到達目標
量子力学及び電子物性の基礎を学び、各種電気材料の基本的事項を習得することを目標とする。
①ボーアの原子模型について基礎的事項を説明できる。
②金属の自由電子モデルを説明できる。
③半導体材料における特性を説明できる。
④誘電体材料における特性を説明できる。
⑤磁性体材料における特性を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安(優) | 標準的な到達レベルの目安(良) | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安(不可) |
評価項目1 | 電子の持つエネルギーの不連続性を式と図により説明できる。 | ボーアの量子条件を用いて、電子の安定な軌道半径を計算できる。 | ボーアの原子模型について、力とエネルギーの関係は説明できる。 | ボーアの原子模型が説明できない。 |
評価項目2 | 井戸型ポテンシャル中のエネルギー・波動関数・確率密度を説明できる。 | 井戸内における波動関数をシュレーディンガー方程式より計算できる。 | 結晶中における、一次元の電子のポテンシャルエネルギーを説明できる。 | 金属の自由電子モデルが説明できない。 |
評価項目3 | ある半導体材料と異なる材料を接触させた場合の特性を説明できる。 | 半導体材料について、バンド図を用いて説明できる。 | 半導体材料中のキャリアの振舞を説明できる。 | 半導体材料について、説明ができない。 |
評価項目4 | 異なる誘電率を持つ誘電体中の電界や電束を計算できる。 | 誘電分極の種類について、図を用いて説明できる。 | 分極について、説明できる。 | 誘電体材料について、説明ができない。 |
評価項目5 | 磁性の原因について、ジャイロ磁気係数により説明できる。 | 磁性材料における、スピンと磁気量子数やスピン量子数等の関係を説明できる。 | 磁性の種類について、説明できる。 | 磁性体材料について、説明ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
量子力学や電子物性を基として、電子や原子等の基本的性質を理解し、金属や半導体等の各種電気・電子材料の性質及び技術応用に関する知識を修得する。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポートを実施する。
受講前にはレポートの作成や振り返りをしておくことが望ましい。
授業内容としては、(1)ボーアの原子模型、(2)シュレーディンガー波動方程式、(3)結晶構造およびバンド理論、(4)各種材料(半導体・誘電体・磁性体)における特性および用途、などの基礎を取り組むので、授業時間内に理解できるようにしっかりと集中して、毎回必ずノートを取り、話を聞いてほしい。
注意点:
事前・事後学習の内容としてレポートを課す。授業の初めにレポート課題の内容について、説明してもらうので自力で調べて内容を理解しておく必要がある。レポート提出については、期限を厳守すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
1回:電気材料とは・原子と原子量 2回:核反応と核エネルギー・ボーアの原子模型 |
1回:授業の進め方、評価方法を理解する。電気材料Ⅰの目的と意義を理解する。原子の構造を説明できる。パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 2回:核融合反応における原子力を説明できる。ボーアの原子模型を説明できる。
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2週 |
3回:物質の粒子性と波動性 4回:原子の結合 |
3回:ド・ブロイ波と定常状態のシュレーディンガー波動方程式を説明できる。 4回:化学結合を説明できる。
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3週 |
5回:結晶の構造 6回:バンド理論 |
5回:空間(ブラベー)格子やミラー指数を説明できる。 6回:金属の自由電子モデルを説明できる。井戸型ポテンシャルでの波動関数等を計算できる。
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4週 |
7回:導電材料・抵抗材料 8回:小テスト |
7回:金属導電材料,抵抗材料を説明できる。 8回:学修内容が身についている。
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5週 |
9回:答案返却・解答解説,半導体材料の基礎① 10回:半導体材料の基礎② |
9回:試験問題の解説により、間違った箇所を理解する。半導体-金属および半導体-半導体との接合を説明できる。 10回:熱電効果や電圧抵抗効果等を説明できる。
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6週 |
11回:誘電体材料の基礎① 12回:誘電体材料の基礎② |
11回:誘電体の巨視的性質を説明できる。 12回:誘電体の巨視的性質と誘電分極を説明できる。
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7週 |
13回:磁性体材料の基礎① 14回:磁性体材料の基礎② |
13回:磁性材料の巨視的性質を説明できる。各種磁性の分類を説明できる。 14回:磁性材料の特性と用途を説明できる。
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8週 |
15回:定期試験 16回:答案返却・解答解説,学修事項のまとめ |
15回:学修内容が身についている。 16回:学修事項のまとめを行う。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | 前1 |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | 前1 |
原子の構造を説明できる。 | 4 | 前1,前2 |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 4 | 前1 |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 3 | 前3 |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 3 | 前4 |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | 前5 |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | 前5 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 40 | 30 | 30 | 100 |
知識の基本的な理解【知識・記憶、理解レベル】 | 10 | 10 | 20 | 40 |
思考・推論・創造性【適用、分析レベル】 | 30 | 20 | 10 | 60 |
態度・志向性(人間力) | 0 | 0 | 0 | 0 |