コンピュータネットワークプロトコル

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 コンピュータネットワークプロトコル
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報電子工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は無し。資料は,適宜,配布する。
担当教員 新田 貴之

到達目標

IPデータグラムがどのように転送されるのか、説明ができる。
大規模なネットワークが、どのように構成されているのか、想像ができる。
なぜ、そのルーティング方式を用いるのか、説明ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ルーティングについてIPネットワークについて、適切な構成方法を選択し、構築することができる。IPネットワークについて、動作を理解することができる。IPネットワークについて、基本的な動作が理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目の内容は、インターネットプロトコルについての授業である。本科ネットワークアーキテクチャ、情報システム実験で TCP/IP プロトコル、ソケットインターフェース、ネットワーク構築の講義・演習を行ってきた。この科目では、各種のルーティングを学修し、IPネットワークがどのように構成されているのかを深く学ぶ。
授業の進め方・方法:
実際のネットワークで確認しながら授業を進める。そのため、仮想的なネットワーク環境を構築できるツールを用いての多くの演習・実習を行う。演習用ネットワークの構築、演習後のデータ解析・整理、レポート作成に授業の倍程度以上の自学・自習時間を要する。
3~4組のネットワークを受講者で分担して構築することになるので、特に動作検証を行う週においては、事前に(受講者間で予習・復習時間を同時にできるようにスケジュール調整を行って、授業『前』に)組み上げ終えてから、授業を受講する必要がある。
注意点:
【関連科目】 本科:情報通信工学、ネットワークアーキテクチャ、情報システム実験
      専攻科:通信ネットワーク工学、情報電子工学総合実験
【評価法】 最終評価点=期末試験×8割+レポート×2割

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
【事前事後学習の内容(2時間)】復習
この授業の目的と概要を掴む。最近の動向についてもふれ、インターネットの役割がますます大きくなってきたことを理解する。
2週 演習環境の構築
【事前事後学習の内容(4時間)】実習の残り
次回からの演習で使用する仮想的な実験ネットワークを構築できるツールのセットアップを完了させる。
3週 物理ネットワーク
【事前事後学習の内容(4時間)】予習
Ethernetについて復習する。特にVLANについて、演習ができるためのルータやスイッチの設定の行い方を理解する。
4週 Ethernet(1)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
VLANがブロードキャスト・ドメインを分割することを理解する。ホストに対してのIPに関する設定ができるようになる。
5週 Ethernet(2)
【事前事後学習の内容(4時間)】実習の残りと復習
前週に設定した事項が正しく動作しているのかについて、検証することができる。
6週 インターネットアーキテクチャ
【事前事後学習の内容(2時間)】予習
インターネットプロトコル(IP)を中心とした階層モデルと実際のネットワークの構造を対比しながら理解を深める。
7週 スタティックルーティング(1)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
2台のルータで構築する規模のネットワークを稼働させることができる。
8週 スタティックルーティング(2)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
各班が前回作成したネットワークを相互に結合した規模のネットワークを稼働させることができる。
4thQ
9週 スタティックルーティング(3)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
前週に設定した事項が正しく動作しているのかについて、検証することができる。
10週 RIP(1)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
動的ルーティングの一つであるRIPを学び、機器を活用し稼働させることができる。
11週 RIP(2)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
経路断やルータ・ダウン時にも、ネットワークが動き続けることを実現できる。更に、正常動作しているのか検証することができる。
12週 OSPF,BGP(1)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
大規模なネットワークを構成する際に使用するプロトコルを稼働させることができる。
13週 OSPF,BGP(2)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
経路交換が行われた結果を観測することができ,どのような経路交換が行われたのか推測できるようになる。
14週 OSPF,BGP(3)
【事前事後学習の内容(6時間)】実習の残りと復習
前週に設定した事項を検証することができる。経路ループが生じる状況を把握し,原因や対処法を考えることができるようになる。
15週 期末試験 演習で確認した事柄について理解しているか確認できる。
16週 まとめ 試験の解答の解説を受けて,不足している学習事項について把握できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。5後1
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。5後1
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。5後3
インターネットの概念を説明できる。5後6
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。5後6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他(レポート)合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000