通信工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 宇部工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 通信工学Ⅰ
科目番号 0104 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「通信工学概論(第3版)」  山下・中神・中津原 (森北出版)
担当教員 春山 和男

到達目標

①電気通信システムの基本構成を理解し、説明できる。
②電気通信で扱われる情報の概略を理解し、説明できる。
③情報信号の取り扱い方の基礎概念を理解し、説明できる。
④アナログ信号の変調の概念や方法の概要を理解し、説明できる。
⑤信号のディジタル変調の概念や方法の概要を理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目1電気通信システムの基本構成の概要だけでなく、通信の必要条件・品質・信頼性等について詳細に説明できる。電気通信システムの基本構成の概要だけでなく、通信の必要条件や品質や信頼性等について説明できる。電気通信システムの基本構成の概要を説明できる。電気通信システムの基本構成の概要を説明できない。
評価項目2電気通信で扱われる情報の概略だけでなく、画像信号の走査の概念や伝送方式や帯域圧縮について詳細に説明できる。電気通信で扱われる情報の概略だけでなく、画像信号の走査の概念や伝送方式や帯域圧縮について説明できる。電気通信で扱われる情報の概略を説明できる。電気通信で扱われる情報の概略を説明できない。
評価項目3情報信号の取り扱い方の基礎概念を説明できるだけでなく、帯域幅やS/N比等について詳細に説明できる。情報信号の取り扱い方の基礎概念を説明できるだけでなく、帯域幅やS/N比等について説明できる。情報信号の取り扱い方の基礎概念を説明できる。情報信号の取り扱い方の基礎概念を説明できない。
評価項目4アナログ信号の変調の必要性や様々な変調方法について詳細に説明できる。アナログ信号の変調の必要性や様々な変調方法について説明できる。アナログ信号の変調の概念や方法の概要を説明できる。アナログ信号の変調の概念や方法の概要を説明できない。
評価項目5信号のディジタル変調の標本化・量子化・符号化の概念や方法を詳しく説明できる。信号のディジタル変調の標本化・量子化・符号化の概念や方法を説明できる。信号のディジタル変調の概念や方法の概要を説明できる。信号のディジタル変調の概念や方法の概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高度情報化社会において、電気通信は社会を支える核となる技術の一つである。最近の驚嘆すべき発展を遂げつつある情報通信システムに包含されている広範囲な技術を理解することは、電気工学技術者として必須の要件である。通信工学Ⅰにおいては、これらの概要を平易に講義し、通信工学Ⅱへの導入とする。
授業の進め方・方法:
 本講義の内容は通信工学の基礎であり、電気工学科で学んだ学生ならば当然知っておくべき内容である。通信の発展の歴史的背景から、現在ではあまり使われなくなったアナログ通信(AM変調方式やFM変調方式など)がメインとなるが、現在ではディジタル通信が主流になったとはいえ、その基礎としてのアナログ通信方式は無視できない。しっかり学んでほしい。
注意点:
通信関係業界への就職を考えている学生は特に重要な科目である。
本科目は通信工学の基礎部分であり、続きとして通信工学Ⅱが開講されている。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入 ・講義の位置付けを説明できる。
・通信の発達の歴史・背景を説明できる。
2週 電気通信システムの基本構成 ・通信システムの基本構成を説明できる。
3週 電気通信システムの基本構成 ・通信の必要条件を説明できる。
・制御信号方式とプロトコルを説明できる。
4週 電気通信で扱われる情報 ・情報源の種類について説明できる。
5週 電気通信で扱われる情報 ・音声信号について説明できる。
6週 電気通信で扱われる情報 ・画像信号について説明できる。
7週 信号波の取扱い方の基礎 ・情報の量的取扱い方を説明できる。
・信号波の時間領域と周波数領域での表現を説明できる。
8週 定期試験 ・ここまでのまとめとして試験を実施する。
2ndQ
9週 信号波の取扱い方の基礎 ・時間領域から周波数領域への変換法を説明できる。
・伝送量の単位と整合を説明できる。
10週 アナログ信号の変調 ・変調の必要性を説明できる。
・振幅変調(AM)を説明できる。

11週 アナログ信号の変調 ・角度変調(周波数変調(FM)・位相変調(PM))を説明できる。
・パルス変調(PAM・PWM・PPM)を説明できる。
12週 信号のディジタル変調 ・パルス符号変調を説明できる。
13週 信号のディジタル変調 ・予測符号化を説明できる。
14週 信号のディジタル変調 ・予測符号化を説明できる。
15週 定期試験 ・学習の確認として試験を実施する。
16週 試験返却 学習事項全体のまとめを行う。また授業アンケートを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価小テストポートフォリオレポート合計
総合評価割合650015020100
基礎的能力3500150050
専門的能力3000002050
分野横断的能力0000000