到達目標
統計的パターン認識の基礎について学ぶことにより、複合分野の設計能力を身につける。具体的には、以下のことができるようになることを目指す。
・一般的なパターン認識系の構成を図を用いて説明できる。
・線形識別器を設計できる。
・特徴抽出・選択を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
パターン認識系の構成 | 一般的なパターン認識系の構成が説明できる。 | 一般的なパターン認識系の構成要素が言える。 | 一般的なパターン認識系の構成要素が言えない。 |
線形識別器 | 共分散行列が等しい等を仮定した場合の識別則を式で表せる。 | Bayes決定則を説明できる。 | 識別器が説明できない。 |
特徴抽出・選択 | 特徴抽出、特徴選択ができる。 | 特徴抽出あるいは特徴選択のどちらかが説明できる。 | 特徴抽出、特徴選択が説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 C 1
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
本講義では、パターン認識について学びます。パターン認識は、郵便番号の文字認識、デジカメの顔認識、音声認識など多くの分野に活用されている基礎的な技術です。
長い研究の歴史があり、学問体系として確立している統計的パターン認識において、認識の対象となる入力データに依存しない識別系と特徴抽出系について学びます。特に、特徴圧縮技術、パーセプトロン・判別分析を主な例としたパターン認識手法、およびパターン認識手法の性能を評価する手法について学びます。
授業の進め方・方法:
講義形式で行います。授業内容を確実に身につけるために、毎回演習の時間を設け、課題をレポートとして提出します。この講義では、線形代数をよく使うため、本科で習ったことの復習が必要です。
最後に、画像認識(あるいは音声認識)に関する最新・基礎的テーマから興味のあるものを選んで調査し、理解したことを発表する。
この科目は学修単位科目のため、以下のような自学自習を必要とする。
数学的準備 : 線形代数、統計学の復習プリント(8時間)
4週~12週 : 講義内容の理解度確認プリント(36時間)
課題研究 : テーマ設定、内容調査、プレゼン資料作成(16時間)
注意点:
最終成績評価式=試験60%+発表10%+課題プリント30%
毎時間演習を行うので、線形代数や統計の教科書、電卓や定規を持参してください。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション,パターン認識とは |
パターン、クラス、学習、パターン認識系の構成について図示できる。
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2週 |
数学的準備(1) 【事後学習】線形代数を復習するためにプリントを解く |
固有値、固有ベクトルを求めることができる。
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3週 |
数学的準備(2) 【事後学習】確率・統計を復習するためにプリントを解く |
分布関数、確率密度関数、Bayesの定理が説明できる。
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4週 |
学習と識別関数(1) 【事後学習】線形識別関数に関するプリントを解く |
学習の必要性、最近傍決定則、線形識別関数が説明できる。
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5週 |
学習と識別関数(2) 【事後学習】パーセプトロン の学習規則に関するプリントを解く
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パーセプトロンの学習規則が説明できる。
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6週 |
誤差評価に基づく学習 【事後学習】Widrow-Hoffの学習規則に関するプリントを解く |
Widrow-Hoffの学習規則が説明できる。
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7週 |
識別部の設計(1) 【事後学習】Bayes識別則に関するプリントを解く |
パラメトリック・ノンパラメトリックな学習について理解する。
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8週 |
識別部の設計(2) 【事後学習】Bayes識別則と線形識別関数の関係に関するプリントを解く |
共分散行列が等しい等を仮定した場合のBayes識別則について理解する。
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2ndQ |
9週 |
特徴の評価とベイズ誤り確率 【事後学習】ベイズ誤識別率に関するプリントを解く |
特徴空間の次元数と学習パターン数、識別部の最適化について理解する。
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10週 |
特徴空間の変換(1) 【事後学習】次元削減に関するプリントを解く |
特徴選択について説明できる。
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11週 |
特徴空間の変換(2) 【事後学習】次元削減に関するプリントを解く |
線形判別法とKL展開の違いを説明できる。
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12週 |
課題研究(1)認識に関するトピックスの中から、興味のあるものを選び、実用や研究状況について調べる。 【事後学習】選択したテーマについて調査する
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興味のあるテーマを選び、調査する。
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13週 |
課題研究(2) 【事後学習】プレゼン資料を作成する |
〃
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14週 |
課題研究(3)調査したことを発表する。
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選んだテーマについて、説明できる。
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15週 |
期末試験 |
本講義で学習した事項について理解度を問う。
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16週 |
まとめ |
答案を返却し、解説を行う
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 4 | 前2 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 4 | 前7 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 4 | 前8 |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 4 | 前11,前12 |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 4 | 前3 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 課題プリント | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 10 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 10 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |