数値計算法

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数値計算法
科目番号 0008 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「数値計算法」 戸川隼人 著 (コロナ社)
担当教員 春山 和男

到達目標

到達目標は、以下のとおりである。
①数値計算法の各種公式を知り、その原理を説明できる。
②公式の使用方法とその計算精度を説明できる。
③実践的な情報技術(データ処理や数値解析など)を身につけ、理工学の各分野で活用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1数値計算法の各種公式を知り、その原理を説明できる。数値計算法の各種公式を知り、その原理を3/4程度説明できる。数値計算法の各種公式を知り、その原理を3/5程度説明できる。数値計算法の各種公式を知らず、その原理を説明できない。
評価項目2公式の使用方法とその計算精度を説明できる。公式の使用方法とその計算精度を3/4程度説明できる。公式の使用方法とその計算精度を3/5程度説明できる。公式の使用方法とその計算精度を説明できない。
評価項目3実践的な情報技術を身につけ、理工学の各分野で活用できる。実践的な情報技術を身につけ、理工学の各分野で3/4程度活用できる。実践的な情報技術を身につけ、理工学の各分野で3/5程度活用できる。実践的な情報技術が身につかず、理工学の各分野で活用できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
教育目標 (B)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
理工学分野での数値計算における各種公式の原理とその使用法を理解できるよう講義する。
授業の進め方・方法:
電気工学や電子工学の分野では、「数式的方法」を駆使して、現象の解析や製品の設計を行うことが多い。ところが、その際記述される数式の計算は、ますます複雑で難しくなってきている。このような状況においては、「数値的方法」の手段となる『数値計算法』が大いに威力を発揮する。計算機が高度に発達した現代、この『数値計算法』を習得することは技術者にとって不可欠であると言えよう。したがって、学生諸君が強い関心をもって懸命に取り組んでくれることを期待している。
注意点:
数値計算法の理論(原理)を理解するには、どうしても数学力が必要となる。特に微分や積分の知識はしっかりと身につけていないと授業は難しく感じるであろう。したがって、理論の理解については復習に力を入れ、公式の使用法については、授業で説明した例題や演習問題を繰り返しやることを奨める。とにかく難しい科目であることは否めないが、積極的に取り組むことで、偉大な先人達が生み出した公式のすばらしさをぜひとも体感して欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・授業のガイダンス
・数値計算の誤差
・線形補間の理論と計算式
・授業の進め方や評価方法について理解できる。
・数値計算の誤差について認識できる。
・線形補間式の原理と使用法を理解できる。
2週 ・高次の補間の理論と計算式 ・ラグランジュの補間式の原理と使用法を理解できる。
・ニュートンの補間式の原理と使用法を理解できる。
3週 ・等間隔分点の補間の理論と計算式 ・差分の概念を理解できる。
・ニュートンの前方差分補間式の原理と使用法を理解できる。
4週 ・台形公式やシンプソンの公式による数値積分の理論と計算式 ・台形公式の原理と使用法を理解できる。
・シンプソンの公式の原理と使用法を理解できる。
5週 ・等間隔分点の数値積分の理論と計算式 ・ニュートン・コーツの公式の原理と使用法を理解できる。
6週 ・不等間隔分点の数値積分の理論と計算式 ・ルジャンドル・ガウスの公式の原理と使用法を理解できる。
7週 ・各種数値積分法による計算と誤差
・補間と数値積分に関する演習
・各種公式を使用でき、それらの誤差を検討できる。
・補間や数値積分に関する基本的な問題が解け、実践的な問題にも対応できる。
8週 定期試験 ・ここまでのまとめとして試験を実施する。
2ndQ
9週 ・常微分方程式の解法の理論と計算式 ・1階、連立1階そして高階の常微分方程式の解法について、それらの公式の原理と使用法を理解できる。
10週 ・1階の常微分方程式の各種解法の理論と計算式 ・オイラー法、台形法、中点法に関する公式の原理と使用法を理解できる。
11週 ・1階の常微分方程式の高精度解法の理論と計算式 ・ルンゲ・クッタ法に関する公式の原理と使用法を理解できる。
12週 ・1階の常微分方程式の各種解法による計算と誤差 ・1階の常微分方程式の各種公式を使用でき、それらの誤差を検討できる。
13週 ・非線形方程式の解法の理論と計算式 ・非線形方程式の概念を理解できる。
・ニュートン法や二分法に関する公式の原理と使用法を理解できる。
14週 ・非線形方程式の解法の理論と計算式
・常微分方程式と非線形方程式に関する演習
・逐次代入法に関する公式の原理と使用法を理解できる。
・常微分方程式や非線形方程式の基本的な問題が解け、実践的な問題にも対応できる。
15週 定期試験 ・学習の確認として試験を実施する。
16週 試験返却 ・試験問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポートまたは小テスト合計
総合評価割合6000200020100
基礎的能力30002000050
専門的能力30000002050
分野横断的能力00000000