到達目標
①講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。
②自由、理性、宗教といった近代的な思想の根幹となる考え方をふまえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定し考察できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を十分に理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を概ね理解し、自己の生き方および他者とともに生きていくことの生き方という観点と結びつけて説明することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を概ね理解することができる。 | 講義で取り上げられた哲学者や先人の考え方を理解することができない。 |
評価項目2 | 近代的な思想の根幹となる考え方を十分に踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定し、考察を深めていくことができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方を十分に踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定することができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方を踏まえ、現代における文化や社会の特質と課題について自ら問題を設定することができる。 | 近代的な思想の根幹となる考え方と現代における文化や社会の特質と課題について結びつけて問題を設定することができない。 |
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学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第3学期開講
本講義では、哲学や倫理学がこれまで取り組んできたテーマの中から特に古代〜近代までに顕著な、自由、理性、宗教、幸福といった概念を取り上げる。これらの概念について取り組んできた先人の思想の理解と同時に、受講者自身が自ら問いを立て、「哲学する」姿勢や方法を身につけてもらうことも目指す。授業計画には授業で扱うテーマがわかるようにあらかじめ「問い」を提示してあるが、これはあくまで一例である。授業の講義部分では、設定した問いに対して、適宜哲学者や先人の思想を紹介しながら、授業者のその時点での到達点を示す。そのうえで、受講者にも批判的な視点に立ち、問題を自ら設定し、それについて考察を深めていってもらいたい。
授業の進め方・方法:
基本的に二回の授業で一つのテーマを扱う。あらかじめ設定した問いに対し解答するというかたちで教科書および配布資料をもとに学習し、それを元にさらに問いを設定し、受講者とともに考察をしていく。そのさいには、「子どもの哲学」や「哲学対話」と呼ばれる実践を参考にしながら、クラス全体ないしグループでの対話活動や、あるいは紙上での対話を行なう。
それぞれのテーマについて、受講者自身がなにを考え、どのような疑問をもっているかを書き留めていくためのポートフォリオや小レポートも実施する。
注意点:
授業者による講義だけでなく、受講者による発言や対話への積極的な参加を求める時間も多く確保する予定である。ここでの積極的な参加とは、発言することだけを意味するのではなく、しっかりと聴くことも含まれる。そして、何よりも他の人の発言を受けて、自らが考えを深めることがもっとも重要な積極的参加の意味である。日頃から自身のなかにある「問い」を大切にしながら、授業に臨んでほしい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
導入・哲学対話:みんな全然違うのに、人と人とはわかりあえるのか① |
シラバスの意図するところが概ね理解できる。
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2週 |
導入・哲学対話:みんな全然違うのに、人と人とはわかりあえるのか② |
哲学対話に真剣に取り組み、楽しむことができる。
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3週 |
哲学:哲学者とはだれのことか?① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ソクラテス、ソフィスト、プラトン)の思考過程を概ね理解できる。
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4週 |
哲学:哲学者とはだれのことか?② |
テーマに関連する哲学者や先人(ソクラテス、ソフィスト、プラトン)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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5週 |
大人と子ども:いつ大人になるのか① |
取り上げられた問いに関連する青年期の諸課題をめぐる思想家の思考過程を概ね理解できる。
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6週 |
大人と子ども:いつ大人になるのか② |
テーマに関連する青年期の諸課題をめぐる思想家の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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7週 |
自由:自由は本当に必要か① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ミル、カント、サルトル)の思考過程を概ね理解できる。
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8週 |
自由:自由は本当に必要か② |
テーマに関連する哲学者や先人(ミル、カント、サルトル)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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4thQ |
9週 |
理性:101羽目のカラスも黒いのか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ベーコン、デカルト)の思考過程を概ね理解できる。
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10週 |
理性:101羽目のカラスも黒いのか② |
テーマに関連する哲学者や先人(ベーコン、デカルト)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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11週 |
宗教:だれが神を殺したのか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(イエス、ブッダ、ムハンマド、ニーチェ)の思考過程を概ね理解できる。
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12週 |
宗教:だれが神を殺したのか② |
テーマに関連する哲学者や先人(イエス、ブッダ、ムハンマド、ニーチェ)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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13週 |
幸福:「幸せになりたい」はよいことか① |
取り上げられた問いに関連する哲学者や先人(ヘレニズム、ベンサム、カント)の思考過程を概ね理解できる。
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14週 |
幸福:「幸せになりたい」はよいことか② |
テーマに関連する哲学者や先人(ヘレニズム、ベンサム、カント)の思考過程を踏まえ、自ら問いを立て考えることができる。
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15週 |
定期試験 |
第1学期の内容について試験を行う。
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16週 |
定期試験返却・解説 |
試験を返却し、解説を行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 3 | |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | ポートフォリオ(小レポート含む) | 態度 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 30 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 30 | 10 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |