電気工学実験実習ⅠB

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気工学実験実習ⅠB
科目番号 22028 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作した実験書を使用する。
担当教員 岡本 昌幸,碇 智徳

到達目標

①電気工学の基礎理論について実験・実習・演習を通じて習得する。
②各種実験機器の使用方法と実験方法及び実験を安全に行うための基礎知識を習得する。
③実験結果を実験レポートとしてまとめることができる。
④実験結果を工学的に考察し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電気工学の基礎理論について、全ての実験の原理を理解し、他者に十分に説明できる電気工学の基礎理論について、テキスト中の原理の8割程度は理解できる。電気工学の基礎理論について、テキスト中の原理の6割程度は理解できる。電気工学の基礎理論について、理解できていない。
評価項目2各種実験機器の使用方法と実験方法及び実験を安全に行うための基礎知識を十分に習得でき、実験を個人でも遂行できる。各種実験機器の使用方法と実験方法及び実験を安全に行うための基礎知識を概ね、習得でき、実験を遂行できる。各種実験機器の使用方法と実験方法及び実験を安全に行うための、必要最小限度の基礎知識を習得でき、教員の助けを借りながらも実験を遂行できる。各種実験機器の使用方法と実験方法及び実験を安全に行うための基礎知識の習得について不十分であり、実験を行うことができない。
評価項目3実験結果を明瞭・簡潔にまとめることができ、読み手にもどのような実験を行ったのか理解できる実験レポートを作成できる。実験結果を実験レポートとして、図表を用いて工学的な評価を含めつつ、的確にまとめることができる。実験結果を実験レポートとして、図表を用いて形式通りには、まとめることができる。実験結果を実験レポートとしてまとめることができない。
評価項目4実験結果を工学的に本質を突いた考察ができ、明瞭、簡潔に説明できる。実験結果を工学的に、的確に考察し、明確に説明できる。実験結果を工学的に考察し、説明できる。実験結果を実験レポートとしてまとめられず、必然的に、工学的に考察、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気工学の基礎事項の実験・実習・演習を行う。
授業の進め方・方法:
直流回路の基礎理論についての実験を行い、電圧計、電流計を用いた測定技術を習得するとともに、データ整理、報告書のまとめ方も習得する。また、交流回路についての実験を行い、インダクタンスと静電容量の働きを理解するとともに、オシロスコープの測定技術を習得する。
注意点:
実験は、技術者にとって、必要不可欠な仕事である。従って、将来、技術者を目指す諸君にとって実験は、重要科目である。また、高価な設備を使用するため、独学は困難である。これらのことをよく考え、実験に対して、決して、おろそかな態度をとってはならない。特に実験中の傍観は、絶対に禁物である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電流計の内部抵抗と分流器/倍率器 分流器/倍率器を理解し、多レンジ電流計/電圧計の原理について理解する。
2週 直流電力の測定 直流電圧計・電流計を用いた直流電力の測定を通して、回路の組み方と誤差との関係について理解する。
3週 重ね合わせの理/相反の定理 重ね合わせの理/相反の定理について実験を通して理解する。
4週 テブナンの定理 テブナンの定理について、実験を通して理解する。
5週 直流ブリッジ回路 ブリッジ回路の平衡条件について、実験を通して理解する。
6週 オシロスコープ①
・直流/交流波形の測定
オシロスコープの原理を理解するとともに、直流及び交流波形観測時の使い方を習得する。
7週 オシロスコープ②
・位相測定(RL直列回路)
抵抗とインダクタンスの電流・電圧の関係を測定し、インダクタンスの働きを理解する。
8週 オシロスコープ③
・位相測定(RC直列回路)
抵抗とコンデンサの電流・電圧の関係を測定し、静電容量の働きを理解する。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4

評価割合

態度レポート合計
総合評価割合595100
知識の基本的な理解05050
思考・推論・創造への適応力04545
態度・志向性505