到達目標
1. 「社会事象の歴史的な見方・考え方」を、日本史及び世界史の主に近現代以降の通史を扱うことを通して身につける。「社会事象の歴史的な見方・考え方」とは、社会事象を捉える際に働かせる次の5つの視点である。
①時系列に関わる視点(時代・年代など)
②諸事象の推移に関わる視点(展開・変化・継続など)
③諸事象の比較に関わる視点(類似・差異など)
④事象相互のつながりに関わる視点(背景・原因・結果・影響・関係性・相互作用など)
⑤現在とのつながり
2. 近代以降の日本の姿とその変遷を日本史及び世界史の両面から捉えることで、欧米諸国やアジア諸国との関係性を理解し、現代日本の国際的な立ち位置をその歴史から考察することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限のレベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 欧米諸国が世界を一体化させていく過程と、それに対して日本がどのように対応したかを論理的かつ詳細に説明できる。 | 欧米諸国が世界を一体化させていく過程と、それに対して日本がどのように対応したかを論理的に説明できる。 | 欧米諸国が世界を一体化させていく過程と、それに対して日本がどのように対応したかを説明できる。 | 欧米諸国が世界を一体化させていく過程と、それに対して日本がどのように対応したかを説明できない。 |
評価項目2 | 第一次世界大戦にいたるまでの世界と日本の動向や、平和の意義について論理的かつ詳細に説明できる。 | 第一次世界大戦にいたるまでの世界と日本の動向や、平和の意義について論理的に説明できる。 | 第一次世界大戦にいたるまでの世界と日本の動向や、平和の意義について説明できる。 | 第一次世界大戦にいたるまでの世界と日本の動向や、平和の意義について説明できない。 |
評価項目3 | 19世紀後期以降の日本とアジア諸国の関係や、歴史に対する多様な見方、異なる文化・社会が共存することの重要性について論理的かつ詳細に説明できる。 | 19世紀後期以降の日本とアジア諸国の関係や、歴史に対する多様な見方、異なる文化・社会が共存することの重要性について論理的に説明できる。 | 19世紀後期以降の日本とアジア諸国の関係や、歴史に対する多様な見方、異なる文化・社会が共存することの重要性について説明できる。 | 19世紀後期以降の日本とアジア諸国の関係や、歴史に対する多様な見方、異なる文化・社会が共存することの重要性について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
高専生と関わりの深い科学や技術を切り口に、日本史及び世界史の主に近現代以降の通史を扱う。必要に応じて画像資料や映像資料を活用する。
授業の進め方・方法:
授業は、演習→講義→小レポート作成の順に展開する。授業冒頭の演習では、前回の授業内容の復習を行う。毎回の授業終盤に作成する小レポートでは、提示された課題に加え、当該授業で扱った内容に対する自身の“気づき”を記載し、提出する。質問が生じた場合も、小レポートに記載すること。翌週の授業冒頭で回答をクラス全体に共有する。
注意点:
授業の冒頭では、当該授業終盤に各自で作成する小レポートのヒントを提示する。当該授業において働かせる「社会事象の歴史的な見方・考え方」を意識した上で、授業に参加すること。
授業中は担当教員から積極的に発問を行うことで、双方向にコミュニケーションを取りながら授業を進める。演習や小レポートの作成など学生が主体的に行う活動もあるため、積極的に授業に参加すること。
定期試験では知識問題に加え論述問題を出題する。論述問題は、授業毎の小レポートの蓄積により回答できるような課題を設定し出題する。よって授業毎の小レポートは、定期試験の論述問題対策にあたり参照できるよう保管すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
シラバスの内容と「社会事象の歴史的な見方・考え方」について理解する。
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2週 |
18世紀東アジアにおける社会と経済、貿易が結んだ世界と日本 |
幕藩体制のしくみと特徴について理解する。近世日本がどのような形で世界と結びついていたのかを理解する。
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3週 |
産業革命、中国の開港と日本の開国 |
産業革命が世界に及ぼした影響について理解する。産業革命と技術の関係について考察することができる。「鎖国」政策について、その概要を理解する。
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4週 |
市民革命 |
アメリカ独立革命およびフランス革命について、その概要を理解する。
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5週 |
国民国家とナショナリズム |
ドイツを例に、ヨーロッパ諸国が国家統一に乗り出した背景について理解する。
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6週 |
明治維新、日本の産業革命 |
明治維新および大日本帝国憲法の制定について、その背景を理解する。
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7週 |
帝国主義、変容する東アジアの国際秩序 |
欧米諸国による植民地化の背景や経緯について理解する。日本・中国・朝鮮のそれぞれの近代化について考察することができる。
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8週 |
振り返り①、中間試験 |
これまでの学習内容を振り返る。
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2ndQ |
9週 |
日露戦争と東アジアの変動 |
日露戦争の概要と、その影響について理解する。
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10週 |
第一次世界大戦の展開 |
第一次世界大戦に至る経緯を理解し、日本の関わりについて考察することができる。
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11週 |
ソヴィエト連邦の成立とアメリカ合衆国の台頭、ヴェルサイユ体制とワシントン体制 |
ヴェルサイユ条約の内容とワシントン会議で締結された3つの条約の内容について理解する。
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12週 |
アジアのナショナリズム、日中戦争への道 |
第一次世界大戦後の中国・朝鮮のナショナリズムの高揚とその背景について理解する。日中戦争に至る背景と、日本と中国国民党および中国共産党の三者の関係について理解する。
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13週 |
世界恐慌の時代、ファシズムの伸長と共産主義 |
アメリカ合衆国で大恐慌が発生した理由とその影響について理解する。イタリアやドイツでファシズムが伸長した背景について理解する。
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14週 |
振り返り② |
これまでの学習内容を振り返る。
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15週 |
期末試験 |
期末試験を行う。
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16週 |
期末試験返却および解説 |
期末試験を返却し解説する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6 |
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。 | 3 | 前7,前9,前10,前11,前12,前13 |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 3 | |
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 前1 |
評価割合
| 中間試験 | 期末試験 | 小レポート・発問 | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 40 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 40 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |