耐震基礎構造学

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 耐震基礎構造学
科目番号 0028 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境建設工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 建築・土木 基礎の耐震設計と解析例 総合土木研究所
担当教員 桑嶋 啓治

到達目標

土木分野と建築分野の各種耐震設計法の基本を理解し、実際に行われている設計法をソフトウェアの内容を踏まえて大筋を修得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1耐震設計法による計算結果を説明できる。耐震設計法に基づき計算することができる。耐震設計法に基づき計算することができない。
評価項目2解析条件を自ら設定し、要素と節点を組むことができる。与えられた条件で、要素と節点を組むことができる。与えられた条件で、要素と節点を組むことができない。
評価項目3自ら設定した条件で解析し、結果について説明できる。与えられた条件で、解析することができる。ソフトウェアを用いて解析することができない。

学科の到達目標項目との関係

到達目標 C 1 説明 閉じる
JABEE d-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
地震動の性質や地盤の応答の基本的な挙動を理解し、土木分野での耐震設計法と建築分野での耐震設計法の基本的な考え方をその違いを含めて理解しながら、学んでゆく。実際の設計は煩雑でありコンピュータのソフトに頼ることになるが、道路橋基礎の耐震設計や宅地造成地盤の耐震設計などはその計算概略を挙げて学ぶ。耐震構造、制震構造、免震構造については、その基本的な考え方を理解し、実例を学ぶ。
授業の進め方・方法:
テキストをわかりやすくまとめたノート講義で進めてゆく。ひとことで土木分野の耐震設計あるいは建築分野の耐震設計といっても奥が深く、限られた時間ですべてを習得すつには無理がある。したがって、重要なポイントをおさえて、その部分を紹介する。また、授業内容を理解するために予習復習が必須である。
注意点:
評価式=試験の結果(60%)+解析レポート(40%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 地震動と地震入力 地震及び地震動に関する基本事項を学んだ後、簡単な構造物の応答および応答スペクトルを理解する。
2週 地盤と耐震設計I 地盤の地震応答、耐震設計のための地盤の変形・強度特性、地盤調査について学ぶ。
3週 地盤と耐震設計II 地盤の液状化、それに伴う残留変形と流動および流動化対策工法について学ぶ。
4週 土木分野の耐震設計法 土木分野における耐震設計法の種類および各基準における耐震設計の考え方を理解する。
5週 道路橋基礎の耐震設計I 基礎の耐震設計に係る道示の改定経緯、レベル2地震動に対する橋脚基礎の耐震設計の基本について学ぶ。
6週 道路橋基礎の耐震設計II 直接基礎の耐震設計、杭基礎の耐震設計および地震時に不安定となる地盤における基礎の耐震設計について学ぶ。
7週 建築分野の耐震設計法 建築基礎の耐震設計および建築擁壁の耐震設計について学ぶ。
8週 住宅造成地盤の耐震設計 住宅造成地盤の耐震設計および宅地造成地盤の耐震補強事例について学ぶ。
4thQ
9週 住宅のり面の耐震設計 一般的なのり面の耐震設計、大規模盛土造成地の耐震設計について学ぶ。
10週 耐震、制震、免震 耐震・制震・免震の考え方を理解し、その構造例を学ぶ。
11週 耐震設計における設計 ソフトウェアと動的解析ソフトウェア 構造設計とコンピュータのかかわりを理解し、ソフトウェアの利用例について学ぶ。
12週 地震波を用いた直接基礎の非線形逐次応答解析 直接基礎を設計する場合に使用するソフトウェアおよびその設計例を理解する。
13週 免震橋梁における基礎構造の耐震設計例 免震橋梁の基礎構造の設計例を設計地震力や地震時保有耐力照査および狂信を踏まえて学ぶ。
14週 液状化地盤中の杭を対象とした振動台実験と有効応力解析 液状化現象の理解に必要な飽和地盤の力学および有効応力解析の概要等について学ぶ。
15週 試験 講義の内容についての試験を行う。
16週 まとめ 試験問題の解答および解説を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野地盤土の締固め特性を説明できる。5
圧密沈下の計算を説明できる。5
有効応力の原理を説明できる。5
飽和砂の液状化メカニズムを説明できる。5
地盤改良工法や液状化対策工法について、説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000