概要:
実際の製造業の現場では,三次元の品物の形状を二次元の紙の上にフリーハンドで表現するスケッチは短時間に品物の形状を的確に描写して寸法を漏れなく記入することが求められます.
また,そのスケッチを元に作図される製作図は,実際に加工を行う人の立場に立って作図されなくてはならず,図面の出来・不出来が品物の納期や品質に大きく影響します.
本授業では,設計製図及び3D-CADを講義・実習を通じて学習します.
授業の進め方・方法:
前期はこれまで学んだ製図の決まりを座学で復習し,その後のスケッチと製作図の実習で実際に確かめながら身に着けてほしいと思います.
後期からの設計製図では,各自異なる仕様を与えられ,これを満たすように検査規格や,ねじ,材料その他多くの規格を参照しながら,主として機構と強度設計を行い,最終的に設計書を完成させます.製図はこの設計書を満たすように3D-CAD を用いて行います.設計書の確認,製図の検図を数次に渡り行います.
注意点:
初回の製図のきまりに関する講義内容はノートを取り,スケッチ製図や製作図を作成する際は持参すること.
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
スケッチの意義と投影図の選択方法(講義) |
スケッチの意義と方法について理解できる。 主投影図・補助投影図の選択方法が理解できる。
|
2週 |
図形の表し方と基準の設定と寸法線の入れ方(講義) |
様々な投影図、断面図、特殊な図示法を理解できる。 機能を考えた加工基準の設定方法と寸法線・寸法補助線・公差・表面性状の記入法が理解できる。
|
3週 |
トースカンのスケッチ①(実習) |
製図の約束に基づいて、A3方眼紙にトースカンの構成部品の基本図形をスケッチできる。
|
4週 |
トースカンのスケッチ②(実習) |
作図したスケッチに寸法・公差・表面性状を記入できる。
|
5週 |
スケッチを基にしたトースカン製作図の作成①(実習) |
作製したスケッチを基に、作成図に必要な基本図形を製図できる。
|
6週 |
スケッチを基にしたトースカン製作図の作成②(実習) |
製作図の基本的なレイアウトができ、必要な投影図や断面図が作図できる。
|
7週 |
スケッチを基にしたトースカン製作図の作成③(実習) |
スケッチを基にして寸法・公差・表面性状を記入したトースカン製作図を完成できる。
|
8週 |
マシンバイスのスケッチ①(実習) |
製図の約束に基づいて、A3方眼紙にマシンバイス本体の基本図形をスケッチできる。 マシンバイス本体の内部構造を適切な断面図示により作図できる。
|
2ndQ |
9週 |
マシンバイスのスケッチ②(実習) |
作図したスケッチに寸法・公差・表面性状を記入できる。
|
10週 |
スケッチを基にした製作図の作成①(実習) |
作製したスケッチを基に、作成図に必要な基本図形を製図できる。
|
11週 |
スケッチを基にした製作図の作成②(実習) |
製作図の基本的なレイアウトができ、必要な投影図や断面図が作図できる。
|
12週 |
スケッチを基にした製作図の作成③(実習) |
スケッチを基にして寸法・公差・表面性状を記入したマシンバイス本体製作図を完成させることができる。
|
13週 |
|
|
14週 |
|
|
15週 |
|
|
16週 |
|
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
ねじ式ジャッキの設計法(講義と演習)① 設計に必要な関連JIS規格,個人別仕 様書の配布と説明. |
・自動車携行用ジャッキに求められる性能,特徴などを理解できる. ・ねじジャッキのJIS検査基準を理解でき,各部品の設計ができる.
|
2週 |
ねじ式ジャッキの設計法(講義と演習)② 各部品ごとの設計法を解説,それに従い設計し,設計書を作成(演習). |
・解説した設計法に基づき設計ができる. ・配布した関連JIS規格の記載事項を理解し,各自の設計に利用できる.
|
3週 |
ねじ式ジャッキの設計法(講義と演習)③ 各部品ごとの設計法を解説,それに従い設計し,設計書を作成(演習). |
・解説した設計法に基づき設計ができる. ・配布した関連JIS規格の記載事項を理解し,各自の設計に利用できる.
|
4週 |
ねじ式ジャッキの設計法(講義と演習)④ 各部品ごとの設計法を解説,それに従い設計し,設計書を作成(演習). |
・解説した設計法に基づき設計ができる. ・配布した関連JIS規格の記載事項を理解し,各自の設計に利用できる.
|
5週 |
ねじ式ジャッキの設計法(講義と演習)⑤ 各部品ごとの設計法を解説,それに従い設計し,設計書を作成,提出(演習). |
・各自,仕様と検査規格を満たす設計書を完成させることができる. ・一般的な機械設計の流れが理解できる.
|
6週 |
製作図の作成実習① 設計書の返却と訂正,CADの復習,製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
7週 |
製作図の作成実習② 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
8週 |
製作図の作成実習③ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
4thQ |
9週 |
製作図の作成実習④ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
10週 |
製作図の作成実習⑤ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
11週 |
製作図の作成実習⑥ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
12週 |
製作図の作成実習⑦ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
13週 |
製作図の作成実習⑧ 製図 |
・設計書に基づきCADで作成できる.
|
14週 |
製作図の作成実習⑨ 製図、検図 |
・設計書に基づきCADで作成できる. ・指摘事項を理解し訂正できる.
|
15週 |
製図の訂正(実習) |
・指摘事項を理解し訂正できる. ・学習事項のまとめを行う.
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
製図用具を正しく使うことができる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
線の種類と用途を説明できる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 4 | 後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |