1. 製作すべき製品をよく理解し、効率の良い設計ができる。
2. 効率的に実装できる。
3. 実験の完遂までの過程を通して、ものづくりに必要な態度と洞察力を身に付ける。
概要:
情報電子工学における理論を具現化する手法を実験を通じて体験することで、基礎的知識の確認と総合的な理解を深めることを目指す。
ここでは、ハードウェ記述言語(VHDL)を用いた計算機システムの中核部分の作成を一連の実験テーマとして挙げ、実際に回路を実装する過程を通じ、ものづくりの意義とそこに求められる態度を体感してもらう。
併せて、実験手法と課題の解決手法について理解する。
授業の進め方・方法:
与えられたテーマに対する実験の計画、実験手法の考察、実験の遂行、データの解析、成果レポートのまとめという一連の作業で進める。
なお、実験の計画には、与えられたテーマの実験順を各自で立案することも含む。
また、実験の遂行とデータ解析を行い、実験の計画、実験手法の考察、成果レポートのまとめについては各自、授業時間外で行い、成果レポートを担当教員に提出する。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
実験の概要、作成するTeC-CPUと従来のTeC-CPUの解説 |
1. 新しく設計するTeC-CPUの設計目標を説明できる。 2. 従来のTeC-CPUのデータパスと制御手順を説明できる。 3. 機械語命令をマイクロ操作で組立てることができる。
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2週 |
データパス設計(1) |
1. FPGA上で使用できるRAMの仕様を説明できる。 2. 効率の良いTeC-CPUのデータパスを考察できる。
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3週 |
データパス設計(2) |
1. 新しいTeC-CPUのデータパス設計を完成できる。 2. 自分で設計できない場合は教員の設計したものを理解し説明できる。
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4週 |
設計レビュー会 設計の詳細化 |
1. 自分が採用したTeC-CPUのデータパスを説明できる。 2. 他の学生が設計したTeC-CPUのデータパスを理解し疑問点や改善点を議論できる。 3. 自分が採用した設計について指摘された改善点を取り入れ、更に、制御信号を書き加え設計を詳細化する。
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5週 |
ステートマシン設計(1) |
1. 自分の採用したデータパスで機械語命令を実行するためのマイクロ操作列を決めることができる。
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6週 |
ステートマシン設計(2) |
1. 各命令のマイクロ操作列を集め、命令フェッチから始まる全体の列をイメージできる。 2. 1. をステートマシン図で表現できる。
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7週 |
設計レビュー会 |
1. 自分が採用したTeC-CPUの制御手順を説明できる。 2. 他の学生が設計したTeC-CPUの制御手順を理解し疑問点や改善点を議論できる。 3. 自分が採用した設計について指摘された改善点を取り入れ設計を詳細化する。
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8週 |
VHDLと開発環境、データパス実装(1) |
1. 本科4年生で使用した開発環境とVHDLを思い出す。 2. VHDLを用いてデータパスを記述できる。
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4thQ |
9週 |
データパス実装(2) |
1. VHDLを用いてデータパスの記述を完成できる。
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10週 |
ステートマシン実装(1) |
1. ステートマシンを実現する順序回路の構造を説明できる。
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11週 |
ステートマシン実装(2) |
1. ステートマシンを実現する順序回路をVHDLで記述できる。
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12週 |
テスト(1) |
1. 適切なテスト項目を決めることができる。
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13週 |
テスト(2) |
1. 手順を決めテストができる。 2. テスト結果から設計・実装の変更ができる。
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14週 |
レポート、プレゼン作成 |
1. 適切なレポートを作成できる。 2. 適切なプレゼン資料を作成できる。
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15週 |
成果発表会 |
1. 自分の設計・実装・テストについて分かりやすく説明できる。 2. 他の学生のプレゼンを理解し適切な議論ができる。
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16週 |
後片付け |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 専門的能力の実質化 | PBL教育 | PBL教育 | 工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。 | 4 | 後1,後14 |
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。 | 4 | 後1,後14 |
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。 | 4 | 後1,後14 |
状況分析の結果、問題(課題)を明確化することができる。 | 4 | 後1,後14 |
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。 | 4 | 後14 |
各種の発想法、計画立案手法を用い、より効率的、合理的にプロジェクトを進めることができる。 | 4 | 後14 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 4 | 後4,後7,後15 |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 4 | 後4,後7,後15 |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 4 | 後2,後3,後5,後6 |
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。 | 4 | 後2,後3,後5,後6 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。
| 4 | 後4,後7,後15 |
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。 | 4 | 後4,後7,後15 |
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。 | 4 | 後8,後10,後11,後13,後14,後15 |
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。 | 4 | 後8,後10,後11,後13,後14,後15 |
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。 | 4 | 後14,後15 |
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。 | 4 | 後14,後15 |
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 4 | 後4,後7,後15 |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 4 | 後4,後7,後15 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。 | 4 | 後2,後3,後5,後6 |
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。 | 4 | 後2,後3,後5,後6 |