住宅計画学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 住宅計画学
科目番号 0010 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境建設工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「建築計画教科書」(彰国社),教員作成の学習シート,【参考資料】住環境の計画 1~5巻(彰国社)
担当教員 目山 直樹

到達目標

すまいとまちの構成原理、住宅計画の方法論,計画と生産・維持管理に関する知識を修得すること、建築家の作品にみる構成原理を知り、解説できることを到達目標とする。
1.住宅と生活,住宅と生産から住まいとまちの構成原理を理解できる。
2.寸法,規模,かたち,集合,地域の計画など住宅計画の各論を理解できる。
3.ヴァナキュラーな住宅と構成原理をテーマに,自然環境,生業形態,社会形態。文化形態,建築技術の視点から解説できる。
4.工業化された住宅を例に,自然環境,生業形態,社会形態。文化形態,建築技術の視点から解説できる。
5.巨匠の住宅建築を例に,自然環境,生業形態,社会形態。文化形態,建築技術の視点から解説できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1.住まいとまちの構成原理を専門知識をふまえて理解できる。 識をふまえて理解できる。 住まいとまちの構成原理を理解できる。住まいとまちの構成原理を理解していない。
到達目標2.住宅計画の各論を専門知識をふまえて理解できる。 住宅計画の各論を理解できる。 住宅計画各論を理解していない。
到達目標3.ヴァナキュラーな住宅について、具体的事例をもとに専門知識をふまえて解説できる。 ヴァナキュラーな住宅について ,具体的事例をもとに解説できる。 ヴァナキュラーな住宅について、具体的事例をもとに解説できる。 ヴァナキュラーな住宅について ,具体的事例をもとに専門知識を ふまえて解説できる。 ヴァナキュラーな住宅について理解していない。
到達目標4.工業化された住宅について事例をもとに専門的に解説できる。工業化された住宅について事例をもとに解説できる。工業化された住宅について理解していない。
到達目標5.巨匠の住宅作品を、住宅計画の知識をふまえて解説できる。巨匠の住宅作品について事例をふまえて解説できる。 巨匠の住宅作品を解説できない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
毎回、テキストとなる学習シートを提示し,演習と解説を行う。本科で履修した「建築計画」の知識をもとに、住まいを中心とするまちづくりを 意図した住宅計画について学ぶ。具体的には、住宅と生活、住宅と生産から住まいとまちの構成原理を学習する。寸法、規模、かたちの計画や、室内環境の計画、住宅の品質確保、集合の計画、地域の計画、住み手参加の集合住宅デザイ ン、長期優良住宅について、単元として学習する。住宅計画分野の知識を習得しながら、それらの知識を応用した具体的な建築作品・建築技術について考察する。
授業の進め方・方法:
毎回,講義形式で授業を行う。毎回の授業に学習シートを提示し、毎回の授業を理解するために活用する。ただし、工業化された住宅の現場見学では、近隣の住宅展示場の見学等、その都度、柔軟に対応する。 また、プレゼンテーションを伴う演習を3課題ほど課す。 なお、課題設定は、受講人数の多寡により、増減する可能性がある。その場合でも試験と演習等の評価割合は変えない 。
注意点:
【関連科目】建築計画(土木建築工学科3年)、都市計画(土木建築工学科4年)、建築設計計画学(専攻科2年)、都市環境計画学(専攻科2年)
成績評価 試験(50%)+レポート(10%)+演習1(10%)+演習2(10%)+演習3(20%)=100%      
演習1および演習3の評価  事前提出(40%)+プレゼン(20%)+事後修正(40%)とする。
事後修正に ついてはその内容に応じて評価点を与える。
レポートは、各回の学習シートなどを綴じたものを期末に提出するものとする。学習シートは10回程度を予定する 。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 住宅と生活,住宅と生産 建築の中でも、とくに住宅を取り上げて、半年間15回の授 業の中で、住宅計画学として学ぶ全体像を示す。演習1の課題設定を行う。
2週 演習1 ヴァナキュラーな住宅と構成原理 世界各地の土着の住宅様式を取材し、自然環境,生業形態 、社会形態,文化形態と建築技術の視点からレポートし ,考察できる。
3週 演習2 工業化された住宅の現場見学と考察
住宅展示場を見学し、木質系と軽量鉄骨系のプレハ ブ住宅について設備や生産システムの違いを考察できる。
4週 寸法の計画 人間の寸法と設計の方法、知覚による空間、人間集合の空間の寸法計画を理解できる。
5週 規模の計画 利用の規模、利用変動、規模計画の方法を把握できる
6週 形の計画
近代・現代建築の巨匠と呼ばれる建築家の住宅空間のデザインについて学び、その作品にみる形の計画を理解する。演習3のテーマを設定する。
7週 室内環境の計画 建築計画原論に基づく住宅の室内環境について理解し、解説できる。
8週 住宅の品質の確保 住宅の性能表示制度について理解し、解説できる。
4thQ
9週 集合の計画 住居を集合させる手法について理解し、解説できる。
10週 地域の計画 地域計画における住宅計画と景観づくりなどについて理解し、解説できる。
11週 計画と管理 公共住宅の計画と管理について理解し、解説できる。
12週 住み手参加による集合住宅デザイン コーポラティブ住宅の実例を学習し、事例から考察できる 。
13週 長期優良住宅の計画 長期優良住宅の考え方とその促進について学習し、解説できる。
14週 演習3 巨匠の住宅建築について プレゼンテーション
建築家が設計した20世紀以降の住宅作品の中から一つを選び、時代背景をふまえて、自然環境、生業形態、社会形態、文化携帯と建築技術の視点からレポートし、考察する。スライドを作成し、プレゼンする。
15週 期末試験

14回の授業の全項目から出題し、住宅計画に関する知識とその理解を確認する。学習シートを綴じたものの提出でレ ポート点とする 。
16週 まとめ 試験の解答と解説。重要点について確認する。レポートの提出。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。4
方法・制度の変遷について説明できる。5
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。5
地区計画制度について説明できる。5
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。5
都市と農村の計画について説明できる。5

評価割合

試験レポート演習1演習2演習3合計
総合評価割合5010101020100
基礎的能力000000
専門的能力4010551070
分野横断的能力100551030