機械制御工学専攻総合実験

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 機械制御工学専攻総合実験
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 担当教員が準備し、実験時に配布する。
担当教員 櫻本 逸男,池田 光優,森﨑 哲也,北村 健太郎,張間 貴史,藤本 浩,鈴木 厚行

到達目標

与えられた各テーマの目的を達成し、機械制御工学に関する基本的能力を確実に身に付ける。併せて、実験を主体的に行うことを通し、自主性・継続性を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目機械制御工学に関する基礎能力を身に付けるのみならず、応用できるようになる。また、自主性・継続性を養うのみならず、リーダーシップを発揮する。機械制御工学に関する基本的能力を確実に身に付ける。併せて、実験を主体的に行うことを通し、自主性・継続性を養う。機械制御工学に関する基本的能力が身に付いていない。また、実験を主体的に行うことができず、円滑なコミュニケーションを図ることができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-2 説明 閉じる
JABEE e 説明 閉じる
JABEE i 説明 閉じる
到達目標 B 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
さまざまな技術が組み込まれたメカトロ製品であるヘリコプタに関する実験を行い、複合分野における実践力を身につける。ヘリコプタの飛行に関する技術を学び、実験結果を理論的に捉え、考察を加えてレポートにまとめる。実験を通し協調性なども養う。
授業の進め方・方法:
実験の計画、遂行、データ解析、レポートまとめという一連の作業で進める。授業では各実験テーマに関連する理論から実験の遂行およびデータ解析までを行い、レポートの作成と考察は各自、授業時間外で行い、担当教員に提出する。最後に、総合実験報告会を行い、小型ヘリコプタの特性について総合的に理解する。授業の理解を高めるために、予習復習が必須である
注意点:
【評価法】 各実験の評価はレポートおよび実験への取組み状況によって担当教員が定める。総合実験発表会のプレゼンテーション評価は参加教員が行う。
最終評価=各実験評価の平均値×0.8+プレゼンテーション評価×0.2

【関連科目】 すべての科目に関連している。特に、機械制御工学専攻総合演習(専攻科2年)には直接関連しているので、実験の内容をよく理解すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ヘリコプタ概論I 小型ヘリコプタを用いたメカトロ技術総合教育について、背景、目的、総合実験の概要、総合演習との関連などを理解し、全体像を把握する
2週 ヘリコプタ概論II ヘリコプタの歴史、システム構成と機構、飛行原理などの概要を学び、総合実験・演習を行うための基礎知識を身につける
3週 垂直飛行時のローター空気力学 ホバリング飛行を重点に、垂直上昇、降下飛行時のローターの空気力学の基礎を単純運動量理論、単純翼素理論の範囲内で理解する
4週 垂直飛行時のヘリコプタの定常飛行性能 ヘリコプタのホバリング必要パワーについて理解し、その計算方法を演習を通して理解する
5週 前進飛行時のローターの空力性能 前進水平飛行時のローターの空力性能の基礎を単純運動量、単純翼素理論の範囲内で理解する
6週 模型ローターを用いたFORCE TEST 模型ローターを用いて、ホバリング時のローター推力T、トルクQ、回転数を計測し、T-Q特性を求める
7週 データ整理・復習・予習 これまでの実験のデータを整理するとともに、実験の復習・予習をする。
8週 ヘリコプタの動力及び機器 I 模型エンジンの特性試験を行い、ヘリコプタ設計時におけるエンジンの選択方法について理解する
4thQ
9週 ヘリコプタの構造・強度と材料選択I ヘリコプタ構造設計の留意点(疲労強度の理解)について解説し、遠心力と曲げを受ける片持はりのひずみ計測を行う
10週 ヘリコプタの構造・強度と材料選択II 回転ブレードのひずみ計測を行い、ブレードに生じる変動荷重について理解する
11週 ヘリコプタの振動I ヘリコプタの振動の特徴とローター固有振動数について理解する
12週 ヘリコプタの振動II Myklestad法による回転中のメインローターの固有振動解析を行い、実験による計測値と比較する
13週 ヘリコプタの動力及び機器II サーボモーターの構造と原理を理解する
14週 総合実験発表会 これまでの実験結果の報告会を行い、小型ヘリコプタの特性について総合的に理解する
15週 報告書作成I 発表会で指摘された事項について再考し、報告する
16週 報告書作成I 発表会で指摘された事項について再考し、報告する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
共同教育共同教育問題解決のために、最適なチームワーク力、リーダーシップ力、マネジメント力などを身に付けることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
技術者として、生きる喜びや誇りを実感し、知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合02000800100
総合評価02000800100