1. 宇部高専での学習を進めるにあたり,時間管理および論理的な文書作成の必要性を理解できる.
2. 統計の基礎を理解できる.
3. 情報セキュリティの重要性を理解できる.
4. 地球の内部・大気と海洋・生物に関する知識を理解できる.
5. 技術者としてのキャリアパスとジェネリックスキルの要素を理解できる.
概要:
本科目は現代の技術者が有するべきジェネリックスキル(汎用的能力)の修得を目指すものであり,その内容は多岐にわたります.前半では,スケジュール管理,タスク管理などの自己管理手法を身に付け,さらに工学実験等にて必要となるデータ解析手法として統計学を学びます.後半ではアースサイエンス,情報セキュリティ等の生活に不可欠なリテラシーについて学ぶとともに,近年の情報化技術の発展にについて概観します.また、自らの将来像を描く機会としてキャリアパスの理解とキャリアプラン策定を行います.
授業の進め方・方法:
本講義のほとんどは動画配信授業による講義であり,レポートによる評価を行います.学習内容をまとめる能力と学びから得たことの実践が大切です.PROGテストを受験し,企業人として活躍するために必要な能力について考え,高専生活の目標を立てて実践します.
注意点:
Teamsを活用した授業になります.動画は必ず視聴して下さい.出席確認,課題提出について,自己管理を行ってください.本講義では,教員から降ってくる知識を吸収するのみという受け身型の学習を想定していません.主体的に学び,知の構造化を図って自らの視野を広げるとともに,将来のキャリア形成について真剣に考えて下さい.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
【初年次教育】 ガイダンス/図書館・情報処理センターのオリエンテーション |
高専制度および在学中のロードマップを理解できる.図書館および情報処理センターを活用した情報収集法や利用上のマナーを理解できる.
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2週 |
【初年次教育】 時間管理(高専生手帳) |
スケジュール管理・タスク管理の重要性を理解し,自己管理能力を高めることができる.
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3週 |
【キャリア教育】 ポートフォリオ/PROGテスト |
ポートフォリオの必要性を理解し,「社会人として備えるべき能力」を理解できる.
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4週 |
統計(1) |
独立試行の確率,余事象の確率,確率の加法定理,排反事象の確率を理解し,簡単な場合について,確率を求めることができる.
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5週 |
統計(2) |
条件付き確率,確率の乗法定理,独立事象の確率を理解し,簡単な場合について確率を求めることができる.
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6週 |
統計(3) |
1次元のデータを整理して,平均・分散・標準偏差を求めることができる.
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7週 |
統計(4) |
2次元のデータを整理して散布図を作成し,相関係数・回帰直線を求めることができる.
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8週 |
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2ndQ |
9週 |
【キャリア教育】 ポートフォリオ/PROG解説会 |
入学前の自分を客観的に見つめ,その状態を言語化するとともに,「社会人として備えるべき能力」を伸ばすための学習計画を立てることができる.
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10週 |
AIデータサイエンス入門 |
データ・AIによって,社会および日常生活が大きく変化し,かつ自らの生活に密接に結びついていることを説明できる.
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11週 |
情報セキュリティ(1) |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識し,個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる.
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12週 |
情報セキュリティ(2) |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識し,その脅威に対して実践すべき対策を説明できる.
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13週 |
【アースサイエンス】 ・地球の概観 |
太陽系の構造,惑星の公転軌道および自転・公転方向,地球を構成する大気と水,陸地および海底の大地形とその形成について知識を得る.
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14週 |
【アースサイエンス】 ・地球の内部と活動 |
地球の内部構造(地殻,マントル,核),マグマの生成と火山活動,および地震と断層運動の関連,プレートテクトニクス,地震活動と地殻変動,大気圏の構造・成分の知識を得る.
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15週 |
【アースサイエンス】 ・大気と海洋 |
大気圧,大気の熱収支(太陽放射と地球放射),大気の大循環(緯度毎の熱収支)と気象現象,海水の運動(潮流,高潮,津波)について理解できる.
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16週 |
まとめ |
本講義で学んだ内容を整理するとともに,PROG試験の結果を振り返り,自身のジェネリックスキルのレベルを把握し,将来に向けた学習計画を立てることができる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。 | 3 | 前4,前15 |
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。 | 3 | 前4,前15 |
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。 | 3 | 前4,前15 |
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。 | 3 | 前5,前15 |
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | 前6,前15 |
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。 | 3 | 前8,前15 |
自然科学 | ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。 | 3 | 前15 |
地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。 | 3 | 前15 |
陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。 | 3 | 前15 |
地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。 | 3 | 前12,前15 |
マグマの生成と火山活動を説明できる。 | 3 | 前13,前15 |
地震の発生と断層運動について説明できる。 | 3 | 前13,前15 |
地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。 | 3 | 前13,前15 |
プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。 | 3 | 前13,前15 |
大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。 | 3 | 前14,前15 |
大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。 | 3 | 前14,前15 |
大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | 前14,前15 |
海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。 | 3 | 前14,前15 |
工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | 前1,前9,前15 |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 3 | 前10,前15 |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 3 | 前10,前15 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 3 | 前11,前15 |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 3 | 前11,前15 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | 前2,前15 |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 1 | 前3,前7,前15 |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 3 | 前3,前7,前15 |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 1 | 前3,前7,前15 |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 1 | 前3,前7,前15 |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 1 | 前3,前7,前15 |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 2 | 前3,前7,前15 |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 2 | 前1,前7,前15 |