工作・電子実習Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工作・電子実習Ⅲ
科目番号 13023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材
担当教員 南野 郁夫,後藤 実,山﨑 由勝,中村 幸太郎

到達目標

(1) 製作において,機械加工,NC工作機械,溶接および仕上げを各自で選択し作業できる
(2) エンジンの分解組み立て及び,計測ができる
(3) 電子回路を回路図からブレッドボードに作成・データ計測し,報告書を作成できる
(4) 与えられた課題を実行するためのミニロボットを,設計・製作することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1図面から必要な作業工程を理解し,図面通りに製作することができる必要な作業内容を指示されることで作業を行 い,図面通りに製作できる作業内容を指示されることで必要な作業を理解できる作業内容を指示されることで必要な作業を理解できない
評価項目2分解から組立に至る行程において部品の取り付け間違いがなく,計測データを正確に求めることができるエンジンを分解し組立てることができ,各計測データを許容範囲内で求めることができるエンジンを分解し組立てることができ,各計測方法を習得するエンジンを分解し組立てること及び計測が出来ない
評価項目3ダイオードとトランジスタの回路を回路図面を元にブレッドボードに組め、計測データを正確に得て、詳しい原理説明の報告書にまとめることができる作業内容を指導されることで、ダイオードとトランジスタの回路を組め、計測データを得て、結果を報告書にまとめることができる作業内容を指導されることで、ダイオードまたはトランジスタの回路を組め、数回の修正指示により報告書にまとめることができる作業内容を指導されて も、ダイオードとトランジスタの回路を組めず、数回の修正指示を受けても報告書にまとめることができない
評価項目4与えられた課題を実行するためのミニロボットを設計・製作し,競技会おいて常に安定して動作させることができる与えられた課題を実行するためのミニロボットを設計・製作し,競技会において動作させることができる与えられた課題を実行 するためのミニロボットを,設計・製作することができる与えられた課題を実行 するためのミニロボットを,設計・製作することができない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第1~4学期開講
技術の根幹をなす機械工作法の概要と電子の基礎知識を実践的に体得し,さらにそれを機械設計し応用する能力を養うことを目的にしている.総合実習では半分の学生を割り当て,それぞれ前期,後期で入れ替えて手動ウイン
チを製作させる.残りの半数の学生はエンジンの分解組み立てと,電子実習,ミニロボットの製作に分かれて実習を行う.
授業の進め方・方法:
出席番号の前半は前期に総合実習,後期にエンジン分解組立,電子回路,ミニロボット製作を行う.
出席番号の後半は前期にエンジン分解組立,電子回路,ミニロボット製作,後期に総合実習を行う.
安全に作業する必要があるため,乱れた服装の者や真剣に取り組まない者には実習を行わせない.
注意点:
将来,設計の仕事に就きたいと考えている学生もいると思います.その時に,図面を描く能力が求められますが,“使い方”を知っているだけでは役に立ちません.図面を描き写すわけではなく,新しいものを描き上げる能力が求められるからです.その時に,部品の加工方法を知っていれば,「この部品はこういう加工で作ろう」,「この加工は出来ないから部品を考えなおそう」など,気づくことができます.例えば,旋盤で加工する図面を描く時に,加工品の向きはどのように図面に描きますか?加工技術を身につけることはもちろん,図面を描くための力を身につけるためにも真剣に作業に取り組んで下さい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 総合実習
1) 機械加工
汎用旋盤:巻きどう、控えボルト、つめ、ハンドル軸等の加工
2週 1) 機械加工
立てフライス盤:
直立ボール盤:座繰り加工
卓上ボール盤:フランジのねじ、キー溝、つめ、押さえ腕等の加工
3週 1) 機械加工
形削り盤:ブレーキレバーのテーパ加工
4週 2) NC工作機械
CNCターニングセンタ:巻き同軸の段つき、キー溝加工
5週 2) NC工作機械
CNCターニングセンタ:巻き同軸の段つき、キー溝加工
6週 2) NC工作機械
CNCマシニングセンタ:フレームの端面、穴加工
7週 2) NC工作機械
CNCマシニングセンタ:フレームの端面、穴加工
8週 3) 溶接
ガス溶接:ブレーキレバー、バンドの火作り加工
2ndQ
9週 3) 溶接
ガス溶接:ブレーキレバー、バンドの火作り加工
10週 3) 溶接
TIG溶接機:フランジの溶接、ブレーキバンド
11週 4) 仕上げ
各部品の手仕上げおよび組み立て調整、テスト
12週 4) 仕上げ
各部品の手仕上げおよび組み立て調整、テスト
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週 エンジンの分解組み立て
1)分解組み立ての概要
2週 2)分解および洗浄
3週 3)各部の測定
4週 4)組み立て調整
5週 電子回路
1)ダイオード
6週 2)半波整流回路、全波整流回路
7週 3)トランジスタ
8週 4)レポート指導
4thQ
9週 ミニロボットの製作
1)競技の説明
10週 2)ロボットの製作
11週 3)製作したロボットによる競技
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。4
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。4
アーク溶接の基本作業ができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4

評価割合

レポート成果品相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
知識の基本的な理解2020000040
思考・推論・創造への適応力1010000020
汎用的技能2020000040
態度・志向性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000