到達目標
2年生で学習した解析の続きとして,媒介変数表示,極座標表示による積分,広義積分を学ぶ.また,関数の多項式による近似を学ぶ.その後,マクローリン展開,オイラーの公式を学ぶ.
これらについて,基本的な問題を解くことができ,概念を理解および説明できるレベルを到達目標とする.
(1)定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができる.
(2)基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる.
(3)オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可)
| 未到達レベルの目安(可) |
評価項目1 | 定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができ,説明することができる.さらに,応用することができる. | 定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができ,説明することができる. | 定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができる. | 定積分を用いて,基本的な曲線で囲まれた図形の面積,曲線の長さを求めることができない. |
評価項目2 | 基本的な関数のマクローリン展開を求めることができ,説明することができる.さらに,応用することができる. | 基本的な関数のマクローリン展開を求めることができ,説明することができる. | 基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる. | 基本的な関数のマクローリン展開を求めることができない. |
評価項目3 | オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができ,説明することができる.さらに,応用することができる. | オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができ,説明することができる. | オイラーの公式を理解し,簡単な計算や微分ができる. | オイラーの公式を理解していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
2年次に学習した解析学の続きとして媒介変数表示,極座標表示による積分,広義積分を学ぶ.
さらに,関数の近似や近似誤差を考えるために,べき級数,マクローリン展開等,関数の展開についての理論を学ぶ.
授業の進め方・方法:
曲線の長さ,面積を求めるには積分が必要となる.置換積分や部分積分を復習しておく必要がある.媒介変数や極座標を用いるといろいろな図形を描くことができる.中には非常に対称性に富んだ美しい図形も現れる.
関数を多項式で近似する操作は,不気味に感じるかもしれませんが,我々は知らず知らずにそのような事をしていることに気付く.我々は丸い地球上に暮らしているが,日頃からそんなことは感じていないことと同じである.
注意点:
この科目で扱う内容は,今後学ぶ数学や物理および専門科目に直接使われるものであるため,内容をしっかりと身につけることが必要となる.そのためには,授業の予習,復習を欠かさず行い,問題集を活用して自発的に問題演習に取り組むことが重要となる.また,今までに学んだ数学の内容が基礎となるので,しっかりと復習し,弱点を克服しておくことが肝要である.
継続的な学習の確認として小テストを実施する.小テストを実施するときは,事前にアナウンスをするのでしっかりと勉強すること.なお,小テストの試験範囲は問題集から指定する.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
第1回:ガイダンス.媒介変数表示(1)(教科書 pp.132) 第2回:媒介変数表示(2)(教科書 pp.132-134) |
・シラバスから,学習の意義,授業の進め方,評価方法を理解できる. ・図形の表示方法を理解できる.面積の求め方を理解し,求めることができる.
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2週 |
第3回:媒介変数表示(3)(教科書 pp.134-135) 第4回:極座標(1)(教科書 pp.136-139)
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・曲線の長さを求めることができる. ・図形の表示方法を理解できる.面積の求め方を理解し,求めることができる.
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3週 |
第5回:極座標(2)(教科書 pp.140-141) 第6回:広義積分(教科書 pp.142-144)
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・曲線の長さを求めることができる. ・広義積分の定義を理解し,求めることができる.
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4週 |
第7回:変化率と積分(教科書 pp.145-146) 第8回:関数の展開(1)(教科書 pp.2-4) |
・物理現象への応用について理解できる. ・多項式による関数の近似を理解できる.
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5週 |
第9回:関数の展開(2)(教科書 pp.5-9) 第10回:関数の展開(3)(教科書 pp.10-12) |
・多項式による関数の近似を理解し,求めることができる. ・数列の極限を理解し,求めることができる.
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6週 |
第11回:関数の展開(4)(教科書 pp.13-17) 第12回:関数の展開(5)(教科書 pp.18-20) |
・級数の収束・発散を理解し,それらを求めることができる. ・べき級数とマクローリン展開を理解できる.
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7週 |
第13回:関数の展開(6)(教科書 pp.21-22) 第14回:関数の展開(7)(教科書 pp.23-25) |
・関数のマクローリン展開を計算することができる. ・オイラーの公式を理解し,計算することができる.
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8週 |
定期試験 答案返却 |
・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
知識の基本的な理解【知識・記憶,理解レベル】 | 40 | 5 | 5 | 50 |
思考・推論・創造への適用力【適用,分析レベル】 | 10 | 5 | 5 | 20 |
汎用的技能【論理的思考力】 | 10 | 5 | 5 | 20 |
態度・志向性(人間力)【自己管理力】 | 0 | 5 | 5 | 10 |