材料設計工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 材料設計工学
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 M. F. Ashby、Materials Selection in Mechanical Design (Fourth Edition)
担当教員 西村 太志

到達目標

複合分野にわたる知識を有機的に結びつける設計能力を身につけるために、
1. 材料とその強さに関する基本的なことがらが理解できる。
2. 材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮しない場合の材料選定ができる。
3. 材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮した場合の材料選定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
材料強度材料とその強さに関する基本的なことがらが完全に理解できる。材料とその強さに関する基本的なことがらが理解できる。材料とその強さに関する基本的なことがらが理解できない。
断面形状を考慮しない場合の材料選定材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮しない場合の材料選定が正確にできる。材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮しない場合の材料選定ができる。材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮しない場合の材料選定ができない。
断面形状を考慮した場合の材料選定材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮した場合の材料選定が正確にできる。材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮した場合の材料選定ができる。材料特性チャートを用いて、断面形状を考慮した場合の材料選定ができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械や構造物に使われる材料は、材質とともに形状も併せ決定することが肝要である。ここではすでに学んだ材料関連の一連の知識を総合化し、各種機械・機器を設計する上で必要な形状と材料選定の関わりについて理解し、説明できるようになる。
授業の進め方・方法:
授業では提起された問題に対しモデル化する手法を学び、その知識を確実にするため、受講生が二つのケースについて具体例を選び、材料選定する手順について説明し、討論する。これまでに学んだ材料系の知識を再整理し、総合化する。学習シートは適宜配布する。
注意点:
この科目は学修単位科目のため、以下のような自学自修を必要とする。
 事前学習として教科書の該当ページの予習 毎回1時間(計12時間)
 ケーススタディ 18時間×2回(計36時間)
 事後学習として、理解不足として指摘した箇所の復習 毎回1時間(計12時間)
最終成績=毎回の授業における理解度(課題)20%+2回のケーススタディ80%
 ケーススタディ(その1)50%(パワーポイント資料40%+質疑10%)
 ケーススタディ(その2)30%(パワーポイント資料20%+質疑10%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 オリエンテーション 授業の概要、進め方、内容、到達目標ならびに評価方法について説明する。
2週 設計プロセス
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書1〜16ページ
三つの設計タイプに関する設計過程を理解し、材料選定との関わりが説明できる(小テスト実施)。
3週 各種工業材料とその性質のまとめ
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書17〜28ページ
機械設計で重要となる種々の材料特性について説明できる(小テスト実施)。
4週 各種材料特性のチャート
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書29〜62ページ
材料特性を簡略でみやすい形にまとめた15種類のチャートの読みこなし方を理解し、説明できる。(小テスト実施)。
5週 断面形状を考慮しない場合の材料選定/性能指標の導出手順
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書63〜80ページ
拘束条件を用い、膨大な材料の中から対象を絞り込む性能指標の求め方が説明できる(小テスト実施)。
6週 目的に応じた性能指標
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書63〜80ページ
代表的な5種類の設計目的に対し、性能指標の意味するところを理解し、説明できる(小テスト実施)。
7週 ケーススタディ(タイプライタのプリントヘッド)
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書96〜99ページ
テキストに掲載されているケーススタディの中の代表例について、その詳細を理解し、説明できる。
8週 ケーススタディ1
【ケーススタディ1(18時間)】
残りのケーススタディの中から受講生がそれぞれひとつずつ選び、自身で検討した結果が説明できる。
4thQ
9週 その他のケーススタディ
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書81〜148ページ
受講生が選択しなかったケーススタディを全員で検討し、性能指標の求め方についてさらに理解を深め、説明できる。
10週 種々の標準問題に対する近似解法(付録A)
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書291〜321ページ
構成式ならびに近似式への理解し、種々の標準問題のモデル化手法が説明できる(小テスト実施)。
11週 断面形状を考慮した場合の材料選定/形状因子
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書149〜157ページ
種々の負荷様式に対し、剛性支配と強度支配下での形状因子の求め方が説明できる(小テスト実施)。
12週 形状を考慮した性能指標
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書157〜169ページ
断面形状と材料特性を考慮した最適な性能指標の意味するところを理解し、説明できる(小テスト実施)。
13週 ケーススタディ(根太:木製か鋼製か?)
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書172〜176ページ
テキストに掲載されているケーススタディの中の代表例について、その詳細を理解し、説明できる。
14週 ケーススタディ2
【ケーススタディ2(18時間)】
残りのケーススタディの中から受講生がそれぞれひとつずつ選び、自身で検討した結果が説明できる。
15週 材料のプロセッシングと設計
【事前・事後学習(各1時間)】 教科書189〜218ページ
材料の種々の加工法について知識を整理し、プロセス選定チャートの読みこなし方がケーススタディを交えつつ説明できる。
16週 まとめ これまでの授業のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。5後2
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。5後3

評価割合

課題ケーススタディ1資料ケーススタディ1発表ケーススタディ2資料ケーススタディ2発表その他合計
総合評価割合20401020100100
基礎的能力0000000
専門的能力20401020100100
分野横断的能力0000000