到達目標
生体情報・脳情報の処理に関する学習を通して、生物・人間の情報処理のメカニズムを理解するとともに、それらの工学的モデル化および応用の重要性・意義を認識する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目 | 生体情報・脳情報の処理に関する学習を通して、生物・人間の情報処理のメカニズムを理解するとともに、それらの工学的モデル化および応用の重要性・意義を詳細に説明できる. | 生体情報・脳情報の処理に関する学習を通して、生物・人間の情報処理のメカニズムを理解するとともに、それらの工学的モデル化および応用の重要性・意義を説明できる. | 生物・人間の情報処理のメカニズムを理解できておらず、それらの工学的モデル化および応用の重要性・意義を説明できない. |
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学科の到達目標項目との関係
JABEE d-1
説明
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到達目標 A 1
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教育方法等
概要:
人間やその他の生物の脳・生体機能を解明し、それを工学的分野に応用することは現在の科学技術にとって大きな課題の一つである。また、脳における情報処理メカニズムの解明は、より柔軟な処理能力をもつコンピュータや人にやさしい装置を設計する上でも重要である。講義では、人間の生体情報・脳情報処理機能の概要とそれらを応用した工学的情報処理モデルについて、適宜演習も取り入れながら解説する。
授業の進め方・方法:
<講義の方針>テキスト・配布資料に従って説明を行う講義形式とする。また理解を深めるために、適宜演習を行う。演習については、レポートを期限までに提出する。学習シートは配布資料で代用する。
<自学・自習の方針>講義内容を予習・復習し、理解を深める。十分な演習時間が確保できないため、演習時間の不足分やレポート作成については自学・自習で補う。
注意点:
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
オリエンテーション、脳研究・脳型情報処理のアプローチ |
オリエンテーションの後、生体情報工学の概要、脳型情報処理研究の歴史、生体情報のモデル化のアプローチ手法などについて概説する。
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2週 |
生体情報計測の基礎 |
時系列信号の観測、機能画像計測、心理物理学的手法について学ぶ。
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3週 |
生体情報の解析手法 |
パワー・スペクトル、スペクトログラム、クロススペクトルとコヒーレンス等について学ぶ。
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4週 |
情報伝達系としての神経系の概要 |
神経系の構成要素、中枢神経系および抹消神経系の概要について学ぶ。
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5週 |
外界からの情報伝達と認識 (1) |
視覚・聴覚・体性感覚・嗅覚および鋤鼻系情報について概要を学ぶ。
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6週 |
外界からの情報伝達と認識 (2) |
視覚・聴覚・体性感覚・嗅覚および鋤鼻系情報について詳細に学ぶ。
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7週 |
人工ニューラルネットワークモデル |
パーセプトロン、自己組織化特徴写像など、脳機能に傚った情報処理アルゴリズムについて学ぶ。
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8週 |
中間試験 |
第1回~第7回目までの講義内容に関する理解度を確認する。
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4thQ |
9週 |
記憶のメカニズムとモデル |
海馬による記憶のメカニズム、シナプス可塑性、学習・記憶モデルについて学ぶ。
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10週 |
生体信号の生成と運動制御 |
リズムの発生メカニズム、行動の発現と運動制御について学ぶ。
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11週 |
医用生体計測 |
時系列計測(脳波、心電図、事象関連電位等)および画像計測(PET、SPECT、 Functional MRI)の原理について学ぶ。
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12週 |
感情の計測 |
脳活動や心の状態と脳波の関係、およびそれらの計測方法について学ぶ。
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13週 |
非ノイマン型情報処理 |
高次情報処理の原動力と世代間の情報伝達について学ぶ。
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14週 |
脳型情報処理応用 |
人工ニューラルネットワーク、強化学習、遺伝的アルゴリズムなどのアルゴリズムとその応用について学ぶ。
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15週 |
期末試験 |
第9回~第14回目までの講義内容に関する理解度を確認する。
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16週 |
答案返却・総括 |
試験の解説とともに、講義全体の総括を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 80 |
実践的能力 | 0 | 20 | 20 |