制御工学

科目基礎情報

学校	徳山工業高等専門学校	開講年度	2017
授業科目	制御工学
科目番号	0034	科目区分	専門 / 選択
授業形態	講義	単位の種別と単位数	学修単位: 2
開設学科	情報電子工学専攻	対象学年	専1
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	教科書：斉藤制海、徐 粒『制御工学　第2版』（森北出版） 参考図書：今井弘之、竹口知男、能勢和夫『やさしく学べる制御工学』（森北出版） 　木村英紀『制御工学の考え方』（講談社）
担当教員	山田 健仁

到達目標

連続時間制御系の構成、伝達関数について理解し説明できること、また、基本的なフィードバック制御系の解析手法に関して理解することを到達目標とする。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
	動的システムのインパルス応答やステップ応答をラプラス変換により求めることができる。	基本的な動的システムのインパルス応答やステップ応答をラプラス変換により求めることができる。	基本的な動的システムのインパルス応答やステップ応答をラプラス変換により求めることができない。
	微分方程式で表現された動的システムをブロック線図で表し，伝達関数を求めることができる。	微分方程式で表現された基本的な動的システムをブロック線図で表し，伝達関数を求めることができる。	微分方程式で表現された基本的な動的システムをブロック線図で表し，伝達関数を求めることができない。
	動的システムの過渡応答と極・零点の関係が理解できる。	基本的な動的システムの過渡応答と極・零点の関係が理解できる。	基本的な動的システムの過渡応答と極・零点の関係が理解できない。
	動的システムの安定判別ができる。	基本的な動的システムの安定判別ができる。	基本的な動的システムの安定判別ができない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE d-1 （専門工学）

到達目標 A 1 （「世界に通用する」技術者をめざすために、複合分野の基礎となる基本的素養を身につけること）

教育方法等

概要:

制御系の解析法と設計法について座学と演習を通して修得していく。特に伝達関数、過渡応答、制御系の安定性、及びフィードバック制御系の設計について詳しく学ぶ。

授業の進め方・方法:

座学の講義と演習が主体であるが、自宅での復習や課外でのレポート作成を行っていることを前提として講義を進める。学習の進捗状況に応じて、適宜、Matlabを使用した演習を行い理解を深める。

注意点:

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	制御数学（１）	複素数と制御工学で用いられる関数を習得する。
		2週	制御数学（２）	フーリエ変換、ラプラス変換、逆ラプラス変換について習得する。
		3週	動的システムとモデル	動的システムの数式モデルについて習得する。
		4週	微分方程式と伝達関数	ラプラス変換による微分方程式の解法、システムの伝達関数表現について習得する。
		5週	動的システムの時間応答	動的システムの時間応答、インパルス応答と伝達関数について習得する。
		6週	極・零点とシステムの安定性	極・零点と伝達関数と出力応答の関係、動的システムの安定性と安定判別について習得する。
		7週	周波数応答	システムの周波数応答について習得する。
		8週	周波数伝達関数とシステムの安定性	ベクトル軌跡、ボード線図とシステムの安定性について習得する。
	4thQ
		9週	フィードバック制御系の構成	フィードバック制御系の構成と考え方について習得する。
		10週	制御系の伝達関数	制御系の様々な伝達関数とフィードバック制御系の利点について習得する。
		11週	フィードバック制御系の安定性	周波数応答によるフィードバック制御系の安定判別について習得する。
		12週	ステップ応答	フィードバック制御系のステップ応答、制御仕様を習得する。
		13週	伝達関数と極配置	フィードバック制御系の伝達関数と制御仕様、フィードバック制御系の極配置と制御仕様について習得する。
		14週	定常特性	フィードバック制御系の定常特性について習得する。
		15週	期末試験	制御系の安定性、周波数応答、時間応答、定常特性について、演習課題、テキストからの類題を出題する。
		16週	まとめ	試験の解答・解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	電気・電子系分野	制御	伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。	5
				ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。	5
				システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。	5
				システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。	5
				システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。	5
				フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。	5

評価割合

	試験	レポート	合計
総合評価割合	90	10	100
基礎的能力	20	0	20
専門的能力	60	10	70
分野横断的能力	10	0	10