国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0049 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 「精選現代文B」(東京書籍)、「精選古典B 古文編」(東京書籍)、「精選古典B 漢文編」(東京書籍)、「ステップアップ高校漢字問題集」(東京書籍)
担当教員 畑村 学

到達目標

1、文中のキーワードやキーセンテンスに線を引くことができる。キーワードやキーセンテンスを利用して要約文を書くことができる。
2、文章や事象を図解で表現することができる。
3、基本的な話法を学習し、聞き手を納得させる話し方ができる。積極的な聞く態度が何かを理解し、本質的で具体的な質問をすることができる。
4、構成が明確で根拠に基づいた文章(小論文)を書くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベル(可)未到達レベルの目安
評価項目1文中のキーワードやキーセンテンスに8割以上の正答率で線を引き、それをもとにA評価以上(8割以上)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに7割の正答率で線を引き、それをもとにBプラスの評価(7割)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに6割の正答率で線を引き、それをもとにB評価(6割)の要約文が書ける。文中のキーワードやキーセンテンスに5割の正答率でしか線を引けず、それをもとにB評価以下(5割以下)の要約文しか書けない。
評価項目2文章や事象を構造的で複雑な図解で表現できる。文章や事象を構造的で的確な図解で表現できる。文章や事象を構造的で簡単な図解で表現できる。文章や事象を構造的で簡単な図解で表現できない。
評価項目3口頭のみ、あるいは資料を用いて、聞き手を引きつける説得力のあるスピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、説得力のあるスピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、スピーチができる。口頭のみ、あるいは資料を用いて、スピーチができない。
評価項目4個性的で人を引きつけ、意味の含有率が高い短作文が書ける。キーワードを用いた、意味の含有率が高い短作文が書ける。キーワードを用いた短作文が書ける。キーワードを用いた短作文が書けない。
評価項目5型を利用し、深く鋭い根拠による、構造的な小論文が書ける。型を利用し、根拠に基づいた、構造的な小論文が書ける。型を利用し、構造的な小論文が書ける。型を利用し、構造的な小論文が書けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第1・2学期開講。
1・2年ですでに学習した、読む力、書く力、話す力、聞く力、考える力といった基本的な国語力を一通り学習し直します。その際に、高専3年生が、世の中では人生の岐路に立つ高校3年生と同じ学年であることを踏まえ、キャリア教育を兼ねた授業を行います。
授業の進め方・方法:
年間を通じて大きく4つのことを行います。すなわち、①読解と要約、②図解、③スピーチと短作文、④小論文です。それぞれ講義や解説の後に、学習内容を深く習得するための個人やペア、グループワークを行います。
また、年間を通じて新聞の社説のディクテーション(聞き書き)を行い、とかく視野が狭くなりがちな高専生の眼を社会に向けさせます。
注意点:
授業では毎時間プリントを配布します。ノートを準備する必要ありませんが、プリントを綴じるためのファイルを準備してください。
教科書は2年次に使用したものをそのまま使いますが、教科書を使うのは最初のクォーターだけで、後半は教科書以外のものを教材にして授業を行う予定です。
スピーチやプレゼンテーションなどコミュニケーション力向上を主な目的とした授業では、他のクラスと合同で授業を行ったり、短期留学生を参加させたりして授業を展開することがあります・

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスを用い、授業の概要、到達目標、成績評価方法を理解できる。
2週 要約①・② 文章を読解するための基本的な読書方法について理解できる。
教科書掲載の論理的文章を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけることができる。
3週 要約③・④ 教科書掲載の論理的文章を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけ、それらをもとに要約文が書ける。
4週 要約⑤・⑥ 教科書掲載の論理的文章を読み、キーワード、キーセンテンスを見つけ、それらをもとに要約文が書ける。
5週 図解①・② 基本的な図の書き方を理解できる。
基本的な図の書き方を理解した上で、シンプルな図解ができる。
6週 図解③・④ 自分の周囲の事象や自分自身のことについてシンプルな図解によって表現できる。
論理的文章の構造や文学作品の人間関係等をシンプルな図解によって表現できる。
7週 図解⑤・⑥ 論理的文章の構造や文学作品の人間関係等を複雑な図解で表現できる。
8週 スピーチ・プレゼンテーション①・② ガイダンス。
声の大きさ、視線、間、態度等を工夫した魅力的で効果的なスピーチが何か理解できる。
他者の口頭及び文章による表現について、客観的に評価することができる。
2ndQ
9週 スピーチ・プレゼンテーション③・④ 自己分析を通じて客観的に自分を把握し、的確で効果的な語彙と表現で自己を口頭や文章で表現できる。
グループでのスピーチを通じて他者の口頭発表を客観的に評価し、かつ建設的なコメントをすることができる。
10週 スピーチ・プレゼンテーション⑤・⑥ 自己分析を通じて客観的に自分を把握し、的確で効果的な語彙と表現で自己を口頭や文章で表現できる。
グループでのスピーチを通じて他者の口頭発表を客観的に評価し、かつ建設的なコメントをすることができる。
11週 小論文①・② 小論文の基本的な書き方について理解できる。
深く鋭い小論文の根拠を導き出すためのマインドマップの書き方を理解できる。
12週 小論文③・④ 小論文の書き方のコツ(言葉使い、表記方法等)を踏まえ、学内の諸問について、知的で論理的な小論文を書くことができる。
13週 小論文⑤・⑥ 小論文の書き方のコツ(言葉使い、表記方法等)を踏まえ、身近な社会問題について、知的で論理的な小論文を書くことができる。
14週 まとめ 学習内容を振り返り、理解を深めることができる。
15週 定期試験
16週 試験返却、振り返り 問題解説により、授業内容の理解をさらに深めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合6040100
知識の基本的な理解403070
思考・推論・創造への適応力201030
汎用的技能000
態度・志向性(人間力)000
総合的な学習経験と創造的思考力000