高電圧工学

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 高電圧工学
科目番号 25015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 2nd-Q 週時間数 2
教科書/教材 「新版高電圧工学」 河野照哉 (朝倉書店)
担当教員 日髙 良和,吉田 雅史

到達目標

本科目の目的は、高電圧の電気エネルギーを取り扱う場合に生じる各種物質の絶縁破壊現象の機構を理解することである。
本科目の到達目標は次のようである。①気体の物理的特性を説明できる。②気体の絶縁破壊機構を説明できる。③液体と固体、複合誘電体の絶縁破壊機構を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達なレベルの目安 (不可)
評価項目1マクスウェルの速度分布や気体の拡散、両極性拡散を説明できる。荷電粒子の発生原理を説明できる。気体分子や荷電粒子との衝突により生じる各種現象を説明できる。気体分子や荷電粒子との衝突により生じる各種現象を説明できない。
評価項目2定常気体放電であるグロー放電やアーク放電を説明できる。火花電圧と圧力・ギャップ長の関係法則であるパッシェンの法則を説明できる。気体放電の原理を説明できる。気体放電の原理を説明できない。
評価項目3複合誘電体の絶縁破壊現象を説明できる。液体と固体の絶縁破壊理論を説明できる。固体の絶縁破壊理論を説明できる。固体の絶縁破壊理論を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目は、自然界で発生する雷に代表される気体などの物質の絶縁破壊(放電)の機構について講義形式で授業を行う。また、学修単位科目であるため、事前・事後学習としてレポート(評価対象)を課す。
評価は、定期試験と事前・事後学習レポートによって行う。
授業の進め方・方法:
本科目は学修単位科目・1単位のため、授業は週1回の開講、全8回の実施であり、本シラバスに示したとおりの内容で進める。
授業内容は次のようである。①気体の物理的特性について ②気体の絶縁破壊機構について ③液体と固体、複合誘電体の絶縁破壊機構について
授業方法は、標準的な教科書を使用した必要事項の説明と例題による双方向型の方法とする。
注意点:
・本科目は、電気主任技術者資格取得(認定)に必要な科目(科目区分2)である。
・事前・事後学習レポートは評価対象である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
2ndQ
9週 授業の進め方
高電圧工学の基礎と気体の性質
・授業のスケジュールと評価方法を説明できる。
・気体分子の速度分布と自由行程を説明できる。
10週 荷電粒子の発生と消滅 ・気体中の荷電粒子の発生消滅原理(励起、電離、電子付着、解離)を説明できる。
11週 気体の放電ー理論 タウンゼント理論とストリーマ理論を説明できる。
12週 気体の放電ー火花電圧 パッシェンの法則と電極形状による火花電圧を説明できる。
13週 気体の放電ー定常気体放電 グロー放電とアーク放電を説明できる。
14週 液体と固体、複合誘電体の放電理論 液体と固体、複合誘電体の放電発生機構を説明できる。
15週 高電圧機器と高電圧絶縁試験 高電圧機器と高電圧絶縁試験法を説明できる。
16週 定期試験返却と解答解説 解答解説から重要な箇所を確認できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験レポート合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解【知識・記憶、理解レベル】 501060
思考・推論・創造性【適用、分析レベル】103040
汎用的技能000
態度・志向性(人間力)000
総合的な学習経験と創造的 思考力000