到達目標
1)インピーダンスの概念が把握できる。
2)正弦波電圧、電流の複素数表示を説明できる。
3)正弦波交流の複素表示を説明でき、これを交流回路の計算に用いることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安(可) | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | インピーダンスの虚数部は位相を表すこと、その物理的意味を明確に理解できる。 | インピーダンスの虚数部は位相を表すことを理解し始める。 | インピーダンスは複素数であることを記憶でき、計算することができる。 | インピーダンスと抵抗の違いが判らない等、インピーダンスの概念が全く把握できず、記憶もできない。 |
評価項目2 | 正弦波と複素数の関係を物理的、数学的にはっきりと認識し、明確に理解できている。 | なぜ、正弦波を複素数で表示するかを理解し始める。 | 正弦波から複素数に、また逆に複素数から正弦波への変換が計算できる。 | 正弦波と複素数の関係が理解できない |
評価項目3 | 応用レベルの問題も解ける。テブナンの定理、、キルヒホッフの法則等の物理的背景が理解できている。 | 教科書の例題レベルが理解でき、どのような問題を解いているかを明確にイメージできる。 | 教科書の例題がかろうじて解ける。テブナンの定理、キルヒホッフの法則等を何とか使用できる。 | 交流回路の計算ができない。直流の場合と全て同じように計算しようとする。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
第1、第2学期に週に一回講義する。あらゆる電気工学の基礎となる交流理論を取り扱う。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。基礎項目を説明した後、例題を解く形式で進める。時折、授業の後半にレポートを課す。レポートは授業時間中に仕上げ、その日のうちに提出すること。
注意点:
電気回路ⅡAは、単相の交流を扱う。この分野は、電気工学のあらゆる分野の基礎となるため、しっかり授業を理解し、演習問題が解けるようにしてほしい。必ず復習を行い、完全に授業内容を理解すること。
なお、プリントは、あくまで補助教材である。補助教材のみ頼らず、教科書も使用のこと。
演習や試験はカンニングは厳禁である。行った場合は、少なくとも当該科目は零点となる。期末試験は、その期間に実施中の全ての科目が零点となる。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
複素数と交流回路の記号法表示① |
正弦波交流における電圧、電流、インピーダンスの複素数表示の物理的数学的意味について、特に、直列回路について理解できる。
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2週 |
複素数と交流回路の記号法表示② |
第一回に引き続き、正弦波交流における複素数表示の物理的数学的意味について、特に、並列回路や直並列回路について理解できる。
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3週 |
問題練習① |
第1回と第2回まで説明した内容について、総合的な問題練習を行うことにより、計算方法を習得できる。
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4週 |
問題練習② |
第3回で行った問題練習の解説を通じて間違った箇所を理解できる。
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5週 |
交流回路計算の諸方法① |
交流回路におけるキルヒホッフの法則について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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6週 |
交流回路計算の諸方法② |
交流回路におけるミルマンの定理について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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7週 |
小テスト |
これまでの項目について小テストを行う。
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8週 |
小テストの返却・解答解説 交流回路計算の諸方法③ |
テスト問題の解説を通じて間違った箇所を理解できる。交流回路における重ね合わせの原理について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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2ndQ |
9週 |
交流回路計算の諸方法④ |
交流回路におけるテブナンの定理について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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10週 |
交流回路計算の諸方法⑤ |
交流回路における共振現象について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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11週 |
交流回路計算の諸方法⑥ |
インピーダンスにおけるΔ-Y変換について理解でき、本項目における計算問題が解けるようになる。
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12週 |
交流回路の記号法表示とオームの法則の数学・物理的意味 |
オイラーの公式を用いた、さらに深い電気回路上の問題の数学・物理的意味を理解できる。
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13週 |
記号法による電力の計算 |
瞬時電力と平均電力の違いを理解でき、複素電力について理解できる。
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14週 |
問題練習③ |
第5回から第13回まで説明した内容について、総合的な問題練習を行うことにより、計算方法を習得できる。
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15週 |
まとめと総合問題練習 |
これまでのまとめをし、総まとめの問題練習を行う。
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16週 |
期末試験 |
期末試験を行う
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | 電荷と電流、電圧を説明できる。 | 4 | |
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | |
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。 | 4 | |
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。 | 4 | |
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。 | 4 | |
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 4 | |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 4 | |
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。 | 4 | |
網目電流法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
節点電位法を用いて回路の計算ができる。 | 4 | |
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 5 | 0 | 15 | 100 |
知識の基本的な理解 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 65 |
思考・推論・創造への適用力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 30 |
汎用的技能 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
態度・志向性(人間力) | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 5 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |