電気材料Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気材料Ⅰ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「電気・電子材料」 日野太郎 他著 (森北出版)
担当教員 碇 智徳

到達目標

量子力学及び電子物性の基礎を学び、各種電気材料の基本的事項を習得することを目標とする。
①ボーアの原子模型について基礎的事項を説明できる。
②結晶構造を説明できる。
③金属の自由電子モデルを説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電子の持つエネルギーの不連続性を式と図により説明できる。ボーアの量子条件を用いて、電子の安定な軌道半径を計算できる。ボーアの原子模型について、力とエネルギーの関係は説明できる。ボーアの原子模型が説明できない。
評価項目2逆格子を計算することができる。結晶内での位置・方向・面について、説明できる。ブラベー格子について、6割程度説明できる。結晶構造を説明できない。
評価項目3井戸型ポテンシャル中のエネルギー・波動関数・確率密度を説明できる。井戸内における波動関数をシュレーディンガー方程式より計算できる。結晶中における、一次元の電子のポテンシャルエネルギーを説明できる。金属の自由電子モデルが説明できない。

学科の到達目標項目との関係

JABEE (c) 説明 閉じる
教育目標 (C)① 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第2学期開講
電子や原子等の基本的性質を理解し、金属や半導体の物性の理解に役立てられる。
授業の進め方・方法:
電気・電子材料の性質を理解するために必要な量子力学の基礎概念を修得することを目的としている。
また、自学自習の内容としてレポートを課す。授業の初めにレポート課題の内容について、プレゼンテーションしてもらうので自力で調べて内容を理解しておく必要がある。レポート提出については、期限を厳守すること。
注意点:
授業内容として特にポイントとなる所は、(1)ボーアの原子模型、(2)シュレーディンガー波動方程式、(3)結晶構造およびバンド理論、(4)導電・抵抗材料の特性・用途です。
基本的には原理等の基礎を取り組むので、授業時間内に理解できるようにしっかりと集中して、毎回必ずノートを取り、話を聞いてほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気材料とは 授業の進め方、評価方法を理解する。電気材料Ⅰの目的と意義を理解する。
2週 原子と原子量 原子の構造を説明できる。パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。
3週 核反応と核エネルギー 核融合反応における原子力を説明できる。
4週 ボーアの原子模型 ボーアの原子模型を説明できる。
5週 物質の粒子性と波動性① ド・ブロイ波と不確定性原理を説明できる。
6週 物質の粒子性と波動性② 定常状態のシュレーディンガー波動方程式を導き、説明できる。
7週 原子の結合 化学結合を説明できる。
8週 小テスト 学修内容が身についている。
2ndQ
9週 答案返却・解答解説
結晶の構造①
試験問題の解説により、間違った箇所を理解する。空間(ブラベー)格子を説明できる。
10週 結晶の構造② ブラッグ反射を説明できる。結晶中の面と方向を説明できる。
11週 バンド理論① 金属の自由電子モデルを説明できる。
12週 バンド理論② 井戸型ポテンシャルでの波動関数等を計算できる。
13週 導電材料 金属導電材料,超導電材料を説明できる。
14週 抵抗材料 抵抗材料を説明できる。
15週 定期試験 学修内容が身についている。
16週 答案返却・解答解説
学修事項のまとめ
試験問題の解説により、間違った箇所を理解する。学修事項のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合404020100
基礎的能力10101535
専門的能力3030060
態度・志向性(人間力)0055