到達目標
科目の到達目標は、以下の３項目である。
①パワー半導体デバイスの動作特性を理解し、スイッチを用いた電力変換の４つの方式を説明できる
②電力変換の４つの基本回路を理解し、パワー半導体デバイスの動作特性と計算式により動作原理を説明できる
③PWM制御の基本原理を理解し、インバータの基本回路と原理を説明できる
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
| 評価項目1 | パワーデバイスの動作特性を理解し、理想スイッチと半導体スイッチを説明できる | 理想スイッチと半導体スイッチを説明できる | スイッチングによる電力変換を説明できる | スイッチングによる電力変換を説明できない |
| 評価項目2 | スイッチングによる電圧の制御を理解し、降圧と昇圧チョッパ回路の原理を説明できる | スイッチングによる電圧の制御を理解し、DC-DCコンバータを説明できる | スイッチングによる電圧の制御を説明できる | スイッチングによる電圧の制御を説明できない |
| 評価項目３ | インバータの原理を理解し、パルス変調(PWM)方式による擬似正弦波の発生原理を説明できる | インバータの原理を理解し、パルス変調(PWM)方式を説明できる | インバータの原理を説明できる | インバータの原理を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
パワーエレクトロニクスは、パワー（電力）とエレクトロニクス（電子）、コントロール（制御）を融合した技術と定義され、パワー半導体デバイスの要素技術とその応用技術分野を意味している。本科目では、産業や身近なところで応用されているパワーエレクトロニクスの基礎について、電力スイッチングによる波形制御、またパワー半導体デバイスによる電力変換の動作回路と原理を学習する。
※実務との関係
この科目は、電機メーカーで回転機やパワーエレクトロニクス関連機器の設計開発と生産管理を担当していた教員がその経験を活かし、電気機器の原理と特性について電気主任技術者に必要な知識を講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
毎回の授業で理解度を評価するための演習問題を実施するので、これを復習課題として活用すること。また、理解を深めるために実験測定の授業回を設けている。
なお、過年度に学習した電子工学と電子回路、電気回路（特に、過渡現象）、制御工学を応用した科目であるので、適宜これらの科目を自己学習すること。パワーエレクトロニクスは難しい科目であるが、わかりやすく図と式を効果的に示したものを教科書に選定している。より専門的な知識を得るために、参考書により自己学習してもらいたい。
※参考書：堀 孝正 著 パワーエレクトロニクス（新インターユニバーシティ）オーム社
注意点:
成績評価について、科目の評価項目に従って目標到達レベルを評価するための、理解度テスト・期末試験を実施し評価割合により総合評価します。
クラス全体の目標到達度が低い場合を除いて、再試験は実施しません。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
パワーエレクトロニクスの基礎
・パワーエレクトロニクスの定義
・電力変換とパワーエレクトロニクス |
スイッチングによる電力変換を理解し、理想スイッチと半導体スイッチを説明できる
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| 2週 |
パワーデバイス
・電力用半導体デバイス |
パワーエレクトロニクスで用いられる電力用半導体スイッチの動作特性を理解する
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| 3週 |
DC-DCコンバータ
・降圧チョッパ
・昇圧チョッパ |
スイッチングによる電圧の制御を理解し、チョッパ回路の原理を説明できる
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| 4週 |
実験測定
・整流回路 |
整流回路の動作原理を理解し、平滑キャパシタの働きを説明できる
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| 5週 |
まとめ
理解度テスト |
電力変換の基礎原理を理解する
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| 6週 |
インバータ(1)
・インバータの原理
・単相インバータ |
インバータの原理を理解し、ハーフブリッジインバータの動作と帰還ダイオードの働きを説明できる
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| 7週 |
インバータ(2)
・三相インバータ
・PWMインバータ |
パルス変調(PWM)方式を理解し、擬似正弦波の発生原理を説明できる
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| 8週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。 | 4 | 後2 |
評価割合
| 期末試験 | 理解度テスト | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
| 総合評価割合 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
| 基礎的能力 | 20 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |
| 専門的能力 | 30 | 10 | 0 | 0 | 0 | 10 | 50 |
| 分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 |