到達目標
【目的】
本授業では、本科で学んだ知識や身につけた能力を基盤として、卒業研究論文よりもさらに高度な特別研究論文を執筆するうえで必要となる論理的な思考力・表現力や、技術者・社会人に求められる実践的な日本語運用能力(他者と誤解なく意思疎通するコミュニケーション能力)を身につけることを目的とする。
【到達目標】
①アカデミックライティングの技法について理解し、それを用いて論理的な文章を書くことができる。
②主張の裏づけとなる根拠(資料、データ等)を用いて、自分の考えを論理的に述べることができる。
③自分の考えを論理的に述べるプレゼンテーションの技法を習得し、それを実践することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
【評価項目1】書くこと | アカデミックライティングの技法について理解し、それを用いて論理的な文章を書くことができる。 | アカデミックライティングの技法について理解し、それを用いて文章を書くことができる。 | アカデミックライティングの技法について理解し、それを用いて文章を書くことができない。 |
【評価項目2】書くこと | 主張の裏づけとなる根拠(資料、データ等)を用いて、自分の考えを論理的に述べることができる。 | 主張の裏づけとなる根拠(資料、データ等)を用いて、自分の考えを述べることができる。 | 主張の裏づけとなる根拠(資料、データ等)を用いて、自分の考えを述べることができない。 |
【評価項目3】話すこと | 自分の考えを論理的に述べるプレゼンテーションの技法を的確に習得し、それを実践することができる。 | 自分の考えを論理的に述べるプレゼンテーションの技法を習得し、それを実践することができる。 | 自分の考えを論理的に述べるプレゼンテーションの技法を習得し、それを実践することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 A 2
説明
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JABEE f
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教育方法等
概要:
本授業では、本科で学んだ知識や身につけた能力を基盤として、卒業研究論文よりもさらに高度な特別研究論文を執筆するうえで必要となる論理的な思考力・表現力や、技術者・社会人に求められる実践的な日本語運用能力(他者と誤解なく意思疎通するコミュニケーション能力)を身につけることを目的とする。そのためには、受講者自身による課題や演習に対する真摯な取り組みが不可欠である。このことを念頭に置いて、授業には主体的に参加してほしい。
授業の進め方・方法:
【授業の進め方】
1週に90分授業を1回実施し、後期(半期)で完結する。なお、シラバスに記載している授業計画は、進度や受講者の興味・関心、理解度を踏まえて、事前に周知を行ったうえで変更する場合がある。
【授業内容・方法】
教科書は使用せず、プリントを配付する。授業は教員の講義と受講者主体の演習(実用的な文章やレポートの作成)を組み合わせる形で進める。適宜教員との質疑応答や受講者間での意見交流(相互評価)の機会を設けることで、講義内容に対する理解を深めるとともに、受講生が自立した書き手として自分の作成した文章やレポートを客観的に見ること(自己診断)ができるようにする。演習で作成した課題は教員が文章診断を行い、翌週以降の授業で返却・フィードバックする。そして、受講生は教員のコメントを踏まえて書き直しする。このような「講義→課題提出→文章診断→書き直し」のサイクルを繰り返すことで内容や表現に磨きをかけ、完成度の高い文章やレポートを目指す。また、上記演習の合間にプレゼンテーションを実施し、〈書くこと〉を通して身につけた日本語運用能力を〈話すこと〉にも応用、実践する。なお、本授業は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート等を実施する(授業時に具体的に指示する)。
注意点:
【成績評価方法】
①最終レポート(期末):30%
②課題・演習など :60%
③相互評価 :10%
(①~③の合計:100%)
上記の割合で算出し、総合評価で60点以上を合格とする。
【準備物】
国語辞典(電子辞書も可)、A4判クリアファイル2枚(1枚は配付物を保管するため。もう1枚は返却された課題をポートフォリオにするため)
【受講上の注意点・アドバイス】
①配付されたプリント類を整理し、返却された課題類は紛失しないよう保管すること。
②予習・復習(授業時に具体的に指示する)・課題提出(締切厳守)を必ず行うこと。
③自分なりの考えや問題意識を持ち、それを積極的に他者に表明しようと努めること。
④疑問は放置せず、辞書や情報機器で調べたり、教員に質問したりして解決すること。
⑤授業内容に関連する参考文献を紹介するので、興味・関心を持って触れてみること。
⑥本科・専攻科で学んだ知識や身につけた能力を積極的に活用しようと努めること。
⑦日本語の知識と実践的な運用能力を確認するために、日本語検定の受検を奨励する。
【参考文献】
・木下是雄『理科系の作文技術』(中央公論新社、1981年9月)
・外岡秀俊『おとなの作文教室―「伝わる文章」が書ける66のコツ―』(朝日新聞出版、2018年4月)
・河野哲也『レポート・論文の書き方入門』(慶応義塾大学出版会、2018年7月)※第4版が最新
・戸田山和久『最新版 論文の教室―レポートから卒論まで―』(NHK出版、2022年1月) など
【授業担当教員とのコミュニケーション方法】
コミュニケーションペーパー、Teamsチャット、メール、直接対話(授業時、オフィスアワー)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 【第1単元】日本語の基礎知識(1) 「話し言葉」と「書き言葉」
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半期の学びの見通しを持ち、学習目標・計画を立てることができる。 「話し言葉」と「書き言葉」の違いを理解し、実際に正しい「書き言葉」を用いることができる。
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2週 |
【第2単元】日本語表現の基礎知識 「伝わる文章」を書く方法 |
読み手に分かりやすく、正確に伝わる文章を作成するための基礎的事項を理解し、実際に作成することができる。
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3週 |
【第2単元】日本語表現の基礎知識 「伝わる文章」を書く方法 |
読み手に分かりやすく、正確に伝わる文章を作成するための基礎的事項を理解し、実際に作成することができる。
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4週 |
【第2単元】日本語表現の基礎知識 「伝わる文章」を書く方法 |
読み手に分かりやすく、正確に伝わる文章を作成するための基礎的事項を理解し、実際に作成することができる。
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5週 |
【第3単元】就職対策講座 履歴書の書き方 |
履歴書の書き方を理解したうえで、実際に作成することができる。
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6週 |
【第3単元】就職対策講座 エントリーシートの書き方 |
エントリーシートの書き方を理解したうえで、実際に作成することができる。
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7週 |
【第3単元】就職対策講座 自己推薦書の書き方 |
自己推薦書の書き方を理解したうえで、実際に作成することができる。
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8週 |
【第4単元】日本語の基礎知識(2) 敬語の使い方 |
敬語の種類と使い方を理解することができる。
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4thQ |
9週 |
【第4単元】日本語の基礎知識(2) 敬語の使い方 |
場面に応じた適切な敬語を用いることができる。
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10週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
作文・レポート・論文の違いについて理解し、説明することができる。 パラグラフライティングについて理解し、説明することができる。
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11週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
パラグラフライティングにより、短い文章を作成することができる。
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12週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
パラグラフライティングにより、短い文章を作成することができる。
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13週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
パラグラフライティングにより、ある程度字数のあるレポートを作成することができる。
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14週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
パラグラフライティングにより、ある程度字数のあるレポートを作成することができる。
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15週 |
【第5単元】アカデミックライティングの技法 |
パラグラフライティングにより、ある程度字数のあるレポートを作成することができる。
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16週 |
まとめと振り返り |
半期の学びを振り返り、自分の目標到達度を把握することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 4 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 4 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 4 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 4 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 4 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 4 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 4 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 4 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 4 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 4 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 4 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 4 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 4 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 4 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 4 | |
評価割合
| 最終レポート | 課題・演習など | 相互評価 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 60 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 50 | 10 | 80 |
専門的能力 | 5 | 5 | 0 | 10 |
分野横断的能力 | 5 | 5 | 0 | 10 |