電気磁気学Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気磁気学Ⅲ
科目番号 24029 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 4th-Q 週時間数 4
教科書/教材 山口昌一郎著 「基礎電磁気学」 電気学会  (参考書:藤田広一著「電気磁気学ノート」コロナ社)
担当教員 成島 和男

到達目標

1)ベクトル解析を用いた電機磁気学が理解できる
2)電気工学の基礎となるマクスウェルの方程式を理解できる。
3)電磁波の基礎概念とその発生や進行について理解できる。
4)磁器回路について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1ベクトル解析を用いた電機磁気学を深く理解できる。ベクトル解析を用いた電機磁気学を理解できるベクトル解析を用いた電機磁気学の初歩を理解できるベクトル解析を用いた電機磁気学が理解できない。
評価項目2電気工学の基礎となるマクスウェルの方程式を深く理解でき、他の学問の関係性を理解し始める電気工学の基礎となるマクスウェルの方程式を理解できる電気工学の基礎となるマクスウェルの方程式の基礎を理解できる電気工学の基礎となるマクスウェルの方程式を理解できない。
評価項目3電磁波の基礎概念とその発生や進行について深く理解でき、電磁波などを用いた素子について説明できる。電磁波の基礎概念とその発生や進行について理解できる。電磁波の基礎概念とその発生や進行の基礎を理解できる。電磁波の基礎概念とその発生や進行について理解できない。
評価項目4インダクタンスの概念や磁器回路について深く理解でき、電気回路と磁器回路の関係性についても理解できる。インダクタンスの概念を理解でき、磁器回路の演習を解くことができる。インダクタンスの概念を理解でき、磁器回路を取り扱える。インダクタンスの概念を理解できず、磁器回路を取り扱えない

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第4学期開講の学習単位科目である。本講義は、電気工学の基礎となる電磁気学をベクトル解析を用いて学んだ後、マクスウェルの方程式、電磁波、インダクタンス、太陽電池などの素子の話に進む。
※実務との関係
この科目は、マクスウェルの方程式などの理論的な話に加えて、企業で塗布型有機無機ハイブリッド太陽電池の開発及び試作業務を担当した教員がその経験を活かし、太陽電池などの素子の講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
主に講義形式との授業とする。
注意点:
本講義は、ベクトル解析を用いるため、必ずしも易しい内容ではない。しかし、電磁気学・電気工学の全ての基礎であるマクスウェルの方程式を講義するので、真面目に真摯に学修することを強く望む。
諸君らは4年生であり、社会に巣立つ日も近く、既に全員成人に達しており大学一年生と同じ年代のため、出欠・遅刻早退、授業の進め方は、全て社会人に準ずるルールで行う。(講義担当者は会社員の経験を持っている)期末試験はカンニングは厳禁である。行った場合は、その期間に実施中の全ての科目が零点となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
4thQ
9週 線積分と電位(電圧)/ガウスの定理・法則 線積分について理解できる。線積分を用いて電位(電圧)を考えられる。ガウスの法則について理解できる。
10週 アンペアの法則/うずと回転 アンペアの法則について解説できる。うずについて物理的に考え、回転(rotation)の概念を解説できる。
11週 ストークスの定理/電磁誘導の法則と変位電流及びマクスウェルの方程式 ストークスの定理電磁誘導の法則と変位電流について解説でき、さらにマクスウェルの方程式について、微分系、積分形ともに説明できる。
12週 演習①/中間試験 これまでの演習を行う。中間試験を行う。
13週 中間試験の解説/インダクタンスと磁器回路 中間試験の問題が解けるようになる。インダクタ(コイル)の接続について理解でき、磁器回路を取り扱えるようになる
14週 電磁波①② 電磁波の概念や発生、進行について、定性的・定量的に理解できる。光の電磁波以外の側面である光子についても理解できる。
15週 電磁波などを用いた素子/演習 電磁波や光子を用いたエレクトロにクス素子について説明できる。これまで学んだことの演習を行う。
16週 まとめ/期末試験 授業のまとめを行う。/期末試験を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合70000030100
知識の基本的な理解4000002060
思考・推論・創造への3000001040
汎用的技能力0000000
態度・志向性(人間力)0000000
総合的な学習経験と創造的思考力0000000