機械制御工学専攻総合演習

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械制御工学専攻総合演習
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 担当教員が随時プリントを準備し、配布する。
担当教員 西村 太志,北村 健太郎

到達目標

機体諸元を決定し、計画図ならびに機体外観図の作成を通じ、機械制御工学を構成する3つの系の基本的能力を確実に身につけるとともに、企画から設計まで一貫して理解できるようになることを目標にする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ミッションを達成するための必要な諸元を求め、工学的な課題に関する考察が行える。与えられたミッションに対して、必要な諸元を求めることができる。与えられたミッションに関する機体諸元を求めることができない。
設計に関する議論に関して、主体的に議論をリードすることができる。設計に関する議論の中で、自らの意見を適切に述べることができる。設計に関する議論に参加することができない。
設計した機体の妥当性を説明し、次の詳細設計における課題等を考察することができる。設計した機体に関する、妥当性を適切に説明することができる。設計した機体の妥当性を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
メカトロ技術を代表する教材として小型ヘリコプターを取り上げ、知識と技術を併せ持つ技術者を育成する。演習では、模型ヘリコプターを用いて行った総合実験で得た知識をベースに、薬剤散布用無人ヘリコプターを対象に、与えられた仕様(サイズ、ペイロード、重量、エンジン出力、制御方法等)のもとでの企画から設計までを一貫して理解するとともに、与えられたミッションを遂行するためのヘリコプターを設計する。
授業の進め方・方法:
まず実機の組立実習を通じて構造全体を理解し、次に商品開発の進め方を学んだ後、機体各部の設計方法について学ぶ。それをベースに具体的に機体各部の諸元を決定しつつ計画図を作成し、機体の外観図も作成する。本授業は、すでに学んだ個々のメカトロ技術の知識を総合化するため、常に予習復習を行うことが求められる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 小型ヘリコプタ構造実習
産業用無人ヘリ概要、R50組立実習、産業用無人ヘリの構成
冒頭、総合演習の全体像を説明した後、パソコンの資料を用いて、1時間技術的な概要を説明。
R50実機の構成を確認しながら組立実習
2週 商品開発の進め方、手順 商品コンセプトの決定、製品企画書の作成、試作機の製作、試作機の評価と改良設計、生産展開等の商品開発の進め方を学習し、商品開発の手順を明確にする
3週 概念設計(空力設計) 要求仕様を実現するために必要な主要諸元(全備重量、ローター径、エンジン出力など)の求め方を学習する
4週 概念設計(空力設計演習1) R50を例として与えられたミッションを遂行するために必要なヘリコプターの主要諸元の決定に関する演習を行う
5週 概念設計(空力設計演習2) 設計課題を提示し、与えられたミッションを遂行するために必要なヘリコプターの主要諸元の決定に関する演習を行う
6週 基本設計(メインローター設計、テールローター設計) マストやブレードの構造、加わる力、強度計算、材料選定方法、重量計算などについて学習する
7週 基本設計(動力伝達系設計、胴体構造設計) ミッションやクラッチ、テールロータ駆動方法などの動力伝達系設計及び胴体構造設計について学習する
8週 基本設計(制御系設計) メインローターからの反トルク変化に対するヨー軸姿勢制御コントローラの設計手法を学習する
2ndQ
9週 概念設計まとめ 設計課題に対する概念設計のプレゼン後、優れた設計二つを選び、それをベースに二グループにチームを編成
10週 機体諸元決定と計画図作成1 二つのチームごとに機体各部を役割分担(ロータ設計、動力伝達系設計、制御シミュレーション)して計画図を作成し、最終的に機体全体の組立図として3次元図にまとめる
11週 機体諸元決定と計画図作成2
12週 機体諸元決定と計画図作成3
13週 機体諸元決定と計画図作成4
14週 機体諸元決定と計画図作成5
15週 機体諸元決定と計画図作成6
16週 報告会、まとめ これまでにまとめた計画図や機体外観図の報告を行い、小型ヘリコプターの設計に関し、総合的に理解を深める。
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。5
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。5

評価割合

空力設計発表最終発表空力設計レポート最終レポートグループ内相互評価その他合計
総合評価割合10202030200100
基礎的能力0000000
専門的能力10202030200100
分野横断的能力0000000