到達目標
①地球温暖化に伴う気候変動によって地球が直面している危機に関して、その要因・発生メカニズム・結果等を工学的に説明できる。
②生命の源である水の浄化手法に関して、基本的な処理原理、処理方式を理解し、運転操作因子に関する計算ができる。
③廃棄物処理における法体系、基本的な処理フローを説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
地球環境問題 | 地球環境問題に関して、数値データ等の客観的根拠を示しながら現状を説明し、問題に対する緩和策・適応策を提言できる。 | 地球環境問題に関して、数値データ等の客観的根拠を示しながら現状を説明できる。 | 地球環境問題に関する現状の理解が不十分である。 |
評価項目2
生物学的排水処理 | 各種生物学的排水処理手法の原理・特徴を理解し、ニーズに応じた処理システムを提案できる。 | 各種生物学的排水処理手法の原理・特徴を説明できる。 | 各種生物学的排水処理手法の原理・特徴の理解が不十分である。 |
評価項目3
廃棄物処理 | 廃棄物処理における法体系、基本的な処理フローを十分を理解し、説明できる。 | 廃棄物処理における法体系、基本的な処理フローを理解できる。 | 廃棄物処理における法体系、基本的な処理フローの理解が不十分である。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 C 1
説明
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
環境システム工学では、環境衛生工学(土木建築工学科4年)で学修した内容について、最新の学術研究動向や具体的な計算演習等を積極的に盛り込みながらもう一度学修する。これまでとは異なる観点で学修を進めることで、一人の人間としてだけではなく、工学者としても、地球環境システムが直面している問題を理解・説明できるようになることを目的とする。また、事態をこれ以上悪化させないために、自分は何ができるのかを真剣に考えるきっかけとなってほしい。
授業の進め方・方法:
授業は掲示資料、配付資料を用いた講義形式および対話形式によって進める。また、授業中に学修内容の理解度を確認するため演習課題を実施する場合もある(事前に予告)。
毎回の講義終了時に教室外学修について説明する。教室外学修は文章やプレゼンテーション形式で実施成果を確認し、それらは成績評価に含める。
注意点:
最終成績は以下に基づいて決定する。
期末試験50点+学修成果物50点、合計100点満点に対する得点率:60%(60点)以上で合格とする。
学修成果物には、演習課題・発表課題を含む。
授業時には電卓を持参すること。本科目は土木建築工学科4年における開講科目である環境衛生工学で学修した内容と特に深く関連しているため、事前に学修内容を復習しておくこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
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2週 |
地球温暖化に対する国際的取り組み |
地球環境問題に対する国際的枠組みについて、その決定プロセスも踏まえて説明できる。
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3週 |
地球温暖化がもたらす脅威(1) |
地球温暖化が陸圏に及ぼしている影響を数値データ等を用いながら説明できる。
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4週 |
地球温暖化がもたらす脅威(2) |
地球温暖化が海洋圏に及ぼしている影響を数値データ等を用いながら説明できる。
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5週 |
地球温暖化に対する緩和策と適応策① |
地球温暖化に対する取り組みについて、緩和および適応の観点から説明できる。
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6週 |
地球温暖化に対する緩和策と適応策② |
地球温暖化に対する緩和策または適応策について、一人の技術者として自身の研究内容を関連させて発表できる。
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7週 |
水質汚濁物質の好気性分解と嫌気性分解 |
好気性分解と嫌気性分解について理解し、その違いを物質収支から説明できる。
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8週 |
標準活性汚泥法 |
標準活性汚泥法の原理および特徴を復習し、操作因子に関する計算ができる。
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4thQ |
9週 |
活性汚泥法の変法 |
標準活性汚泥法の複数の派生技術の特徴を理解し、標準活性汚泥法と比較した長所を説明できる。
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10週 |
散水ろ床法 |
散水ろ床法の原理および特徴を理解し、操作因子に関する計算ができる。
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11週 |
メタン発酵法 |
メタン発酵法の原理および特徴を理解し、操作因子に関する計算ができる。
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12週 |
高度処理 |
生物学的な窒素・リン除去手法について説明できる。
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13週 |
廃棄物処理① |
廃棄物処理における日本国内における法体系および国際的な動向について説明できる。
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14週 |
廃棄物処理② |
廃棄物処理の概念および処理フローについて説明できる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
授業のまとめ |
授業で学んだ内容を再度確認することができる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。 | 4 | 後4 |
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。 | 4 | |
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。 | 4 | |
生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。 | 4 | |
生態ピラミッドについて説明できる。 | 4 | |
生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。 | 4 | |
熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。 | 4 | |
有害物質の生物濃縮について説明できる。 | 4 | |
地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。 | 4 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 環境 | 環境と人の健康との関わりを説明できる。 | 5 | |
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。 | 5 | |
水の物性、水の循環を説明できる。 | 5 | |
水質指標を説明できる。 | 5 | |
水質汚濁の現状を説明できる。 | 5 | |
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。 | 5 | |
廃棄物の発生源と現状について、説明できる。 | 5 | |
廃棄物の収集・処理・処分について、説明できる。 | 5 | |
廃棄物の減量化・再資源化について、説明できる。 | 5 | |
廃棄物対策(施策、法規等)を説明できる。 | 5 | |
環境影響評価の目的を説明できる。 | 5 | |
環境影響指標を説明できる。 | 5 | |
生物多様性の現状と危機について、説明できる。 | 5 | |
生態系の保全手法を説明できる。 | 5 | |
生態系や生物多様性を守るための施策を説明できる。 | 5 | |
土壌汚染の現状を説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 学修成果物 | レポート | 態度 | 相互評価 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |
専門的能力 | 40 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 60 |
分野横断的能力 | 10 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |