機械工作法Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械工作法Ⅰ
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械工作法Ⅰ(朝倉健二・橋本文雄・共立出版)
担当教員 後藤 実

到達目標

到達目標レベルは、1)鋳造加工技術に関する基礎的事項を理解できること、2)塑性加工法の概要を理解できること、および3)鍛造加工技術の基礎的事項を理解できることである。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1鋳造加工技術に関する専門用語やプロセスおよび得失を理解した上で、製品や目的に合わせた基礎的な鋳造方案が立案できる。 鋳造加工技術に関する専門用語やプロセスおよび得失を理解した上で、製品や目的に合わせた鋳造法の選択ができる。鋳造加工技術に関する基礎的な専門用語やプロセスおよび得失を理解できる。鋳造加工技術に関する基礎的な専門用語やプロセスおよび得失を理解できない。
評価項目2塑性加工法の概要と得失および専門用語の理解に加え、製品や目的に合った塑性加工法の選択とその加工条件の基礎的な設定ができる。塑性加工法の概要と得失および専門用語の理解に加え、製品や目的に合った塑性加工法の選択ができる。塑性加工法の概要と得失および基礎的な専門用語を理解できる。塑性加工法の概要と得失および基礎的な専門用語を理解できない。
評価項目3鍛造加工技術の概要と得失および専門用語の理解に加え、製品や目的に合った鍛造法の選定とその基礎的な条件設定ができる。鍛造加工技術の概要と得失および専門用語の理解に加え、製品や目的に合った鍛造法を選定できる。鍛造加工技術の概要と得失および基礎的な専門用語を理解できる。鍛造加工技術の概要と得失および基礎的な専門用語を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第三・第四学期開講
機械工作法は加工素材を固体として扱い、大別すると(Ⅰ)材料非除去加工と(Ⅱ)材料除去加工に分類できる。2学年では、(Ⅰ)材料非除去加工のうち、鋳造法と塑性加工の基礎および鍛造加工について理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
専門科目の単位取得には予習・復習が絶対に必要になるので、この機械工作法Ⅰで専門科目の学習のやり方を十分に身に着けてほしい。
機械工作法Ⅰはこれから機械工学科で学習する専門科目の最初の科目になり、これまで学習してきた数学や英語とは異なる全く新しい専門用語や考え方が出てきます。専門科目を学習する上での第一歩は、その分野の専門用語の意味をしっかり理解することが大切です。
講義の中心となる鋳造技術は、古代から銅剣や銅鐸あるいは仏像などの製造技術として用いられてきたものです。基本的なアイデアは昔も今も変わらないものの、技術の進歩に従ってより高度な加工技術として確立されてきました。講義の中では鋳造加工の各プロセスにおいて現在に至るまでの技術の歴史に触れながら”なぜその材料?その方法?”の疑問に答えていきます。
また、これから増えていく専門科目を学習するうえで共通する重要な事柄についても折に触れて解説していきます。
注意点:
授業を受ける前にシラバスで講義内容を確認し、教科書の該当する箇所を予め予習しておくこと。
ノートにはルーズリーフではなくA4の大学ノートを使用し、ページの中心に縦線を引いて左半分を予習ノートとして使用し、右半分を板書および予習用として使用するとよい。
授業中は板書に集中するのではなく、なぜそのような工法や材料を用いるのか自分の頭で考えること。
授業中に生じた疑問点はその時間のうちに質問し、解決すること。
また、講義を受けた後の復習は教科書だけではなく、参考書等も用いること。
不明な点は教科担当に積極的に質問すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 鋳造の概要 機械工作全体の目的と分類について理解し、鋳造
法の位置付けと概要について理解できる。
2週 模型の作成 鋳造法の代表例である砂型鋳造について、砂型作
成に必要な模型の種類と材料、および、模型作成
の要点を理解できる。
3週 砂型に必要な性質と分類 砂型に必要な性質と、砂型の分類法について理解
できる。
4週 砂型材料 鋳物砂の構成、性質、粘結剤、添加剤、配合、調整
および管理について理解できる。
5週 鋳型の構造と鋳造法案 砂型の構造と各部の役割および鋳造法案について
理解できる。
6週 造型作業 造型作業の準備、手込め作業、造型機械と機械作
業について理解できる。
7週 溶解炉 溶解炉の種類と分類法および長所・短所について
理解できる。
8週 中間試験 第一週~第七週までの到達目標を理解できる。
4thQ
9週 鋳造金属の溶解と鋳鉄の組織 鋳鉄および鋳物用非鉄合金の溶解と、鋳鉄組織に
ついて理解できる。
10週 鋳込みと後処理 鋳込み作業の流れと注意事項、鋳込み後の処理について理解できる。
11週 精密鋳造法 シェルモールド法、ロストワックス法、CO2プロセ
スの長所・短所と
応用例について理解できる。
12週 特殊鋳込み法 ダイカスト法、低圧鋳造、遠心鋳造の長所・短所と
応用例について理解できる。
13週 塑性加工の概要 金属の塑性変形と加工硬化を応力ひずみ線図に
よって説明でき、塑性加工の特徴および塑性加工
法の分類について理解できる。
14週 鍛造加工 鍛造加工の概要と鍛造加工の形式について理解
できる。
15週 学年末試験 第九週~第十四週の内容を理解できる。
16週 答案返却・解答解説
全体の学習事項のまとめ
授業改善アンケートの実施
試験問題の解説を通じて間違った箇所の正解を理
解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
知識の基本的な理解600000060
思考・推論・創造への適用力2000002040