技術者の倫理

科目基礎情報

学校 徳山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 技術者の倫理
科目番号 0054 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境建設工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 齊藤了文, 坂下浩司編『はじめての工学倫理』第三版(昭和堂)ISBN 9784812213490  および プリントを配布
担当教員 高橋 祥吾

到達目標

技術者の倫理の基本的理解と、関連する問題に対処する方法について、理解し考え出せるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1倫理学に関する知識を分析・応用して,自分の意見を論証することができる倫理学に関する基本的な理解の元に,自分自身の考えを論証して示すことができる倫理学に関する基本的な知識が身に付いていない,あるいは,十分なかたちで自分の意見を論証できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
技術者が直面する様々な問題を考察し、問題解決のための方法を考えていく。また、技術者に求められている規範・責務が、どうして必要とされるのかも理解できることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業は事例の考察と、それらの事例に対する倫理学的な解説に分かれる。事例の考察のときには受講者に積極的な意見を求める。また、事例について教科書による予めの予習を要求する。その内容を確実に身につけるため、予習復習が必要である。
注意点:
【関連科目】 倫理、哲学、技術者倫理(本科)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 技術者の倫理の概要 授業の進め方と、技術者の倫理の必要性と概要
2週 倫理の基礎 倫理学の基礎概念を確認する
3週 技術者の責務 技術者が専門職としての位置づけと倫理の関係
4週 製造物責任 PL法を読み、製造物責任に関係する事例の考察をおこなう
5週 動物実験 環境への配慮の一例として、動物と人間の関係を考えるために、動物実験について考察する
6週 環境問題 動物の倫理も含めた環境に関する問題と倫理を概観する
7週 環境問題2 技術者が考慮すべき環境問題と倫理について考察する
8週 内部告発と公益通報者保護 内部告発が必要とされる事例を考察する
4thQ
9週 技術者と企業 前回の事例を受けて技術者と企業の関係を考える
10週 技術者と情報 プライバシー権と同意の問題をはじめとして技術者と情報を考える
11週 技術者の権利と責任 技術者に関わる法の観点から、権利と責任を考える
12週 研究倫理 研究不正のひとつである剽窃について、実際のレポート課題を教材として活用して理解する
13週 社会における技術者 これまでの授業を踏まえ技術者に求められる倫理を整理しまとめていく
14週 倫理綱領 倫理綱領の必要性と意義を考える
15週 期末試験 上記の内容から出題する
16週 まとめ これまでのまとめを行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。4
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。4
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。4
社会における技術者の役割と責任を説明できる。4
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。4
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。4
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。4
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。4
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。4
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。4
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。4
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。4
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。4
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。4
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。4
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。4
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000