電気磁気学Ⅱ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学Ⅱ
科目番号 23018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「基礎電磁気学」 山口昌一郎著 (電気学会)
担当教員 岡本 昌幸

到達目標

①誘電体中の電界および電位を計算できる。
②ビオ・サバールの法則やアンペアの周回積分の法則を用いて磁界の解析ができる。
③ファラデーの(電磁誘導の)法則を用いて磁界中を運動する導体に生じる起電力が計算できる。
④自己インダクタンス及び相互インダクタンスを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベル(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1誘電体中の電界、電位を求め、誘電体中に蓄えられるエネルギーを計算できる。ガウスの法則を用いて誘電体を含む系の電界や電位が計算できる。誘電体中の電界と電束密度の関係が説明できる。誘電体中の電界と電束密度の関係が説明できない。
評価項目2ビオ・サバールの法則とアンペアの周回積分の法則適宜使い分け、種々の問題に対して磁界解析を行うことができる。ビオ・サバールの法則とアンペアの周回積分の法則を用いて磁界解析ができる。ビオ・サバールの法則とアンペアの周回積分の法則を説明できる。ビオ・サバールの法則とアンペアの周回積分の法則を説明できない。
評価項目3電気エネルギーおよび機械エネルギーを計算し、電気・機械エネルギー変換について説明できる。ファラデーの法則を用いて磁界中を運動する導体に生じる起電力を計算できる。さらに交流の発生原理を説明できる。ファラデーの電磁誘導の法則を説明できる。ファラデーの電磁誘導の法則を説明できない。
評価項目4種々のコイルに対し、形状や巻数からインダクタンスを計算することができる。コイルを流れる電流およびコイルに生じる磁束からインダクタンスを計算することができる。自己インダクタンス、相互インダクタンスについて説明できる。自己インダクタンス、相互インダクタンスについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
誘電体中の電界、電位の計算法について学ぶ。また、ビオサバールの法則、アンペアの周回積分の法則、ファラデーの電磁誘導の法則など磁界に関する種々の法則について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書にしたがい法則等の説明、例題を使った解説を行う。また、レポートにより理解を深める。
注意点:
予習・復習をすること。理解度の確認のため、演習・レポート課題を課すので、有効に活用すること。
誘電体中の電界を求める場合には必ず図を書く習慣を身に付けること。前年度学んだガウスの法則を使って電界を求められるようにしっかりと復習をしておくこと。
磁界の解析を行う場合にも必図を書く習慣を身につけること。また、右ねじ則やフレミングの右手・左手則は繰り返し自分の手を使って問題を解くことで身につけるようにすること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 誘電体① 誘電体、分極、誘電体中の電界について説明でき、問題を解くことができる。
誘電体中の電束密度と電界の強さについて説明でき、問題を解くことができる。
2週 誘電体② ガウスの法則を用いて誘電体中の電束密度と電界の強さを求めることができる。
誘電体中の電荷間に働く電気力について説明でき、問題を解くことができる。
3週 誘電体③ 2種類の誘電体の境界面における電束と電界について説明でき、問題を解くことができる。
4週 誘電体④ 誘電体中に蓄えられるエネルギーについて説明でき、問題を解くことができる。
誘電体を満たした平行平板コンデンサの電極間に働く力について説明でき、問題を解くことができる。
5週 磁界① 磁気現象、磁力線、磁束、磁界の強さ、磁束密度が理解できる。
アンペアの右ねじの法則が理解できる。
6週 磁界②
ビオ・サバールの法則が理解できる。
7週 磁界③
アンペアの周回積分の法則が理解できる。
8週 磁界④ 磁界中の電流(運動電荷)の受ける力を理解するとともに電流間に働く電磁力が理解できる。
電磁力による仕事が理解できる。
2ndQ
9週 演習
誘電体中の電界および真空中の磁界に関する基礎的な問題を解くことができる。
10週
電磁誘導①
ファラデーの法則が理解できる。
交流発生のしくみが理解できる。
11週
電磁誘導②
速度起電力が理解できる。
電気・機械エネルギー変換、うず電流が理解できる。
12週
インダクタンス①
自己・相互インダクタンスが理解できる。
相互インダクタンスと自己インダクタンスとの関係が理解できる。
13週
インダクタンス②
インダクタンスの接続について理解できる。
14週 インダクタンス③ インダクタンスの計算法が理解できる。
15週 演習 磁界に関する種々の演習問題を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学2点間の距離を求めることができる。4
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

学期末試験小テスト相互評価態度レポート合計
総合評価割合40400020100
基礎的能力40400020100
専門的能力000000
分野横断的能力000000