認識工学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 認識工学
科目番号 0039 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械制御工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 わかりやすいパターン認識、石井健一郎他著(オーム社)
担当教員 奥本 幸

到達目標

一般的なパターン認識系の構成が説明できる。
代表的な識別、学習のアルゴリズムが説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1一般的なパターン認識系の構成が説明できる。一般的なパターン認識系の構成要素が言える。一般的なパターン認識系の構成要素が言えない。
評価項目2代表的な識別、学習のアルゴリズムを応用問題に適用できる。代表的な識別、学習のアルゴリズムを基本問題に適用できる。代表的な識別、学習のアルゴリズムを基本問題に適用できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 説明 閉じる
到達目標 C 1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本講義では、パターン認識について学びます。パターン認識は、郵便番号の文字認識、デジカメの顔認識、音声認識など多くの分野に活用されている基礎的な技術です。
 長い研究の歴史があり、学問体系として確立している統計的パターン認識において、認識の対象となる入力データに依存しない識別系と特徴抽出系について学びます。特に、特徴圧縮技術、パーセプトロン・判別分析を主な例としたパターン認識手法、およびパターン認識手法の性能を評価する手法について学びます。
授業の進め方・方法:
講義形式で行います。授業内容を確実に身につけるために、毎回演習の時間を設け、課題をレポートとして提出します。この講義では、線形代数をよく使うため、本科で習ったことの復習が必要です。
 最後に、画像を入力データとする特徴抽出・照合、画像に基づく3次元幾何解析について、提示したテーマから興味のあるものを選んで調査し、理解したことを発表する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,パターン認識とは シラバスにより授業の概要を説明する。次に、パターン、クラス、学習、パターン認識系の構成について説明する。
2週 数学的準備(1) 線形代数(固有値、固有ベクトル)の復習をする。
3週 数学的準備(2) 確率、統計の復習をする。
4週 学習と識別関数(1) 学習の必要性、最近傍決定則、線形識別関数について学ぶ。パターン分布の統計的構造に基づいてパターン認識問題を解く統計的パターン認識理論について学ぶ。
5週 学習と識別関数(2) パーセプトロンの学習規則について学ぶ。 
6週 誤差評価に基づく学習 Widrow-Hoffの学習規則、誤差評価について学ぶ。  
7週 識別部の設計(1) パラメトリック・ノンパラメトリックな学習、パラメータの推定について学ぶ。
8週 識別部の設計(2) 識別関数の設計について学ぶ。
2ndQ
9週 識別部の設計(3) 特徴空間の次元数と学習パターン数、識別部の最適化について学ぶ。
10週 特徴の評価とベイズ誤り確率 特徴の評価、ベイズ誤り確率について学ぶ。
11週 特徴空間の変換(1) 特徴選択、特徴量の正規化、KL展開について学ぶ。
12週 特徴空間の変換(2) 線形判別法について学ぶ。
13週 課題研究(1) 特徴抽出、照合、3次元幾何解析に関して、複数のテーマを提示する。その中で興味のあるものを選び、理解する。
14週 課題研究(2) 選んだテーマについて、プレゼンを行う。
15週 期末試験 本講義で学習した事項について理解度を問う。
16週 まとめ 答案を返却し、解説を行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。4
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。4

評価割合

試験小レポート発表合計
総合評価割合0000
評価項目1100
評価項目25030100