材料強度学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 材料強度学
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 日本材料学会編、「改訂 材料強度学」(日本材料学会)
担当教員 西村 太志

到達目標

材料の強度や破壊に関する現象をミクロとマクロの視点から理解して、機械の設計や安全性の保証に役立てることができる。
その際、基本的事項に対し、なぜそうなるのか本質的に理解することを求める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料の強度や破壊に関する現象をミクロとマクロの視点から理解して、機械の設計や安全性の保証に役立てることができる。材料の強度や破壊に関する現象をミクロとマクロの視点から理解できる。材料の強度や破壊に関する現象をミクロとマクロの視点から理解できない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械や構造物の寸法は、安全でしかも経済的に使用する観点から決めることが肝要である。材料強度学では、本科で学んだ基礎的な科目をベースにもう一歩進み、材料の強度や破壊に関する現象を取り扱い、それらの現象をミクロとマクロの視点から理解して、機械の設計や安全性の保証に役立てることができるようにする。また、疲労などの破壊現象について物理的背景を明確にしながら理解する。
授業の進め方・方法:
授業は輪講形式で行う。その際、授業内容をまとめた資料を配布するとともにPowerPointを使用して説明することを求める。基本的に説明の時間は70分程度とし、後半の20分は質疑応答を行う。
授業以外の自学自習により、次の授業範囲の予習を行い、次回の担当者は資料を準備する。また、質疑応答で理解不足が感じられたところはレポートを課し、次回の授業で提出する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション シラバスに基づき授業の目標と概要、授業計画ならびに評価方法について把握する。
2週 材料強度学の歴史 破壊事故の実例を知り、材料強度学の必要性を理解する。
3週 破損の法則 応力とひずみの関係について復習し、破損の法則を理解する。
4週 破壊力学の基礎 き裂の力学として強度評価に広く使われている破壊力学を理解する。
5週 強度の基本的特性1 最も基本的な引張強度について学んだ後、二つの破壊形態の特徴を理解する。
6週 強度の基本的特性2 多軸応力下の強度および破壊じん性について理解する。
7週 疲労強度1 疲労破壊の重要性を認識し、疲労強度に及ぼす切欠効果や寸法効果、平均応力などの影響を把握する。
8週 疲労強度2 低サイクル疲労および変動振幅応力下の疲労強度について理解する。
2ndQ
9週 疲労強度3 疲労におけるき裂の重要性を認識し、疲労機構を理解する。
10週 高温強度 クリープおよび高温疲労について学び、高温における寿命評価法を理解する。
11週 応力腐食割れ 腐食の機構について学び、応力腐食割れの特徴および機構を理解する。
12週 腐食疲労 腐食疲労の特徴および機構を理解する。
13週 強度設計 強度設計の基礎を学び、その手法を理解する。
14週 事故解析 疲労強度学に基づく事故解析法について学ぶ。
15週 期末試験 材料の変形や破壊について理解できているか確認する出題。
16週 まとめ 答案を返却し解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。5
応力とひずみを説明できる。5
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。5
許容応力と安全率を説明できる。5
多軸応力の意味を説明できる。5
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。5
材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。5
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。5
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000