代数B

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 代数B
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 新 線形代数(大日本図書)/ ドリルと演習シリーズ 線形代数(電気書院)
担当教員 石田 弘隆

到達目標

(1) 行列の定義を理解し、行列の演算が計算できる。
(2) 行列の行基本変形を用いて、連立一次方程式を解くことができる。
(3) 逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。
(4) 行列式の定義および性質を理解し、その値を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1行列の定義を説明でき、行列に関する種々の計算ができる。行列の定義を説明でき、大きな間違いがなく、行列に関する種々の計算ができる。行列の定義を説明でき、行列に関する基本的な計算ができる。行列の定義を説明できない。または、行列に関する基本的な計算ができない。
評価項目2行基本変形を用いて、様々な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、大きな間違いなく、様々な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、基本的な連立一次方程式を解くことができる。行基本変形を用いて、連立一次方程式を解くことができない。
評価項目3逆行列の定義を説明することができ、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、大きな間違いなく、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、2次正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができない。または、2次正方行列の逆行例を求めることができない。
評価項目4逆行列の定義を説明することができ、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、大きな間違いなく、2次以上の正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができ、2次正方行列の逆行例を求めることができる。 逆行列の定義を説明することができない。または、2次正方行列の逆行例を求めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第3学期開講
線形代数学は工学全般で応用される極めて重要な基礎数学である。
本講義では、行列の定義を学び、行列に関する演算、掃き出し法による連立1次方程式の解法、逆行列に関して学ぶ。さらに行列式を定義し、その性質を学ぶ。また、応用としてクラメルの公式による連立1次方程式を解法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
・授業の各回に対応する予習・復習の内容は以下の通りである。
第1回:(予習) 教科書 pp. 47-59の概要を把握。 (復習) ドリル36、37を演習。
第2回:(予習) 教科書 pp. 59-61の概要を把握。 (復習) ドリル38、39を演習。
第3回:(予習) 教科書 pp. 62-65の概要を把握。 (復習) ドリル40を演習。
第4回:(予習) 教科書 pp. 68-72の概要を把握。 (復習) ドリル60、61を演習。
第5回:(予習) 教科書 pp. 73-76の概要を把握。 (復習) ドリル62を演習。
第6回:(予習) 教科書 pp. 77-78の概要を把握。 (復習) ドリル63、64を演習。
第7回:(予習) 教科書 p. 66, 80の問題を演習。 (復習) 教科書 p. 67, 81の問題を演習。
第8回:(予習) 資料の概要を把握。 (復習) ドリル52を演習。
第9回:(予習) 資料の概要を把握。 (復習) ドリル54、55 問題55.1を演習。
第10回:(予習) 資料の概要を把握。 (復習) ドリル53、55、56を演習。
第11回:(予習) 資料の概要を把握、教科書 p. 95の問題を演習。 (復習) ドリル59を演習。
第12回:(予習) 教科書 pp. 101-103の概要を把握。 (復習) ドリル57を演習。
第13回:(予習) 教科書 pp. 104-112の概要を把握。 (復習) ドリル58を演習。
第14回:(予習) 教科書 p. 96、114を演習。 (復習)教科書 p. 115を演習。

・CBT(computer based test)を週に1度の頻度で、試験時間10分程度、10点満点で実施する。各CBTの試験範囲は以下の通りである。実施日はwebclassを通じて連絡する。
第1回:教科書 pp. 47-52、ドリル36
第2回:教科書 pp. 53-59、ドリル37、38
第3回:教科書 pp. 59-65、ドリル39、40
第4回:教科書 pp. 68-72、ドリル60
第5回:教科書 pp. 73-76、ドリル62
第6回:資料、ドリル52、53、55、56、59 (3次正方行列の行列式の性質と計算)
第7回:資料、ドリル53、55、56 (余因子と4次正方行列の行列式の計算)
第8回:教科書 pp. 104-106、ドリル58

・予習確認テスト
教科書pp. 47~58の行列の定義、行列の演算に関する内容は授業中に講義せず, 夏休みの課題として各自で学習する。初回の授業で予習確認テスト(試験時間は30分)を実施し、その成果を確認する。


注意点:
・授業のノートは必ず作成しましょう。次のようなサイクルで学習することを推奨します。
予習→授業→復習(ノート作成)→復習(教科書・ドリルの演習)→CBT→復習
理解できない点があれば、オフィス・アワーを利用して、遠慮なく担当教員に質問しましょう。

・上記の予習・復習内容は、本講義を受講する前後に行うべき最低限の学習です。
予習復習を繰り返さず試験前に慌てて試験準備をしても、数学の実力や考え方は身につきません。毎日の学習を欠かさず行って、はじめて単位を取得することができる科目であると考えてください。
教科書・ドリルの例題や問題を解答するときは、記述問題として解答を詳しく、説明を加えて書き, ノートに残すようにしてください. 問題の解答を確認するときは, 最終的な答えだけがあっているかを確認するだけでは不十分です。
例題:例題の解答と比べて,記述が不足していないかどうかを確認しましょう。
問題:例題の解答のようにきちんと記述できているか, 答えがあっているかを確認しましょう。

CBTを受験する前までに,何も参照せず(問題の書いた紙だけを置いた状態で)解答ができるようになっていれば, 満点をとることができるはずです。

※ CBTはこの講義の単位の到達目標にある「最低限の到達レベル」の問題と考えてください. また、「理想的な到達レベル」とは、教科書の章末問題を完全に解くことができることを指します。

・数学の勉強は、問題演習などで間違いや理解できていない箇所を把握し、これらの修正を繰り返していく作業となります。したがって、学習内容の理解には問題演習を積み重ねる必要があります。

・本講義に関する情報・連絡はwebclassに掲示します。見落とすことがないように注意してください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
予習確認テスト
行列の積
・シラバスから学習の意義、授業の進め方、評価方法を理解できる。
・行列の定義を理解する。
・行列の和・差、数との積を理解し、計算できる。
・行列の積の定義を理解し、計算できる。
・零因子を理解し、行列の積と数の積の違いを理解する。
2週 転置行列 ・転置行列を求めることができ、対称行列と交代行列の定義を説明できる。
3週 逆行列 ・逆行列の定義を理解し、2次の正則行列の逆行列を求めることができる。
4週 連立1次方程式と行列 ・消去法を理解し、これを用いて連立1次方程式を解くことができる。
5週 逆行列と連立1次方程式
・消去法を用いて、逆行列を計算できる。
・逆行列を利用して、連立1次方程式を解くことができる。
6週 行列の階数と連立1次方程式 ・行列の階数の定義を理解し、その計算ができる。
・行列の階数を用いて、連立1次方程式の解を判定することができる。
7週 行列に関する問題解説 ・行列に関する種々の問題を解くことができる。
8週 3次正方行列の行列式とその性質 ・2次と3次の行列式の定義を理解し、行列式を計算することができる。
・行列式に関する様々な性質を理解できる。
4thQ
9週 行列の積の行列式
行列式の展開
・行列式に関する様々な性質を理解できる。

10週 n次正方行列の行列式 ・n次正方行列の行列式の定義と性質を理解し、行列式を計算することができる。
11週 行列式の計算問題解説 ・様々な行列式の計算問題を解くことができる。
12週 行列式と逆行列 ・余因子行列の性質を理解し、正則行列の逆行列を求めることができる。
13週 連立一次方程式と行列式
行列式の図形的意味
・クラメルの公式を理解し、連立1次方程式を解くことができる。
・3つの空間ベクトルが線形独立であるための条件を理解し、その判定を行うことができる。
・行列式の図形的意味を理解し、平行六面体の体積を求めることができる。
14週 行列式に関する問題解説 ・行列式に関する種々の問題を解くことができる。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説 ・試験問題の解説を通じて間違えた箇所を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1元連立1次不等式を解くことができる。3
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3

評価割合

期末試験CBT予習確認テスト口頭試問合計
総合評価割合6016204100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】10820442
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】2580033
汎用的技能 【論理的思考力】2500025
態度・志向性(人間力) 【 】00000
総合的な学習経験と 創造的思考力 【  】00000