の分析・課題 3 用途地域指定がされている市街地を事例に、指定後の土地利用変化を 探り、市街図(1/2500)に整理して考察する
6週 市街地開発事業 1 土地区画整理事業 土地区画整理事業の目的・概要・特徴・計画の流れ・換地・減歩方式などを事例 を通して学習する
7週 市街地開発事業 2 市街地再開発事業 市街地再開発事業の目的、区域、手法、計画と管理のあり方について、 事例を通して学習する
8週 後期中間試験 都市と防災、都市設計、都市計画法、土地利用計画、市街地開発事業 についての知識と理解を確認する
4thQ
9週 答案返却・解答・解説
都市交通プロジェクトを企画する・課題 4の説明
後期中間試験の解答・解説とともに今までの重要点を確認する
課題4の説明
10週 都市交通プロジェクトを企画する・課題 4の演習 周南地域もしくは自身の出身地域の都市を事例に、都市交通プロジェ クトを企画し、導入イメージを提案するレポートを課す
11週 地区計画と建築協定 地区計画制度・総合設計制度・特定街区・建築協定その他について、 事例を通して学習する
12週 都市の景観計画 景観法並びに都市の景観計画策定手法について、山口県下の事例 ( 岩国市など ) を通して学習する
13週 課題 4 のプレゼンテーション 課題 4 で立案したプロジェクトについて、各自でプレゼンテーション を行い、指摘事項をふまえて修正し、再提出する
14週 地区計画や建築協定による街 並みづくり・課題 5 地区計画指定されているエリアとそれ以外で、街並み形成に差異があ るのか、実例から演習課題として学習する
15週 後期期末試験
後期中間試験以降の単元並びに全体を通した重要点から出題し、知識と理解を確認する
16週 解答返却など 後期末試験の解答・解説とともにに 1 年間の学習をふりかえる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画国土と地域の定義を説明できる。4
土地利用計画と交通計画について、説明できる。4
総合計画とマスタープランについて、説明できる。4
都市計画区域の区域区分と用途地域について理解している。4
交通流調査(交通量調査、速度調査)、交通流動調査(パーソントリップ調査、自動車OD調査)について、説明できる。4
交通需要予測(4段階推定)について、説明できる。4
緑化と環境整備(緑の基本計画)について、説明できる。4
風景、景観と景観要素について、説明できる。4
都市の防災構造化を説明できる。4
土地区画整理事業を説明できる。4
市街地開発・再開発事業を説明できる。4
交通流、交通量の特性、交通容量について、説明できる。4
計画の意義と計画学の考え方を説明できる。4
建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4
近現代都市の特質と課題について説明できる。4
近代の都市計画論について説明できる。4
現代にいたる都市計画論について説明できる。4
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。4
街路計画の手法と理念について説明できる。4
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。4
方法・制度の変遷について説明できる。4
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。4
市街地を開発する仕組みについて説明できる。4
土地区画整理事業について説明できる。4
市街地再開発事業について説明できる。4
地区計画制度について説明できる。4
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。4

評価割合

試験レポートプレゼン課題合計
総合評価割合801010100
定期試験800080
課題1-3、5010010
課題4001010