到達目標
複合分野の設計能力を身に付ける。具体的には、CAEに関する以下の能力を身に付ける。
1.基礎的な解析対象について解析モデル(境界条件含む)を正しく作成することができる。
2.基礎的な問題に対して解析結果の妥当性を説明できる。
3.基礎的な問題に対して主要な設計パラメータを示すことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 複雑な解析対象について解析モデル(境界条件含む)を正しく作成することができる。 | 基礎的な解析対象について解析モデル(境界条件含む)を正しく作成することができる。 | 基礎的な解析対象について解析モデル(境界条件含む)を作成することができない。 |
評価項目2 | 複雑な問題に対して解析結果の妥当性を説明できる。 | 基礎的な問題に対して解析結果の妥当性を説明できる。 | 基礎的な問題に対して解析結果の妥当性を説明できない。 |
評価項目3 | 複雑な問題に対して主要な設計パラメータを示すことができる。 | 基礎的な問題に対して主要な設計パラメータを示すことができる。 | 基礎的な問題に対して主要な設計パラメータを示すことができない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標C 1
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
製品開発のあらゆる段階で、コンピュータを使用してより優れた製品開発が可能となるように支援することをCAE(Computer Aided Engineering)という。本授業では、構造解析および熱流体解析の基本的な問題についてコンピュータ上でシミュレーションを行い、解析結果の妥当性を評価し、主要な設計パラメータを見出す過程を修得する。なお、本授業は日本機械学会の公認CAE技能講習会(固体力学分野の有限要素法、熱流体力学分野)に認定されている。この科目は企業で有限要素法解析等のCAEを担当していた教員が、その経験を生かしてCAEについて講義および演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
SolidWorks Simulation および SolidWorks Flow Simulation を用いた演習を主体とする。授業で実施した内容を確実に身につけるための課題に取り組み、その成果をパワーポイントにより報告する。課題は授業時間内では完了しないので、自学自習により実施する。報告では、解析結果の妥当性をどのように評価したかを説明することが重要なポイントになる。なお、授業の進行度合い等に応じて授業計画を変更することがある。
この科目は学修単位科目のため、年間60時間の自学自習を必要とする。自学自習時間の目安は次の通りである。
演習の実施:2時間
課題の実施:58時間
注意点:
【評価方法】
評価は、報告会の状況ならびに解析結果をもとに、到達目標に照らし合わせて行う。報告1、2、3については20%、報告4については40%(最終課題報告会の学生相互評価を含む)で評価する。いずれの報告においても解析値の妥当性をどのように評価しているかがポイントになる。
最終評価= (報告1)20% + (報告2)20% + (報告3)20% + (報告4)40%
【関連科目】
本 科:材料力学II(4年)、有限要素法(5年)、計算力学(5年)、機械設計論II(5年)、伝熱工学(5年)、機械力学II(5年)、水力学II(4年)、流体力学(5年)
専攻科:弾性力学(1年)、材料強度学(2年)、材料設計工学(2年)、流体制御工学(1年)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
【設計と工学解析】 授業の目的、進め方、評価方法について説明する。設計業務への工学解析(CAE)の関わりを学び、CAEの有用性を説明する。 |
設計業務への工学解析(CAE)の関わりを学び、CAEの有用性を理解する。
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2週 |
【構造解析/CAEの基礎】 有限要素法の基礎を理解する(本科5年で履修した計算力学の復習)。 解析対象に応じた要素の選択について理解する。 |
有限要素法の基礎を理解する(演習)
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3週 |
【構造解析/CAEの使用法 (1)】 SolidWorks Simulation を用いて梁と薄板の演習問題を解くことにより、構造解析の流れを習得する。 |
SolidWorks Simulation を用いて梁と薄板の演習問題を解くことにより、構造解析の流れを習得する。
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4週 |
【構造解析/CAEの使用法 (2)】 要素選択、メッシュ分割、境界条件や荷重条件などによって解析結果がどう変化するか体験する。(報告1) |
要素選択、メッシュ分割、境界条件や荷重条件などによって解析結果がどう変化するか体験する。(報告1)
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5週 |
【構造解析/CAEの使用法 (3)】 ねじりや遠心力が作用する解析対象の解析方法、固有値解析の方法を習得する。 |
ねじりや遠心力が作用する解析対象の解析方法、固有値解析の方法を習得する。
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6週 |
【構造解析/ケーススタディ】 ヘリコプターのロータを対象として、グループごとに強度と固有振動数を有限要素法により解析し、設計の結果と比較する。(報告2) |
ヘリコプターのロータを対象として、グループごとに強度と固有振動数を有限要素法により解析し、設計の結果と比較する。(報告2)
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7週 |
【熱流体解析/CAEの基礎】 Computational Fluid Dynamics (CFD)の基礎を理解する。 乱流モデルの概念を説明する。 |
Computational Fluid Dynamics (CFD)の基礎を理解する。
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8週 |
【熱流体解析/CAEの使用法 (1)】 SolidWorks Flow Simulation を用いて定常内部流れの演習問題を解くことにより、熱流体解析の流れを習得する。 |
SolidWorks Flow Simulation を用いて定常内部流れの演習問題を解くことにより、熱流体解析の流れを習得する。
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2ndQ |
9週 |
【熱流体解析/CAEの使用法 (2)】 メッシュ分割や境界条件によって解析結果がどう変化するか体験する。 外部流れ、非定常流れの解析方法を習得する。 |
メッシュ分割や境界条件によって解析結果がどう変化するか体験する。 外部流れ、非定常流れの解析方法を習得する。
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10週 |
【熱流体解析/ケーススタディ】 グループごとにヘリコプターのブレードの揚力を解析する。(報告3) |
グループごとにヘリコプターのブレードの揚力を解析する。(報告3)
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11週 |
【最適設計に関する演習(1)】 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 |
各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。
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12週 |
【最適設計に関する演習(2)】 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 |
各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。
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13週 |
【最適設計に関する演習(3)】 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 |
各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。
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14週 |
【最適設計に関する演習(4)】 各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。 |
各人が選んだ課題に取り組み、設計変数を最適化する過程を学ぶ。
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15週 |
【最終課題報告会】 課題に対する解析結果及びその評価について報告し、討議する。 |
課題に対する解析結果及びその評価について報告し、討議する。
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16週 |
【まとめ】 報告会における討議を踏まえ、不十分な点について再度解析及び検討を行い、最終レポートを提出する。(報告4) |
報告会における討議を踏まえ、不十分な点について再度解析及び検討を行い、最終レポートを提出する。(報告4)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 5 | 前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。 | 5 | 前11,前12,前13,前14 |
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。 | 5 | 前11,前12,前13,前14 |
評価割合
| 報告 | 相互評価 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 4 | 4 |
専門的能力 | 80 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 16 | 16 |