科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 芸術
科目番号 0017 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「高校生の音楽➀」小原光一(教育芸術社) / 配布プリント(補足資料、楽典問題等)、『高校生の美術1』(日本文教出版株式会社)
担当教員 後川 知美,村上 芳明,吉田 美香

到達目標

音楽: (1)世界の様々な地域・時代・ジャンルの音楽に関心を持ち、説明することができる。 
     (2)楽典の基礎知識を確認し、発展させることができる。
     (3)ギターの初歩演奏知識と技術を習得することができる。
美術:(1)デッサンを通して対象物を観察し、表現する画力を身につける。 
    (2)色彩学を通して、色の成り立ち、応用を理解する。 
(3)プロダクトデザインを通して身の周りの工業製品においてもデザイン性が重要であるということを学ぶ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1(音楽)様々な音楽に対し高い関心を持ち十分説明ができる。様々な音楽に対し関心があり説明ができる。様々な音楽に対し基本的な事柄はほぼ説明ができる。様々な音楽に対し関心が薄く説明が難しい。
評価項目2(音楽)楽典の基礎知識を持ち十分発展させることができる。楽典の基礎知識を持ちある程度発展させることができる。楽典の基礎知識は概ね確認できる。楽典の基礎知識が不足している。
評価項目3(音楽)課題を確実に演奏できる。課題をある程度確実に演奏できる。確実さには欠けるが課題を最後まで演奏できる。課題を最後まで演奏できない。意欲が感じられない。
評価項目1(美術)対象物の形を正確にとらえ、立体感のあるデッサンを描くことができる。対象物の形を正確にとらえ、陰影をつけたデッサンを描くことができる。対象物の形をおおまかにとらえ、陰影をつけたデッサンを描くことができる。対象物の形をとらえることができず、デッサンに陰影をつけることができない。
評価項目2(美術)色彩学を理解し、それを正確に表現する画力がある。色彩学を理解し、それをおおまかに表現する画力がある。色彩学をおおまかに理解し、色の違いを描き分ける画力がある。色彩学を理解できず、色の違いを描き分ける画力がない。
評価項目3(美術)オリジナルのプロダクトデザインを考えて、正確な透視図法を使ってスケッチを描くことができる。オリジナルのプロダクトデザインを考えて、ほぼ正確な透視図法でスケッチを描くことができる。オリジナルのプロダクトデザインを考えて、透視図法を使ったようなスケッチを描くことができる。オリジナルのプロダクトデザインを考えることができず透視図法を使った絵を描くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
音楽:第1学期、第2学期開講
生涯音楽を愛好する人間性豊かな技術者となることを願い、学校音楽教育最後の本授業は以下の2点を柱とする。
➀ 実際の演奏や鑑賞に役立つ基礎力を身につけ、音楽的自立を目指す。
➁ 世界の様々な音楽を通して、互いの違いを認め共感・共生する心と豊かな感性・表現力を身に付ける。
美術:日常的に見慣れたものでも、あらためてよく観察し、自分の感性というフィルターを通して表現すると、それまでには気が付かなかった新しい世界を創造できたりするものである。本講義では「描く」「表現する」「鑑賞する」といった学習を通して、自分の感性を磨き、そしてそれを表現する力を身に付けるということを目標とする。
授業の進め方・方法:
音楽:1回の授業を前半と後半に分け、歌唱・ギター演奏・鑑賞・楽典・音楽史等バランス良く取り組む。
期間中2回のギターテストと4回のプリント提出があり、最後に筆記試験(定期試験)を行う。
毎回の授業で宿題(楽典問題、感想のまとめ・調べ、教科書を読む等)を課す。
美術:本講義では毎回スケッチブックに作品を制作する。主に以下の3点を中心にした課題を行う。
(1)デッサンを通して対象物を観察し、表現する画力を身につける。 
(2)色彩学を通して、色の成り立ち、応用を理解する。 
(3)プロダクトデザインを通して身の周りの工業製品においてもデザイン性が重要であるということを学ぶ。
注意点:
音楽:演奏や鑑賞を楽しむためには相応の集中力が必要なことを踏まえて授業に臨むこと。
(授業態度・忘れ物等で減点になることがある。)
プリントを配布するので一括してファイル(A4)等に綴じ毎授業持ってくること。
学校スケジュール、教室の空き状況などにより授業内容が入れ替わることがある。
美術:本講義では毎回スケッチブックに作品を制作する。1回の講義で1枚から2枚の作品を仕上げることを目標としていくので、授業中に完成しない時は自学自習により完成させること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入
ギター演奏
シラバスから学習の意義、授業の進め方、評価方法を理解できる。
ギター入門の知識を得て楽器に慣れ親しむことができる。
2週 歌唱『宇部高専校歌』
ギター演奏
発声の基礎を確認し、校歌に親しむことができる。
ギター入門の知識を得て楽器に慣れ親しむことができる。
3週 歌唱『宇部高専校歌』
ギター演奏
発声の基礎を確認し、校歌に親しむことができる。
タブ譜の読み方を理解できる。
4週 歌唱『宇部高専校歌』
ギター演奏
発声の基礎を確認し、校歌に親しむことができる。
音階・簡単なメロディの弾き方を理解できる。
5週 西洋音楽史(古典派とロマン派)
ギター演奏
古典派とロマン派についてその音楽と主な作曲家を時代背景と共に理解できる。
音階・簡単なメロディを弾くことができる。
6週 ギターテスト ギター実技テストとプリント課題により1~5回の内容を確実に身につけることができる。
7週 西洋の音楽『モーツァルトの旅』
ギター演奏
『モーツァルトの旅』の足跡をたどり、その半生を理解できる。
タブ譜の読み方を定着させ、アルペジオ奏を理解できる。
8週 西洋の音楽『ショパンのピアニズム』
ギター演奏
『ポロネーズ〈英雄〉』を鑑賞し、ピアノが持つ表現力の可能性を追求したショパンの音楽を理解できる。
メロディ奏を発展させ、アルペジオ奏を習得できる。
2ndQ
9週 西洋の音楽『プッチーニのオペラ』
ギター演奏
オペラ『トゥーランドット』を鑑賞し、西洋舞台芸術のあらましを理解できる。
メロディ奏を発展させ、アルペジオ奏を習得できる。コードとストローク奏を理解できる。
10週 楽典
ギター演奏
楽典の基礎知識を確認・発展させることができる。
メロディ奏を発展させ、アルペジオ奏・ストローク奏を習得し、弾き語りに取り組むことができる。
11週 日本の伝統芸能とその音楽『歌舞伎』
ギター演奏
日本の伝統的な舞台芸能歌舞伎のあらましとその音楽を理解できる。
メロディ奏を発展させ、アルペジオ奏・ストローク奏を習得し、弾き語りに取り組むことができる。
12週 日本の伝統芸能とその音楽『歌舞伎』
ギター演奏
歌舞伎『京鹿子娘道成寺』を鑑賞し、日本の伝統音楽に親しむことができる。
メロディ奏・アルペジオ奏・ストローク奏ができ、弾き語りに取り組むことができる。
13週 ギターテスト ギター実技テストとプリント課題により7~12回の内容を確実に身につけることができる。
14週 世界の諸民族の音楽
楽典
世界の様々な地域の音楽にふれ、その特性を理解できる。
楽典の基礎知識を確認・発展させることができる。
15週 期末試験 期末試験の準備と実施により、本授業の内容を確実に身につけることができる。
16週 答案返却・解答解説
全体の学習事項のまとめ
授業アンケートの実施
期末試験の解説により、学習内容の理解を深めることができる。
全体のまとめを行う。
後期
3rdQ
1週 導入 授業の目的・意義
鉛筆の使い方
 簡単なドローイング
1年間の授業の概要について理解する。美術ならではの鉛筆や画用紙の使い方を身につける。
2週 素描Ⅰ
 形の捉え方のトレーニング
デッサンの模写を通して、鉛筆の使い方を身につけるとともに画力の向上を目指す。
3週 素描Ⅱ
 身近なもののデッサン(1)
身近なもの(靴)のデッサンを通して、目に見えるものを正確に描き写す力の向上を目指す。
4週 素描Ⅲ
 身近なもののデッサン(2)
身近なもの(靴)のデッサンに陰影を描くことで、立体的に描き写す力の向上を目指す。
5週 色彩学Ⅰ 
鉛筆や色鉛筆によるグラデーション(明度、彩度)
色のグラデーションを描くことで、鉛筆の使い方を身につけると共に、色を見分ける力を養う。
6週 色彩学Ⅱ 
 色鉛筆によるグラデーション
 (色相)
12段階のグラデーションを描くことで、色鉛筆の使い方と、細かな色の差を見分ける力を養う。
7週 色彩学Ⅲ 
 4純色によるグラデーション
49段階のグラデーションを描くことで、繊細な色鉛筆の使い方と繊細な色を見分ける力を養う。
8週 前半の授業のまとめ
 実技作品提出①
素描、色彩学の要点をあらためて復習すると共に、説明不足な点を補足説明。理解の向上を目指す。
4thQ
9週 一点透視図法の基礎立体 基本的な一点透視図法の図形を描くことで、一点透視図法の基本的な理論と描き方を習得する。
10週 二点透視図法の基礎立体 基本的な二点透視図法の図形を描くことで、二点透視図法の基本的な理論と描き方を習得する。
11週 身近なものを二点透視図法で描く 身近な工業製品を二点透視図法で描くことで、二点透視図法の絵画への応用を理解する。
12週 プロダクトデザインⅠ
 アイデアデッサン
身近な工業製品を自らのアイデアでデザインすることで、デザインの重要性や楽しさを理解する。
13週 プロダクトデザインⅡ
 コンセプトスケッチ(下描き)
自らがデザインした工業製品を透視図法で描くことで、透視図法の絵画への応用を理解する。
14週 プロダクトデザインⅢ
 コンセプトスケッチ(着色)
 実技作品提出②
自らがデザインした工業製品を透視図法で描くことで、コンセプトスケッチの意味を理解する。
15週 期末試験
16週 答案返却・解答解説
 全体の学習事項のまとめ
 授業アンケートの実施
試験問題の解説を通じて、間違った箇所を理解できるようになる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

定期試験(音楽)ギターテスト(音楽)提出物・態度(音楽)定期試験(美術)成果品(美術)合計
総合評価割合2015152030100
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】(音楽)201500035
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】(音楽)000000
汎用的技能(音楽)000000
態度・志向性(人間力) 【自己管理力】(音楽)00150015
総合的な学習経験と 創造的思考力(音楽)000000
知識の基本的な理解 【知識・記憶、理解レベル】(美術)00081018
思考・推論・創造への 適用力 【適用、分析レベル】(美術)000000
汎用的技能(美術)000000
態度・志向性(人間力) 【自己管理力】(美術)000000
総合的な学習経験と 創造的思考力 【創成能力】(美術)000122032