文献調査,研究の計画,研究の実施,研究結果の解析と考察,今後の取組等を通じて,自ら新しい情報を獲得して研究を計画・遂行できる能力の育成を行うとともに,課題に対する解決能力及び研究成果をまとめて説明・説得する力を養う。次の4点が到達目標レベルである。
①自主的に新しい情報や知識を習得し,課題への継続的な取り組みができる。
②研究の目的を理解し,実験を計画して遂行し,結果を整理して解析できる。
③研究の目的・方法・結果・考察・結論などをまとめて,論文を作成できる。
④研究成果の資料を作成して発表し,説明・説得することができる。
概要:
下記のテーマから取り組む研究テーマを選択して,1年間研究に取り組む。指導教員と相談しながら,研究を遂行するために必要な知識を獲得していき,研究計画も自ら立案できるようになる。得られた実験結果を解析し,報告できるようになる。一年間の研究成果を卒業論文に纏めることができる。また,わかりやすい表現でプレゼンテーションを行うことができる。
授業の進め方・方法:
1.スケジュール
(1)研究準備(背景と課題,4月)
(2)調査・実験・データ整理・解析など(5月~2月)
(3)経過報告会(第1,2,3学期)
(4)卒業研究発表会(第4学期)
2.卒業研究論文
卒業研究論文は、所定の様式(目的・方法・結果・考察・結論等)に従って作成し,提出すること
3.卒業研究発表
(1)卒業研究発表は公開とし,学外者,教員及び電気工学科4・5年生の多人数を対象としてプレゼンテーションを行う
(2)研究概要をA4要旨枚にまとめ提出する
(3)わかりやすい表現でプレゼンテーションを行う
4.経過報告会
第1、2、3学期に経過報告会を実施する。
5.各研究室およびテーマ名
研究テーマと配属は年度初めに決定する
注意点:
到達目標①:卒様研究遂行のために必要な知識の獲得や,研究計画に関して経過報告で評価する。(20%)
到達目標②:実験データに関して経過報告で評価する。(30%)
到達目標③:卒業論文によって評価する。(40%)
到達目標④:卒業研究発表及び発表予稿集で評価する。(10%)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
碇賀研 |
・EV用モータの開発「6極アウターロータ型モータの性能向上」 ・インバータ励磁下の磁気損失評価 ・モータコア材料の磁気特性評価 ・分割コアの鉄損低減に関する研究
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2週 |
春山研 |
・薬飲み忘れ防止装置の開発 ・Minimum Toe Clearanceに基づく非接触かつ非拘束な転倒予測装置の試作
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3週 |
岡本研 |
・GaNトランジスタを用いた非接触給電用インバータの作製 ・ワイヤレス給電における磁場解析 ・ワイヤレス電力給電実験キットの作製 ・GaNトランジスタを用いたアクティブクランプ式フライバックコンバータの製作 ・太陽電池用測定回路の作製
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4週 |
仙波研 |
・相変化メモリ素子の構造設計とスイッチング特性 ・パルス印加による相変化特性評価システムの開発 ・元素ドープによる相変化材料の結晶温度の高温化 ・結晶構造転移に基づく相変化メモリの検証 ・バンド計算を用いた高いスピンフィルタ効率をもつ材料設計
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5週 |
碇研 |
・SiC(0001)再構成表面上におけるH2Pc分子の挙動の観察 ・イオン液体を吸着したSiC(000-1)表面の電子状態抽出 ・Ptナノ粒子を用いたSiC表面分解法によるカーボンナノチューブの生成
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6週 |
成島研 |
・繊維状物質の電位計算の理論的検討 ・電界紡糸法を用いた紡糸過程の理論計算 ・p型導電性高分子塗布膜とそれを利用した太陽電池の作製 ・半導体ポリマーPNTz4Tの量子科学計算による電子物性の検討
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7週 |
三澤研 |
・眼底画像における血管径を考慮した交叉部の検出 ・CNNを用いた眼底画像における動静脈分類に関する基礎的検討 ・CNNを用いた眼底画像における動静脈交叉部の検出に関する研究 ・パワーバランスを考慮した勤務表作成方法の検討 ・会議議事録を自動生成するための音声認識システムに関する検討
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8週 |
池田研 |
・線路インピーダンスを考慮した電気自動車用スマートチャージャの電力品質保証法 ・電圧ディップ時の単相3線式配電用スマートチャージャを用いた電力品質保証法 ・商用周波数50Hzにおける単相PLL回路の検討 ・商用周波数60Hzにおける単相PLL回路の検討
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2ndQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
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2週 |
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3週 |
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4週 |
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5週 |
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6週 |
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7週 |
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8週 |
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4thQ |
9週 |
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10週 |
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11週 |
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12週 |
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13週 |
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14週 |
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15週 |
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 3 | |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 3 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | |