到達目標
① 土木建築構造物における耐震設計(設計地震動)を理解する。
② 土木建築構造物における耐震設計(耐震性能照査法)を理解する。
③ 多自由度系の振動方程式を解いて振動モードや時刻歴応答を数値的に求める方法を理解し、実際に計算できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 到達目標①について十分に理解している。 | 到達目標①について理解している。 | 到達目標①について十分に理解していない。 |
評価項目2 | 到達目標②について十分に理解している。 | 到達目標②について理解している。 | 到達目標②について理解している。 |
評価項目3 | 到達目標③について十分に理解しており、実際に計算できる。 | 到達目標③について理解しており、計算できる。 | 到達目標③について理解しておらず、計算もできない。 |
学科の到達目標項目との関係
到達目標 C 1
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JABEE d-1
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教育方法等
概要:
本科5年次の振動工学で学習した内容をベースとし、より実践的な耐震設計(設計地震動、耐震性能照査法など)について学ぶ。
震度法を主体に学習してきた従来の耐震工学の枠組みを超えて、地震学の基礎知識を身につけ、性能設計の考え方を習熟する。また、地震時保有水平耐火法に代表される静的弾塑性解析法はもちろんのこと、運動方程式を解いて応答を求めていく非線形時刻歴応答解析を理解する。
授業内容を理解するために予習復習が必須である。
授業の進め方・方法:
ノート講義を主体として、レポート等も課して進めていく。
注意点:
成績評価:定期試験(70%)、演習・レポート(30%)とする。
※ 中間試験を実施する場合、試験成績の評価割合は50:50とする。
※ レポート・演習は、毎回の授業から判断される学生の理解度や自学自習状況に併せて適宜実施する。
合格基準:60点以上を合格とする。
再試験:実施する。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
兵庫県南部地震による被害と教訓 |
近年の耐震法の見直しを迫る契機となった兵庫県南部地震の被害と教訓を理解できる。
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2週 |
地震学の基礎と地震波形の特徴 |
地震パラメータやマグニチュード、地震波形の特徴等を理解できる。
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3週 |
耐震設計の基本方針と考慮すべき荷重 |
耐震設計の基本方針と耐震設計上考慮すべき荷重を理解できる。
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4週 |
設計地震動 |
レベル1地震動、レベル2地震動、地域別補正係数および耐震設計上の地盤種別と地盤面を理解できる。
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5週 |
耐震性能の照査方法 |
耐震性能の照査方法、各耐震性能における限界状態および照査方法の選択について理解できる。
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6週 |
静的耐震性能照査法 |
静的照査法の考え方、レベル1およびレベル2地震動に対する耐震性能の照査法を理解できる。
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7週 |
動的耐震性能照査法 |
静的耐震性能照査法に対して動的耐震性能照査法とはいかなるものかについて理解できる。
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8週 |
免震設計 |
免震設計の基本概念、免震橋の耐震性能の照査、免震支承のモデル化等について理解できる。
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4thQ |
9週 |
上部構造端部の構造と落橋防止システム |
上部構造端部の遊間、伸縮装置及びジョイントプロテクター、落橋防止システムについて理解できる。
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10週 |
耐震工学の基礎 |
1自由度系の振動と多自由度系の振動について理解できる。
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11週 |
減衰エネルギー論的考察 |
粘性減衰系の振動とエネルギー、等価粘性係数について理解できる。
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12週 |
モード解析法 |
固有ベクトルの和で表現された応答変位、モード解析法、モード減衰係数について理解できる。
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13週 |
数値解析法による動的応答解析 |
時間積分であるニューマークのβ法について理解できる。
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14週 |
弾塑性応答解析 |
弾塑性復元力特性、1質点系の計算例について理解できる。
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15週 |
期末試験 |
1~14回の内容を確認するための筆記試験を実施する。
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16週 |
答案の解説・授業のまとめ |
筆記試験の内容を理解できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 構造 | 断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。 | 5 | |
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。 | 5 | |
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。 | 5 | |
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。 | 5 | |
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。 | 5 | |
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。 | 5 | |
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。 | 5 | |
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。 | 5 | |
仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | その他(演習・レポート等) | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |