コンピュータ総合演習

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 コンピュータ総合演習
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 オリジナルテキスト
担当教員 池田 光優,池田 将晃

到達目標

複合分野の設計能力を身につけるため、本科で学んだ電気電子・情報・計測制御関連教育の集大成として、その知識・能力を確実なものとして整理し、それを製品として具現化することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎的能力人工衛星システムを構築するときのルーチンワークを理解し,製品を作ることができる。人工衛星システムを構築するときのルーチンワークを理解し,実行することができる。人工衛星システムを構築するときのルーチンワークが理解できず,実行することができない。
専門的能力ワンチップマイコンを使って,既存のシステムより優れたシステムを開発することができる。ワンチップマイコンを使って,与えられたシステムを構築することができる。ワンチップマイコンを使って,与えられたシステムを構築することができない。
分野横断的能力これまで学んだ知識を組み合わせて,新たな製品システムを構築することができる。これまで学んだ知識を組み合わせて,与えられた仕様の製品システムを構築することができる。これまで学んだ知識を組み合わせて,与えられた仕様の製品システムを構築することができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標C 1 説明 閉じる
JABEE d-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータを使って全てをプログラムによって動作させる製品の一つである”人工衛星”に着目し、本科で培った知識を基に人工衛星を使って、環境観測を行えるようにする実習を行う。そしてこの演習を通してコンピュータを使って自動で製品を動作させるときに必要な手順を身につける。
授業の進め方・方法:
mbedを核とした環境計測システムに関する演習を行い、各センサーをmbedに取り込み、LCDモニターや観測用PCにそのデータを出力できるようにする。その過程は適宜、全員の前で報告・討議し、最後に製品発表会を行う。学習シートは適宜、配布する。Office365を用いたe-Learning システム上で、資料配布やレポート提出を行う。
注意点:
授業内容を理解するために各週60分程度の予習復習や文献調査といった家庭学習が必須である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション、各センサの作成 授業の概要、進め方とその内容、到達目標や評価法について説明する。その後各センサのピンの半田付けを行い,演習の準備を行う。
2週 mbedの基礎
mbedによる”Hello World!'の表示,LEDの点滅
mbedにソースコードを書込み、PC上に"HellowWorld!" を表示させる。mbed上のLEDを点灯・点滅させる。
3週 mbedによるセンサデータの読み込み(1)
mbedによる温湿度,気圧データの表示
mbedと温湿度,気圧センサを接続し,PC上やLCD上に温湿度,気圧データを表示させる。
4週 mbedによるセンサデータの読み込み(2)
mbedによる複数センサデータの表示
mbedに複数センサを接続し,PC上やLCD上に表示させる。その後Processingによるアニメーションの演習を行う。
5週 mbedによるセンサデータの読み込み(3)
Processingを用いたデータの表示
Processingを用いてmbedから得られたセンサデータをPC上に表示させる。GPSシステムに関する演習を行う。
6週 mbedによるセンサデータの読み込み(4)
mbedによるGPSデータの取込
mbedを使って取り込んだGPSデータのうち有用なデータのみを抽出し,Processing上に表示させる。
7週 mbedによるセンサデータの読み込み(5)
mbedによるCCD カメラの制御
mbedを使ってCCDカメラから得られた画像データをProcessing上に表示させる。
8週 mbedの無線制御(1)
XBeeとの接続
PC上にXBeeの制御ソフトをインストールし、mbedからのデータを無線にてPC上に表示させる。
4thQ
9週 mbedの無線制御(2)
mbedによるセンサデータの無線送受信
mbedにセンサを接続し、XBeeを介して無線にてセンサデータをProcessing上に表示させる。
10週 mbedによる環境観測システムの構築(1)
これまでの演習を組み合わせて、mbedをコアとした環境観測システムを10週〜13週で構築する(1週目)。
11週 mbedによる環境観測システムの構築(2) これまでの演習を組み合わせて、mbedをコアとした環境観測システムを10週〜13週で構築する(2週目)。
12週 mbedによる環境観測システムの構築(3) これまでの演習を組み合わせて、mbedをコアとした環境観測システムを10週〜13週で構築する(3週目)。
13週 mbedによる環境観測システムの構築(4) これまでの演習を組み合わせて、mbedをコアとした環境観測システムを10週〜13週で構築する(4週目)。
14週 mbedによる環境観測システムを用いた環境データ採取 遠野山、城ケ丘公園、本校グランド、緑地公園などに行き、付加した値を加えたデータなどをそれぞれの場所で観測する。
15週 報告会 14週で測定したデータについて報告会を行い,データの正確性について検証する
16週 まとめ これまでの演習を振り返り,次年度行う専攻科総合演習のテーマを考える。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。4

評価割合

演習発表合計
総合評価割合6040100
基礎的能力201030
専門的能力201030
分野横断的能力202040