概要:
一年を通して、週に一回、電気工学の基礎事項の実験・実習・演習を行う。
授業の進め方・方法:
この授業の概要は、以下のとおりである。
(前期)
電子工作(テスタの製作)を通して、回路製作技術を養う。さらに電気回路の基礎理論についての実験を行い、テスタを使用した測定技術を習得するとともに、計算と実測の違いについて学ぶ。
(後期)
直流回路の基礎理論についての実験を行い、電圧計、電流計を用いた測定技術を習得するとともに、データ整理、報告書のまとめ方も習得する。また、交流回路についての実験を行い、インダクタンスと静電容量の働きを理解するとともに、オシロスコープの測定技術を習得する。
注意点:
実験は、技術者にとって、必要不可欠な仕事である。従って、将来、技術者を目指す諸君にとって実験は、重要科目である。また、高価な設備を使用するため、独学は困難である。これらのことをよく考え、実験に対して、決して、おろそかな態度をとってはならない。特に実験中の傍観は、絶対に禁物である。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
実験実習の心得(前期分) |
実験実習について、スケジュール(前期分)及び注意事項等について理解する。
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2週 |
テスタの使い方 |
一年次に作製したテスタの動作確認を行い、テスタの使用方法を習得する。
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3週 |
直並列接続の合成抵抗 |
直並列接続された抵抗の合成抵抗を求める方法を習得する。
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4週 |
抵抗の直列接続と分電圧 |
直列接続された抵抗の合成抵抗と各抵抗の分電圧を求める方法を習得する。
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5週 |
抵抗の並列接続と分路電流 |
並列接続された抵抗の合成抵抗と各抵抗の分路電流を求める方法を習得する。
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6週 |
直並列回路の電圧・電流 |
直並列接続された抵抗の合成抵抗と分電圧、分路電流を求める方法を習得する。
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7週 |
演習①
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第8-10週に行う実験について、理論的背景を復習する。
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8週 |
キルヒホッフの法則①
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キルヒホッフの法則(ブランヂ電流法)を用いて、複数の電源を含む回路の電圧・電流を求める方法を習得する。
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2ndQ |
9週 |
キルヒホッフの法則② |
キルヒホッフの法則(ノード電圧法)を用いて、複数の電源を含む回路の電圧・電流を求める方法を習得する。
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10週 |
Δ-Y変換
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Δ-Y接続された抵抗を含む回路の電圧・電流を解析する方法を習得する。
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11週 |
直流電流・電圧の測定①
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直流電圧計・電流計を用いた測定を通して、機器の特性、誤差と誤差率について理解する。
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12週 |
直流電流・電圧の測定②
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前回11回で行った実験を、本格的なレポートにまとめることができる。
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13週 |
演習②
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電気工学に関係の深い数学についての演習を行う。
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14週 |
演習③
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電気回路についての演習を行う。
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15週 |
まとめ |
実験実習Ⅰ前期のまとめを行う
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
実験実習の心得(後期分) |
スケジュール(後期分)及び注意事項等について理解する。また、レポートのまとめ方の概要を理解する。
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2週 |
電流計の内部抵抗と分流器 |
分流器を理解し、多レンジ電流計の原理について理解する。
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3週 |
電圧計の内部抵抗と倍率器 |
倍率器を理解し、多レンジ電圧計の原理について理解する。
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4週 |
直流電力の測定 |
直流電圧計・電流計を用いた直流電力の測定を通して、回路の組み方と誤差との関係について理解する。
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5週 |
重ね合わせの理 |
重ね合わせの理について実験を通して理解する。
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6週 |
相反の定理 |
相反の定理について実験を通して理解する。
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7週 |
テブナンの定理 |
テブナンの定理について、実験を通して理解する。
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8週 |
電気回路演習① |
演習により電気回路の計算ができる。
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4thQ |
9週 |
直流ブリッジ回路 |
ブリッジ回路の平衡条件について、実験を通して理解する。
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10週 |
オシロスコープ① ・直流波形の測定 |
オシロスコープの原理を理解するとともに、直流波形観測時の使い方を習得する。
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11週 |
オシロスコープ② ・交流波形の測定 |
オシロスコープの原理を理解するとともに、交流波形観測時の使い方を習得する。
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12週 |
オシロスコープ③ ・位相測定(RL直列回路) |
抵抗とインダクタンスの電流・電圧の関係を測定し、インダクタンスの働きを理解する。
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13週 |
オシロスコープ④ ・位相測定(RC直列回路) |
抵抗とコンデンサの電流・電圧の関係を測定し、静電容量の働きを理解する。
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14週 |
オシロスコープのまとめ |
オシロスコープの操作方法についてのまとめと確認を行い、実験手順書を作成できる。
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15週 |
学習事項(後期分)のまとめ 授業改善アンケートの実施 |
学習事項(後期分)のまとめを行う。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 3 | |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 3 | |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 3 | |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 3 | |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 3 | |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 3 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 3 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 3 | |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 3 | |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 3 | |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | 電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。 | 4 | |
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。 | 4 | |
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |